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2013年7月27日 (土)

真夏のダービー

明日の盛岡メインは岩手版オークス・ひまわり賞。実際、正式レース名にも「オークス」の文字が入っている。

「こんな季節にオークス?」

なんて驚く方もいるかもしれない。だが、岩手ではダービーが10月に行われるのだから、7月のオークスはまだ早い方だ。

「いや、岩手ダービーのダイヤモンドカップは、先月3日に行われてヴイゼロワンが勝ったじゃないか」

さらにそんなツッコミが聞こえてきそうだ。だが、これまで44回の歴史を積み重ね、岩手競馬で最も古い重賞としてファンに親しまれてきた不来方賞こそ、真の“岩手ダービー”であるという声は小さくないし、私もそう感じるひとりである。

ついこないだまで、ありきたりの特別戦だったダイヤモンドカップに、突然「岩手ダービー」の副題を付けて、「ハイみなさん、来年からこのレースがダービーです。頑張ってこのレースを目指してください」と言われたところで、周囲はついていけるだろうか。「今年からヒヤシンスステークスをG1に昇格させて“日本ダービー”とします」と言われるようなもの。ファンの心情も、関係者も思いも、岩手3歳最高の栄誉は不来方賞で変わりようがない。

もともと地方競馬のダービーは夏以降の実施が多かった。晩成血統であったり、2歳時に不慮の故障をしてしまったり、あるいは体質が弱かったり 。地方にやってくる馬の中には、2歳や3歳の春から全能力を発揮できないような馬が少なくない。だからレース体系もそれに合わせる必要がある。かつて宇都宮で行われていた北関東ダービーなどは、11月の施行が長く続いたほど。たとえ遅デキでも、焦ることなく夏から秋の目標に向けてゆっくりと力を付けていくことが可能だった。それが地方競馬の存在意義のひとつだったと言っても過言ではあるまい。

そう思えば、5月末の「ダービーウィーク」のスケジュールに合わせて、全国各地のダービーが前倒しされたことにも複雑な思いが湧いてくる。たとえ3歳春までのデビューが叶わなくとも、「ダービー」への希望が それまでは まがりなりにもあったのに……。「これじゃあ、何のための地方競馬なのか」と疑問を露わにする馬主もいる。興行的にとてつもない効果があるのならまだしも、ダービーが密集してしまったことで、逆に地方競馬ごとの色彩が失われてしまったように感じなくもない。

Derby  

すでに廃止されてしまったが、高崎競馬場の高崎ダービーは、毎年ちょうど今頃に行われていた。なにせ全国屈指の猛暑県の7月末である。猛烈な暑さにクラクラになりながら見るダービーは正直言って辛い(笑)。だが、それゆえにレースの印象は、まだ私の脳裏に強烈に焼き付いたままだ。写真は1997年7月20日に行われた高崎ダービー。勝ったのはアイコマシルバー。この年のダービーも暑かった。

 

 

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