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2013年7月31日 (水)

真夏のハンデ戦

ここ大井において、日本初となるナイター競馬が開催された7月31日。そんな記念日に行われる今年のサンタアニタトロフィーには、JRAから戸崎圭太、岩田康誠、そして武豊という3名のトップジョッキーが祝賀ムードに花を添えた。むろん、それぞれ人気馬の手綱を取る。舞台は騎手の腕が問われる内回り1600m。しかもハンデ戦。折からの暑さをものともせず集まった1万近い観衆が熱い視線を注ぐ中、そのゲートは開いた。

昨年逃げて2着のピエールタイガーや、エーブダッチマン、あるいはクリスタルボーイといった逃げ馬たちを尻目に、敢然とハナを奪ったセイントメモリーと本橋孝太騎手のコンビに、微塵も迷いは見られない。3角からマクって出たピエールタイガーを振り切ったところで勝負あり。追い込んだジョーメテオに迫られたようにも見えたが、終わってみれば1馬身1/4差。ひとこと圧勝であろう。

Santa 

3馬身以上離された3着には、1昨年のこのレースの勝ち馬カキツバタロイヤル。さらに1馬身差の4着ピエールタイガーは、勝ちに行っての競馬ゆえにこの結果は仕方ない。さらにさらに3馬身を隔てて、5着でサイオンがゴールした。

あらためて書くが、このレースはハンデ戦である。とはいえ、そのゴール前は「手に汗握る攻防」とはほど遠いレースが展開された。1着から5着までのタイム差は1秒7。これほど掲示板の着順を判別しやすいレースも珍しい。

こればかりはやってみないと分からないという側面もあるし、真島以外の騎手たちは若干大事に乗りすぎた感も否めない。ともあれ、このレースの謳い文句は「真夏のマイル決戦」。そのコピーに相応しい、名手たちが互いに火花を散らす、熱い直線の攻防が見たかった。

 

 

 

 

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2013年7月30日 (火)

三好弥@大門

大門の馴染みの居酒屋にとある荷物を届けたところで時計を見ると、13時ちょうどであった。

モノレールに乗れば、大井競馬場までは10分ちょいの距離だが、いくらなんでも第1レースにはちと早い。そこで居酒屋のすぐ近くにある『三好弥』で食事をとることにした。「みよしや」という名前から得るイメージとは異なり、喫茶店のような外観。だが、いざ一歩店に足を踏み入れれば、厨房のおじさんと、ホールのおばちゃんが2人で切り盛りする“町の食堂”と誰もが思うはず。特におばちゃんのパワーは凄い。

Mise 

オーダーしたオムライスは、玉ねぎとハムが入ったケチャップライスを固めの薄焼き玉子でくるんで、ケチャップをかけた昔ながらのケチャップオムライス。黄色に真っ赤のコントラストが眩しい。まあ、味も“昔ながら”なんだけど、たまにこういう味が恋しくなることってありますよね。

銀座の『煉瓦亭』に「元祖オムライス」というメニューがある。溶き卵に白いご飯と具を混ぜて焼いたもの。従業員の賄い食として誕生したのが、1901年から客に出されているという。だが、我々が知るオムライスとは微妙に違うし、当時の呼び名も「ライスオムレツ」だったという。

「オムライス」の名を誕生させたのは、今もオムライス専門店として知られる大阪の『北極星』。90年ほど前、当時は西洋料理店だったこの店に、胃が弱くオムレツと白いご飯ばかり注文する常連客がいた。「くる日もくる日も同じものではかわいそうだ」と店主が思いついたのが、ケチャップライスを卵でくるんだ料理だったという。

「うまいやんコレ、なんちゅう料理やねん?」

「オムレツとライスやさかい、『オムライス』とでもしとこか」

今風のトロトロ半熟スタイルも美味いが、ふんわりと焼き上げた卵でチキンライスを包むクラシックスタイルも捨てがたい。黄金に輝くボディー。目を覚ますようなケチャップの赤。キメの細かい玉子焼きにスプーンを刺し込めば、湯気とともに一粒一粒がルビー色に艶めくチキンライスが現れる。オムライスの美味しさは、これらすべてを包含する。

Omu 

むかし、JRAにオムライスという馬がいた。キンググローリアス産駒の牝馬。その母は船橋で3勝を挙げたトマトケチャップである。デミグラスソースやホワイトソースもいいが、やはりオムライスにはトマトケチャップがよく似合う。

 

 

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2013年7月29日 (月)

二年越しの初勝利

大井はサンタアニタ開催の初日。「今日いちばん気になる馬は、1レースの新馬戦に出走するアリウム」という人は、意外と多かったのではあるまいか。

白老ファーム生産のディーインパクト牡馬。母ストレイキャットはゼンノロブロイの姉という良血。それがこの時期の大井で2歳デビューするという。「いったいなぜ?」という声が聞こえてくるのも無理はない。

もともと総額6000万円で社台レースホースの募集にかかりながら、直後に腰萎の診断を受けて募集中止。全額返金となった一頭である。「腰ふら」の宣告を受けながら、それでも競走馬となって新馬戦のゲートに入ったとなれば、注目せぬわけにはいくまい。結果は2着。次への期待が膨らむが、一方で初レースの反動も気掛かりだ。ひとつ勝つというのは、そんなに簡単なことではない。

そこからレースはずっと進んで、6レースは古馬の最下級戦。1番人気のベリファイアが直線に向いて先頭に立つと、そのまま後続を4馬身も突き放してみせた。オンファイア産駒の4歳牡馬は、これが嬉しい初勝利である。2歳6月の新馬戦で2着。そこから2年間もの休養を余儀なくされ、復帰3戦目での勝利となった。

6r 

ベリファイアが新馬戦で2着に敗れた時、この馬が初勝利を掴むのに2年以上も待たされると思った人が果たしてどれだけいただろうか。競馬でひとつ勝つことは本当に難しい。と同時に、4歳での初勝利を喜べる地方競馬の有難さを痛感する。

競走馬としてデビュー戦を迎えることが簡単ではないことは、よく知られている。アリウムは危ないところだった。程度にもよるが、頸椎異常による腰萎なら予後不良であってもおかしくない。

ところが、デビューを果たした馬が、何事もなく2戦目を迎えられる保証だってどこにもないのである。新馬2着のまま消えていった馬を、これまで何頭見てきたことか。そういう意味でもベリファイアの初勝利を心から祝福したい。

 

 

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2013年7月28日 (日)

値上げの夏

馴染みのうどん店でうどんを啜っていると、店主が浮かない顔をしている。どうした?と聞けば、小麦粉の値段がまた上がるかもしれないので、困っているという。

Udon 

小麦価格は今年4月に9.7%引き上げられ、この7月から小売り価格も値上げされたばかり。それなのに、参院選自民圧勝による円安ムードや昨今の原油高の影響で、再値上げもあり得るらしい。はあ……。そりゃあ、ため息も出る。

今回はうどんの価格は据え置いたが、これ以上小麦価格が上がっては値上げせざるを得ない。とはいえ、うどんはその安さも魅力のひとつ。一杯300円だからこその美学がそこにはある。だが、その先には消費増税も待ち受けている。はあ……。ため息は止まらない。

ラーメンの替え玉発祥の店とされる『元祖長浜屋』が、今月から、1杯400円のラーメンを500円に値上げしている。理由はやはり小麦の高騰によるもの。私はこれを一般紙の記事で知った。たかだかラーメン屋の値上げが、全国紙の社会面に載るほどの価値のあるニュースかといぶかる声もあろうが、ひとつの象徴であることは間違いない。事実客足は落ちているそうだ。「週刊競馬ブック」もこの春50円値上げしたけど、その影響で毎週買っていたのをGⅠの週のみに減らしたという読者もいる。たとえ50円でも、値上げとなればその影響は大きい。

むろん我が国が輸入しているのは小麦だけではない。競走馬が食べる飼料はほとんどが外国産。寝ワラやウッドチップさえ海外からの輸入に頼っている。円高・原油高・消費増税のトリプルパンチが襲うのは、何もうどんやラーメンだけではない。競走馬の維持経費という形で、重くのしかかり始めた。

中でも困るのが消費税。500万の馬を買えば、これまで25万円だった税金が40万円になってしまう。セレクトセールなどはともかく、1円でも安く馬を仕入れようと心血を注ぐバイヤーにしてみれば、気にならぬ金額ではあるまい。むろん、セリ上場手数料にも消費税はかかる。

私が所有している繁殖は今年が初仔。来年からはついに私も馬を売る側に立つことになる。それがよりによって、そのタイミングで増税とは……、なんともツキがない。せめて安くて美味いうどんでも食べて、気を紛らわせたいところだが、それすら難しいときた。政府は本気で消費増税に踏み切るつもりなのだろうか。「選挙の夏」が終わって、いよいよ巷は「値上げの夏」一色に染まりつつある。

 

 

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2013年7月27日 (土)

真夏のダービー

明日の盛岡メインは岩手版オークス・ひまわり賞。実際、正式レース名にも「オークス」の文字が入っている。

「こんな季節にオークス?」

なんて驚く方もいるかもしれない。だが、岩手ではダービーが10月に行われるのだから、7月のオークスはまだ早い方だ。

「いや、岩手ダービーのダイヤモンドカップは、先月3日に行われてヴイゼロワンが勝ったじゃないか」

さらにそんなツッコミが聞こえてきそうだ。だが、これまで44回の歴史を積み重ね、岩手競馬で最も古い重賞としてファンに親しまれてきた不来方賞こそ、真の“岩手ダービー”であるという声は小さくないし、私もそう感じるひとりである。

ついこないだまで、ありきたりの特別戦だったダイヤモンドカップに、突然「岩手ダービー」の副題を付けて、「ハイみなさん、来年からこのレースがダービーです。頑張ってこのレースを目指してください」と言われたところで、周囲はついていけるだろうか。「今年からヒヤシンスステークスをG1に昇格させて“日本ダービー”とします」と言われるようなもの。ファンの心情も、関係者も思いも、岩手3歳最高の栄誉は不来方賞で変わりようがない。

もともと地方競馬のダービーは夏以降の実施が多かった。晩成血統であったり、2歳時に不慮の故障をしてしまったり、あるいは体質が弱かったり 。地方にやってくる馬の中には、2歳や3歳の春から全能力を発揮できないような馬が少なくない。だからレース体系もそれに合わせる必要がある。かつて宇都宮で行われていた北関東ダービーなどは、11月の施行が長く続いたほど。たとえ遅デキでも、焦ることなく夏から秋の目標に向けてゆっくりと力を付けていくことが可能だった。それが地方競馬の存在意義のひとつだったと言っても過言ではあるまい。

そう思えば、5月末の「ダービーウィーク」のスケジュールに合わせて、全国各地のダービーが前倒しされたことにも複雑な思いが湧いてくる。たとえ3歳春までのデビューが叶わなくとも、「ダービー」への希望が それまでは まがりなりにもあったのに……。「これじゃあ、何のための地方競馬なのか」と疑問を露わにする馬主もいる。興行的にとてつもない効果があるのならまだしも、ダービーが密集してしまったことで、逆に地方競馬ごとの色彩が失われてしまったように感じなくもない。

Derby  

すでに廃止されてしまったが、高崎競馬場の高崎ダービーは、毎年ちょうど今頃に行われていた。なにせ全国屈指の猛暑県の7月末である。猛烈な暑さにクラクラになりながら見るダービーは正直言って辛い(笑)。だが、それゆえにレースの印象は、まだ私の脳裏に強烈に焼き付いたままだ。写真は1997年7月20日に行われた高崎ダービー。勝ったのはアイコマシルバー。この年のダービーも暑かった。

 

 

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2013年7月26日 (金)

少頭数はつまらないか

函館に2歳馬が集まらず、新馬戦が少頭数ばかりで面白くないという趣旨のコラムを、某スポーツ紙で目にした。「これがギャンブルとして成立するのか」とまで書いてある。

先週までに函館で行われた新馬戦13鞍の平均頭数は8.2頭。函館以外の競馬場では35鞍の平均で12.8頭だから、確かに少ない。だが、ギャンブルとして成立するかと言われれば、そりゃあ「する」でしょう。海外では4頭立てや5頭立てなどザラ。賭けを成立させるなら2頭で済む。

函館に2歳馬が集まらないのは、改修工事中の札幌競馬場の馬房が使えず、函館の限られた馬房で馬の入れ替えを強いられているためだ。その反動で、函館以外の競馬場は2歳馬の出走ラッシュが続いている。先週の福島と中京で行われた新馬戦4鞍はすべてフルゲート。開催が替わった今週末も、新潟は3鞍の新馬がすべてフルゲートで、8頭が除外。小倉も3鞍の新馬戦で5頭が除外の憂き目を見た。対して、函館の2鞍は7頭立てと10頭立てに留まっている。

ところで、「少頭数の競馬は面白くない」というのは、競馬ファンに広く浸透する共通認識なのだろうか? 私などは、「うわ! 18頭もいたら当たりっこないじゃん!」と、フルゲートの馬柱を見るだに恨めしくなる(笑)

テンポイントがトウショウボーイに雪辱を果たした1977年の有馬記念は8頭立てだったが、いまだにこのレースを「我が国競馬史上最高のレース」と評する声は大きい。その年の宝塚記念も6頭立てだが、その6頭すべてがGⅠ馬という豪華メンバーで、レースは多いに盛り上がった。

また「史上最高のGⅡレース」と言われる1998年の毎日王冠は、9頭立てで行われている。サイレンススズカ、エルコンドルパサー、そしてグラスワンダーの対戦は、外国産馬が天皇賞に出走できなかった当時、ここでしか見ることのできないファン必見のレースとなった。このように、競馬史にその名を残す名勝負は少頭数になることが多い。なぜか。強力なメンバーが揃えば、脇役の出る幕はなくなるからである。

新馬戦が少頭数になる理由は古馬とは異なるが、調教師には多頭数の新馬戦を嫌う向きも多い。なにせ全馬が初めての競馬。調教の度合いも同じレベルとは限らない。ゲートに入らぬ馬もいれば、コーナーを曲がれぬ馬もいる。それがフルゲートとなれば……。アクシデントを心配するなと言うこと自体、ちょっと無理がある。「10頭くらいがちょうど良いのだけど…」とその調教師は言うのだが、コースや距離を選べても、頭数まで選ぶことはできない。

Chester 

そんな事情はどうあれ、馬券的には、6頭や7頭では妙味がないと件のコラムの筆者は言うのだろう。我が国の馬券は、単勝・複勝・枠連の3種類のみという時代が長く続いた。6頭立ての枠連の組み合わせは合計15通り。確かにこれでは面白くない。だが、今では3連単があるではないか。かつて日本の競馬ファンが羨望した3連複や3連単が、海外ではずっと当たり前に売られていたのは、4頭とか5頭といった“本当の少頭数競馬”が普通だからである。

6頭立てや7頭立てを「少頭数」と嘆くのは、永きに渡り単複枠連のみの馬券しか許されなかった日本競馬ファンの悲しい性(さが)ではあるまいか。3連単なら、たとえ6頭立てでも120通りの組み合わせが楽しめる。スポーツ紙に求められるのは、そんな楽しみ方をサポートする有益な情報であろう。

 

 

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2013年7月25日 (木)

コーヒー好き

昨日はビールの話だったので、今日はコーヒーの話。

私は紅茶、緑茶、ウーロン茶の類よりもコーヒーが好み。一日に5~6杯。日によっては10杯を超える。もちろん世のコーヒー好きの諸氏におかれては、さらなる杯数を数える方もいるのだろうけど、コーヒーには飲むにふさわしい時間帯と場所があると考える人間なので、この程度でちょうど良かろう。

酸味の少ないマンデリンなどが好みではあるが、豆の銘柄に特別のこだわりを持つわけではない。ようは、挽きたてで煎れたてであれば文句はないわけで、そういう観点からすれば当然ということになるが、缶コーヒーを飲むということはしない。

Coffee  

競馬場に着いたら、まず熱いコーヒーで頭を醒ますことにしている。特別に美味いコーヒーである必要はない。リラックスするために飲むのだから、リラックスできる店で飲むのがいちばん。東京競馬場では『ときわ家』が行きつけであるが、最近は『エクセルシオールカフェ』ということも増えてきた。これは浮気というほど大げさなものではなく、府中本町駅から西門を通って入場する私が、ただ単に立ち寄りやすいだけのこと。コーヒーショップは場所が命だとつくづく感じる。

亡くなった野平祐二氏は、たまに私の自宅に電話をかけてきて「コーヒーお好きでしょう。美味しいコーヒー煎れるから飲みにいらっしゃいよ」と誘ってくださった。なんとも祐ちゃん先生らしい誘い文句だが、実際に伺うと確かに美味しいコーヒーを出していただいたことを思い出す。そういえば先生もまた大のコーヒー好きだった。

Suteki  

2006年のアーリントンCをステキシンスケクンて勝ったペリエ騎手も、コーヒー好きで知られる。レース後のインタビューでは、「毛色はカプチーノみたいだけど、エスプレッソみたいに強かった」と愛馬の強さをコーヒーに喩えた。上手いことを言うもんだなあと感心する。とはいえ、「カプチーノみたい」なのは、毛色ではなく、むしろ服色の方ではないだろうか?

※写真はスプリングS出走時

 

 

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2013年7月24日 (水)

旭川のサッポロクラシック

今回はビールの話です。ダイエット中の人は注意して読んでください。なんといってもビールの話ですから。

洋の東西を問わず、競馬場の飲み物の代表格といえばビール。ディック・フランシスの競馬ミステリシリーズを読めば、必ず競馬場内のパブでビールを一杯やるシーンがあるだろうし、ドイツの競馬場に行けば、場内の屋台で売られているソーセージと巨大なジョッキに注がれた生ビールがあなたを待っている。

旭川競馬場が移転した直後くらいの頃、初めて訪れたその場内に「サッポロクラシック」の屋台が出ていて、あまりの美味さにジョッキを6杯くらい立て続けに飲み干した記憶がある。

ところが数年後に再度旭川を訪れると、その屋台は出ていなかった。ひょっとしたら、期間限定のイベントショップだったのかもしれない。あるいは、再訪問したのが9月下旬のナイター開催で、あまりの寒さに生ビールを買う客などいないと考えたのかもしれない。

Classic 

サッポロクラシックを飲むこと自体はそう難しいことではないが、私は旭川競馬場のスタンドで十勝岳連峰に沈む夕陽を眺めながらサッポロクラシックを飲むのが好きだった。その要素のひとつが欠けても、幸福感は成立しない。言葉で表現するの難しいけど、いろんな部品がカチッと音を立ててきちんとはまるからこその気持ちよさというものがある。

そんな旭川競馬場は既になく、私のささやかな楽しみは未来永劫にわたって戻って来ることはない。なんか、ひどい仕打ちのようにも感じる。道営競馬とのコラボ缶を飲んでごまかせるような話ではない。

Doueikan 

替わりといってはなんだが、どっかの競馬場に樽生ギネスを飲めるアイリッシュスタイルのパブを作ってくんないだろか? 絶対繁盛すると思うんだけどな。

 

 

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2013年7月23日 (火)

1968年生まれの憂鬱

初めて会った競馬ファン同士の会話では、ある2つの質問が交わされることが多い。ひとつは「好きな馬は何か?」であり、もうひとつは「ダービーはいつから見ているか?」というものだ。

「好きな馬」によって、その人の競馬ファンとしての性格を推し量ることができ、「初めて見たダービー」によって競馬ファンとしての年輪を知ることができる。実際、競馬を語るにはキャリアが必要であり、競馬におけるキャリアとはすなわちダービーのキャリアと同義である。

ちょっと気の利いた競馬ファンであれば、自分の生まれた年をその年のダービー馬になぞらえて紹介することもある。1964年生まれだという知人が、「オレはシンザンがダービーを勝った年に生まれた」と言うのを何度耳にしたことか。気のせいかもしれないが、その口ぶりにはかすかな”誇り”のようなものが感じられる。

ただ、これについて私には困った事情がある。私の生まれた1968年のダービー馬がタニノハローモアだからだ。

タニノハローモアを卑下するつもりは全くないが、1968年のダービーではシンザンやシンボリルドルフほど知られた馬が勝ったわけではなく、タケホープやウイニングチケットほどドラマチックなレースでもない。無論、私が生まれる直前のレースであるから、文献を頼りに知るに留まるのみだが、むしろダービーで2着に敗れたタケシバオーの方が知名度では勝っているように思う。

ダービーがダメならオークスがあるさ、と調べてみるとこの年のオークス馬は「ルピナス」とあって、残念ながらタニノハローモアを凌ぐような知名度を持つ馬ではない。事ここに至って、1968年生まれの競馬ファンは、他の競馬ファンに自らの紹介ができずに立ち往生することとなる。

こうなれば海外に目を向ける他はなく、まずは伝統に敬意を表して英国のダービーから1968年の勝ち馬を調べてみると、これがサーアイヴァーであった。ダービー9勝という不滅の記録を持つレスター・ピゴットをして「私が勝ったダービーの中でのベストレース」と言わしめるのが1968年のダービーであるが、同じくピゴットの手綱で1970年のダービーを勝ったニジンスキーに知名度では遙かに及ばない。少なくとも日本の競馬ファンとの会話に引き出すには少々無理があるように思える。

そうなればケンタッキーダービーだが、1968年の勝ち馬欄には「フォワードパス」と書かれており、そのすぐ隣には「ダンサーズイメージの失格による繰り上がり」と附記されている。とてもではないが、自らのプロフィールを語るのに登場させられる馬ではない。

まったくひどい仕打ちではないか。自らを語ることを許されない1968年生まれの競馬ファンは、競馬の世界でアイデンティティを失って彷徨う他ないというのか。

いろいろと考えた末、「私はあのミルリーフと同じ1968年に生まれました」というフレーズを 必要があれば 使うことにしている。これまで、実際にこのフレーズを7回くらい使ったことがあるが、アイルランドやイギリスでは「おお、そいつはグレートだ!」というリアクションをされる一方で、日本国内での反応は今イチな感がある。ミルジョージの産駒さえ消えた昨今、ミルリーフだなんて言われても一体なんのことやら? という人が増えてしまったのかもしれない。

Millreef 

もとをただせば、こんな苦労をするのも、1968年の日本ダービーでタケシバオーがタニノハローモアの逃げを捕らえ切れず、負けてしまったからなのだ。やれやれ。

 

 

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2013年7月22日 (月)

続・騎手が足りない!

1月21日付の当ブログ「騎手が足りない!」において、「調教師や調教助手に転じた元障害ジョッキーが、いざという時に手綱を取るという案を推したい」と書いた。この前日に行われた中山と京都の障害戦2鞍の出走馬が、騎手不在のため取消となったことを受けてのことである。

直後には、ネガティブな意見が寄せられたりもしたのたが、このたびJRAは騎手免許試験の要項に「引退騎手の再受験」に関する規定を明文化することに決めたという。西田雄一郎騎手の例を持ち出すまでもなく、もともと一度引退した騎手の受験は可能だったわけだが、より取得条件が緩和されることで、引退騎手の復帰への道筋は大きく広がった。むろんその背景には、慢性化しつつある騎手不足への懸念があることは言うまでもない。

先ほど触れた「ネガティブな意見」というのは、復帰しても活躍を期待できないというものがほとんど。「勝てないから辞めるのに」とか「ブランクを埋めるのは無理」など辛辣なものだった。

だが、西田雄一郎騎手は5年間のブランクを埋めて騎手に復帰。その5年後に重賞制覇を果たした。さらにもっと遡れば、蛯沢誠治騎手(故人)のように、カムバックを果たしてから数えて10年目にして自身初となるGⅠ優勝を掴み取った例もある。

蛯沢誠治騎手は、1975年に運転免許不正取得事件に連座していたことが発覚し、懲役5か月・執行猶予2年(求刑懲役6か月)の有罪判決を受けた。競馬法では、禁固以上の刑に書せられた者は騎手の免許試験を受けることができない。蛯沢騎手もJRAから騎手免許はく奪の処分を受け、競馬界から追放される。その後、かつての師匠である成宮調教師が携わる青森県の明神牧場の牧夫として反省の日々を過ごした。

それでも、成宮調教師を始め関係者の必死の尽力により、1978年の3月には騎手復帰が叶う。馬事公苑で連日乗馬訓練に励んで勘を取り戻し、迎えた3月12日の中山記念で復帰後初勝利を果たした。跨ったのは9番人気のカネミカサ。愛弟子の復帰のため奔走してくれた、成宮調教師の管理馬である。

騎手が鞭を置く理由は、成績不振や年齢による体力の衰えばかりとは限らない。意外と多いのは厩舎経営を引き継がねばならないというもの。かつて野平祐二氏は「調教師になんかなりたくなかった」とこぼしていたし、今も検量前では「俺が乗れば勝てたのに……」と呟く調教師を見かける。

ただ、前回私が言わんとしたのは、あくまで障害レースに限り、調教師や調教助手が、その身分のままレースに騎乗できるようにしたらどうか? ということ。障害レースは体重制限が緩いし、若くして調教助手に転身する元騎手には、引退直前は騎乗機会を求めて障害レースに専念しているケースも多い。

まあ、こんなことを書くと、またお叱りの意見を頂戴するかもしれないけど、JRAの騎手は勝てなくても食っていける。年間未勝利のくせにBM乗り回している騎手だっているほど。「勝てなくて生活が苦しいから辞める」などというケースは、案外少ないと思いますよ。

 

 

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2013年7月21日 (日)

リザーブカード引退

3年連続でリーディングオーナーを獲得しているサンデーサラブレッドクラブの現役最年長馬・リザーブカードの現役引退が、正式に決まった。節目の通算60戦にあと一戦と迫った10歳夏の決断。先週の福島で、障害戦では初となる2桁着順に敗れたことが大きかったか。通算59戦6勝。獲得賞金2億1570万円は、強豪馬がひしめくサクラバクシンオー産駒の中で見事10位にランクインする。

Rc  

リザーブカードは、メイショウサムソンやアドマイヤムーンと同じ2005年に2歳デビュー。新馬勝ちを果たすと、翌春のニュージーランドトロフィーでは後の高松宮記念馬ファイングレインに激突されながらも5着に食い込み、その後は阪神牝馬S2勝の名牝ジョリーダンスと接戦を繰り広げ、仲冬Sではのちの安田記念馬ショウワモダンを完封し、関屋記念ではマルカシェンクに激しく迫り、そしてついにマイルチャンピオンシップと安田記念という2つのGⅠの舞台にも立った。

Rc2  

手綱を取った騎手は、安藤勝己、吉田隼人、五十嵐雄祐、三浦皇成、山本康志、四位洋文、柴山雄一、柴田善臣、松岡正海、川須栄彦、川田将雅、田中克典、藤田伸二、内田博幸、浜野谷憲尚、穂苅寿彦、北村宏司、そして蛯名正義。18もの名前が8年間で59戦のキャリアを物語る。

ちなみに、これが馬名の由来にもなった「リザーブカード」のリザーブカード(席札)。

Card  

サクラバクシンオー産駒としては獲得賞金10位でも、ベーリングを母の父に持つ馬としては堂々の獲得賞金1位に輝く。「BMS・ベーリング」と聞いて真っ先に思い浮かぶのは、種牡馬ハービンジャーであろう。ベーリングは当時2400mだった仏ダービーをレコードで勝ち、ハービンジャーはキングジョージを史上最大着差でレコード勝ちしている。

平地では1400~1600mばかりを使われたリザーブカードだが、マイルより長い距離では中山記念の7着が一度あるのみ。出走レース選びに苦労しなかったこともあろうが、血統表の母父欄を見るにつれ、もう少し長い距離の走りも見てみたかったような気がする。

 

 

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2013年7月20日 (土)

ヤレの海から

自分が撮った写真の中からダンスインザダークを探しているのだが、なかなか条件に合う一枚が見つからずに困っている。「顏のアップで、頭絡のネームプレートが見える」がその条件。これなんかは惜しい。

Dance 

パソコンに保存した写真にはファイル名に馬名を付けてある。「ダンスインザダーク」の名前がファイル名に含まれた百数十枚。だが、あろうことかこの中に条件にものは無かった。

「おっかしいなあ…。撮った覚えがあるんだけどなぁ…」などと言いつつ、ヤレのDVDを引っ張り出してくる。

「ヤレ」とは何か。

日々大量に撮った写真のうち、たぶん必要ないんだけど、万一の場合に備えて救済手段を残しておくような写真は、ある程度の分量がまとまったところでDVDに書き込んで、段ボール箱に突っ込んでおく。これが「ヤレ」。

本来は印刷業界において「テスト印刷紙」とか「印刷に失敗した損紙」などを指して使う言葉だが、新聞社で「ヤレ」といえば「要らないけど一応取りおく写真」を指し、印刷ミスによる損紙は「黒損」と呼ぶ。ただこれは一般紙の話で、スポーツ紙や競馬専門紙においては、また別の呼び方があるのかもしれない。業界の生き字引的ベテラン氏によれば、「ヤレ」の語源は「ヤぶレれた紙」にあるのだそうだ。だとしたら、取り置き写真には相応しくないようにも思える。

ともあれ、自宅の段ボールに詰め込まれたヤレのDVDの海から、2001年に社台スタリオンで撮影した一枚を発見。額の星の模様からしてダンスインザダークに間違いなさそうだ。ネームタグも見えている。ただ、ちょっとアップに過ぎるなぁ……。

Dance01  

……なんて思ってよくよく見れば、頭絡のネームプレートには「FUSAICHI CONCORDE」と刻まれているではないか!?

Dance02  

やれ? もとい、あれ? こいつフサイチコンコルドなのか?

いや、フサイチコンコルドの顔には星はないし、だいいち毛色からして違う。となれば、間違ってフサイチコンコルド用の頭絡を付けられていたということになる。それにしても、よりによって日本ダービーで痛恨の差し切りを許した相手のものを付けられるとは、気の毒過ぎやしないか。ヤレの海には不思議な一枚が潜んでいる。

 

 

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2013年7月19日 (金)

ニイハオ@蒲田

2012年11月28日付「誕生日の餃子」で紹介した「餃子王子」こと競馬カメラマンI氏の餃子店出店計画がいよいよ現実のものとなりつつあり、私にも「評判の味をリサーチして来い」との指令が下っている。先日の福島の名店『満腹』もそのひとつ。I氏の餃子への並々ならぬ熱意を知る立場としては、そんじょそこらの店でお茶を濁すわけにはいかない。となれば、次は蒲田の名店『ニイハオ』であろう。ご存じ「羽根つき餃子」発祥の店である。

Niihao1 

店主の八木さんは元中国残留孤児。帰国してからお世話になった日本語の先生へのお礼として振る舞った大連仕込みの餃子が、すこぶる評判が良かった。そこでさらに工夫を重ね、大連の焼き饅頭からヒントを得て誕生したのが羽根つき餃子だったという。

羽根の部分が特別な味をもたらすことはない。だが、パリパリとしたその食感と、モッチリとした厚手の皮との食感の対比は痛快そのもの。むろん皮が厚くなければ、このコントラストは生まれない。ギュッと噛み締めると中からジュワッとほとばしる大量の肉汁が、至福の時間をもたらしてくれる。

Niihao2 

リサーチはまだ続く。テーブルのそばに設置された冷蔵庫を何気なく(勝手に?)開けたら、なんと中には大量の餃子が眠っていた。聞けば、1日に作る餃子の数はなんと1万個。朝10時から餃子を作り始め、昼の営業を挟んで午後も作りっぱなし。夜の営業が終わってからも餃子作りは終わらず、日によっては翌朝3時くりまでかかることもあるという。ちなみにこちらのお店、本店・別館はそれぞれ年中無休である。

一皿(6個)300円という価格は、並々ならぬ苦労の賜物であった。かくなる上は、Iカメラマンにもレースとレースの合間に餃子作りに精を出してもらわねばなるまい。

 

 

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2013年7月18日 (木)

気になるのは“当選の影”

次の日曜は参院選挙の投票日。函館競馬場には期日前投票所も設けられたと聞くが、盛り上がりはイマイチですね。まあ、いろいろ仕方ない部分もあるけど、二十歳以上の方はちゃんと投票に行きましょう。私も参院選の投票を済ませてから、函館2歳Sの投票に臨むつもりです。もし、候補者の方が函館2歳Sを買うならば、やはりトーセン(当選)シルエットの単勝であろうか。

ところで、選挙はしばしば競馬に喩えられる。

立候補を「出馬」と言うだけでなく、当選が有力視される候補者は「本命」、本命を脅かす候補者は「対抗馬」である。「勝ち馬に乗りたい」と願う面々がギリギリまで態度を決めかねる光景は、まるで発売締切1分前の馬券売り場のよう。レース終盤の「追い込み」に賭ける野党各党だが、「逃げ切り」を図る自民党との差は縮まる気配がない。開票直後に当確が報じられても、「まだ確定じゃない」と気を引き締めるあたりは、的中した万馬券を片手に確定の赤ランプを待つ心境であろう。

ただし「出馬」という用語の出自は、厳密には競馬ではない。手元の辞書を紐解けば「(本来は自陣内で指揮すべき大将が)馬に乗って戦場に出ること(幹部が自分から現場に出かける意にも用いられる)」とあり、すなわち軍事用語だった。転じて「立候補すること」に繋がっていく。

なぜ競馬用語と選挙が結びついたのか。

我が国の選挙では永らく中選挙区制が続き、同じ政党から複数候補が立つこともあった。ために、本命・対抗の例えにぴったりの状況も生まれやすかったからではないか、というのが大方の見方である。高度経済成長期の60年代から70年代半ばにかけて、多くの人が競馬を楽しむようになった。政治に対する国民の関心も高い時代。競馬に例えて選挙への関心を一層高める効果もあったのだろう

ちなみに選挙も競馬も本場のお国イギリスでは、単純小選挙区制を採用している。これは一人だけが勝つ制度。僅かな差であっても、2着以下は「敗者」にほかならない。競馬でもひたすら単勝馬券を好む彼らの国民性がここにも表れている。

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2013年7月17日 (水)

馬券を当てて鰻を食べよう

ハンバーグを食べ続ける食生活を書き綴った昨日付の記事を見て、「大丈夫か?」「いくらなんでも食い過ぎだ!」「死ぬぞ!!」とご心配の電話、メール、FAXをくださった方が多数いらっしゃったのだが、まあ好きなものを食べられる範囲で食べている分には死ぬことまではなかろう。三度の食事すべてハンバーグを食べているわけではないので、どうかご心配なく。

私の母の実家は目黒で鰻屋を営んでいたので、私は幼少の頃から日々三度の食事に鰻重を食べ続けて育った……なんてコトはあるはずないけど、母の実家が鰻屋なのはホントです。毎日とは言わないけど、鰻が珍しい献立ではなかったことも間違いない。自宅にはあの鰻のタレビンが売るほどあったし、中学時代に毎日食べた弁当(給食ではなかった)も、週に一度は必ずウナ弁という有様だった。

えー、これは決して自慢ではありませんよ、ただ単に事実を書いているだけ。

母の実家は鰻屋を始める前は鮮魚店だったので、鰻に限らずとにかく家での献立は魚ばかり。逆に、牛、豚、鶏、鹿、猪、兎の類を問わず、自宅で肉料理というものにお目にかかることはほとんどなかったような気がする。中でもハンバーグは、外食でないと口にすることができない贅沢なメニューだった。その反動が、今の“ハンバーグむさぼり症候群”の遠因ではないかと、勝手に推測する。

Unaju 

それでも、たまには鰻もイイですね。大森界隈には美味しい鰻を食べさせる店が多く、東麻布の名店『野田岩』からの暖簾分け『大森・野田岩』を筆頭に、『梅むら』『はせ川』『清川』と老舗が勢ぞろい。中でも大井競馬場にほど近い『梅むら』は、比較的安く美味い鰻が味わえる。地元に愛される一軒だ。

とはいえ、ここでは「比較的」の部分を強調しておかねばなるまい。昨今の鰻の稚魚高騰の煽りを受け、鰻の価格はウナギ上り。もはや我々庶民が軽々しく口にできるメニューではない。価格高騰が原因で、神田あたりでは閉店に追い込まれた老舗もあると聞く。だが、そうと聞けば、逆に「食べてやろうじゃないか!」と思うのが鰻屋の孫の使命であろう。

来週月曜は土曜の丑の日。こういう時だからこそ、どうせなら国産鰻を味わいたい。中京記念当てた方は、ぜひとも鰻を食べてください。私はどうせ当たらないだろうけど、、、それでも食べます。

 

 

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2013年7月16日 (火)

肉力

「大食い」と人に向かって自慢できるほどではないのたけど、食べろと言われればいくらでも食べ続けるので、いわゆるデカ盛りの店に誘って頂くことはしばしば。先日も、知人が仕事場の近くに巨大なハンバーグを食わせる店を見つけたから一緒に行こうと言う。

「すげぇぞ。なんせ560グラムもあんだぜ」

知人は興奮を押し隠すように教えてくれた。560はたしかに凄い。普通のハンバーグなら3人前はある。

その店は京橋の『キッチン・くいしんぼ』。席に着くなり560グラムのハンバーグを注文すると、ウェイトレスさんが訊いてきた。

「ライスは大盛にしておきますか?」

お代わりは自由だが、最初っから大盛にしてこようか?と言うのである。だが、なせか「普通で結構です」などと口走ってしまった。きっと、まだ見ぬ560グラムへの恐怖心がそうさせたのであろう。

560 

運ばれてきた一皿を見てほしい。上に乗っかっている目玉焼きは決してウズラの卵などではない。なにせライス皿よりデカいのである。ところが、ひとたびナイフを入れてしまえば、怖いもなにもない。結果、ライスが足りなくなる始末で、大盛のお代わりを注文するハメになった。手間を取らせて申し訳ない。ともあれ、たいした盛り上がりもないまま、淡々と560グラムを完食。呆れた知人は、「1キロのハンバーグはメニューにないんですか?」と訊いていたが、お店の人は苦笑いだった。この倍のサイズを焼くフライパンなどあるまい。

だが、その知人もしつこく別の店を探してきた。1キロのハンバーグがメニューに載っているという。

行った先は御茶ノ水駅近くの『三浦のハンバーグ』。

Miura 

京橋の倍のサイズでありながら、価格がほぼ同じというのは学生街ならではであろう。となれば味もそれなり。悲しいかな肝心の“肉力”に欠ける。しかも根本的な問題として、三枚重ねを「1キロハンバーグ」と呼べるのだろうか。まあ、なんだかんだ言いながら全部食ってしまったわけだが、件の知人には、もっと肉力に富む巨大ハンバーグの店を見つけてきてもらわねばなるまい。

私がハンバーグに求める肉力について言葉で説明するのは難しいので、大井町駅近くの『銭場精肉店』がランチに出しているダブルハンバーグをぜひ食べて頂きたい。この一皿がその理想を具現化している。

牛肉のみのハンバーグは、ほんのり赤いレアの焼き加減でテーブルに運ばれてくる。横浜の『ハングリータイガー』と同じスタイルだが、こちらは480グラムもの分量。肉力に飢えたデブを失望させることもない。

Double 

出来ることならば、このハンバーグで1キロサイズをお願いしたいところだか、さすがに無理なよいだ。「それならダブルハンバーグを2皿注文すればいいじゃないか」と言われそうだか、それでは何か違う気がする。50倍の馬券を2回取るより、1回の万馬券の方が気持ち良いじゃないですか。まあ、どうでもイイことですが。

 

 

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2013年7月15日 (月)

衝撃の5馬身

7~8月では南関東唯一となる昼間の重賞・習志野きらっとスプリントには、今年もこの馬が参戦してきた。このレース創設からの3連覇の期待がかかる。

Loveme1

笠松所属馬がもう一頭。意外なことに、このレース初出走だという。

Bijin1  

むむっ! ゼッケンの隅に付いているのは、お守りか何かか?

Bijin2  

ゼッケン管理用のタグですね。

すぐに係の人が気づいて取り外していたけど、まあ、これだけ暑い日が続けば、こんなウッカリもあろう。人がやられる暑さなら、馬も同じこと。単勝1.1倍のラブミーチャンにも、「まさか」があるかもしれない。

   なんて思ったのもつかの間。実に危なげない競馬ぶりで、ラブミーチャンがこのレース3連覇を達成した。

Loveme2  

「まさか」はその着差にあった。1000m重賞で5馬身差の決着は、当方ちょっと記憶にない。この船橋1000mで行われたJBCスプリントをサマーウインドが逃げ切った時も、ぶっちぎりだった記憶があるが、調べてみると4馬身差だった。

とはいえ、今日の勝ちタイム58秒3は、昨年の58秒2、一昨年の58秒4とさして変わるものではない。それで着差は昨年が半馬身、一昨年が1馬身半だったことを思えば、周りが走らなかっただけ、という見方もできる。

南関東ではスプリント路線の世代交代がなかなか進んでいない。11歳のフジノウェーブが、東京スプリング盃を4連覇もしているということは、逆に言えばそれを打ち破る次の世代が育っていないことを意味する。そう考えれば、ラブミーチャンの習志野きらっとスプリント3連覇をただ祝福しているようではいけない。連覇を許すということは、ほかの馬にとっては恥である。

Loveme3

もちろん南関東にも、スプリンターの素質のある馬はたくさんいる。だが、増えすぎたオープン馬の煽りを食って希望するレースに出られず、不本意な距離のレースに不本意な体調のまま出走を余儀なくされ、結果せっかくの素質を無駄にしているのが実情だ。明日の船橋にも、当初は予定になかったオープンクラスのレースが急遽組まれた。以前から繰り返していることだが、南関東のオープン馬対策は急務であろう。

思い返せば、昨年も一昨年も、ラブミーチャンに食い下がって2着したのは、ジーエスライカーだった。そのジーエスライカーがいなくなったことで、南関東でラブミーチャンに抗しきれるスプリンターはいなくなったということか。来月のアフターファイブスター賞では、文字通り新“星”の出現を期待したい。亡きジーエスライカーが最後に勝ったレースでもある。

 

 

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2013年7月14日 (日)

汁なし麺を食べ尽くせ

今日も食べ物の話。

世間では「和えそば」「まぜそば」の類がブームの兆しを見せているが、先週の大井開催でもそんな「汁なし麺」系の屋台が出ていた。

まずは『漂流ラーメン』さんによる「汁なし担々麺」。

Tantan  

器の黒と麺の白のコントラストが目にも鮮やか。その底には、真っ赤なタレが潜んでいる。「よく混ぜてから食べてください」との指示に従い、箸でじゃっじゃっと豪快に混ぜると、山椒の刺激的な香りが立ち上ってきた。完全に混ざったと思えるところで、湯気の立った平打ち麺をズズーっと口に運ぶ。舌を刺激する唐辛子のほどよい辛み、しかるのちに山椒の舌がしびれるような独特の辛さが豪快に追い込んできた。唐辛子と山椒の叩き合いは熾烈を極める。うーむ、これは美味い。

そもそも本場四川の担々麺は汁なしが当たり前。四川料理を日本向けにアレンジして紹介したことで知られる陳建民氏が、日本人が馴染みやすいように担々麺をスープを加えたとも。とはいえ、この汁なし坦々麺の痛快な美味さは捨てがたい。まさに「パスタアラビアータ中華風」。今後も注目せねばなるまい。

続いて環八蒲田の人気店『麺場ながれぼし』さんの屋台で、「冷たい和えそば」。

Aesoba  

先ほどと同じように、麺、大根おろし、チャーシュー、さらに揉み海苔といった具材と、タレが馴染むまで混ぜる。しつこく何度も混ぜる。しかるのちにズズズーっと豪快にすする。これはうどんで言う“ぶっかけ”ですね。であるとすると、麺には讃岐うどんに匹敵するしなやかさとコシが欲しい。調理環境に制約がある中では、これが精いっぱいなんだろうけど。

さて、最後は、厳密には汁なし麺と呼ぶにはふさわしくないかもしれないが、一応汁のない麺ということで、こちら。

Yatai  

そう。先週、福島競馬場でも食べた「なみえ焼そば」の屋台。だが、ちょっと福島で見た屋台とは雰囲気が異なる。あのとき教わった「本物」のマークも幟も見あたらない。

Dsc01798 

ケータリングカーは横浜ナンバー。しかもこのナンバーは、前開催で「仙台牛タン」を販売していたのと同じ車じゃないですか!

Yaki  

もちろんちゃんと買って食べましたよ。でも、味も見た目も福島競馬場で食べたのとは全然違う。そのせいなのか知らんが、最終日には屋台ごと姿を消していた。浪江のおばちゃんが売ってたあの焼そばが食べたかったなぁ。

 

 

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2013年7月13日 (土)

福島の味

「 “食堂”と暖簾に掲げておきながら、食い物の話が少ないじゃないですか」

ジャパンダートダービーの大井競馬場で、そんなご指摘を頂戴した。ブログ開設当初は、マメに食堂の話を綴っていたはずなのに、言われてみれば最近はたしかに少ない気がする。「メシときどきケイバ」というよりは「ケイバときどきメシ」に近い。なので、今日は先週の福島で食べたモノの話。

Fukushimagoal  

この日、スタンド1Fに出店していたのは、福島県玉川村の物産ショップ。

Tamagawa  

まずは特産品のトマトを使ったという「トマトコロッケ」。見た目は普通のコロッケですが……。

Tomato1 

ひと口齧ると、なんと中にはトマト……の姿はない。

Tomato2  

でも、しっかりトマトの味がするんですよ。不思議です。できれば、揚げたてが食べたかったですね。それができないにしても、ホットショーケースで温めておけなかったか。5千円くらいでレンタルできますよね。あるいは電気使っちゃいけないという制約があるのかもしれない。

続いては「さるなしドリンク」。「なし」と名がついているが梨ではない。あまりの美味しさに、サルが我を忘れて食べることから名付けられた木の実で、本来はドリカムの歌にも登場する「コクワ」の実。ビタミンCはレモンの10倍で、ビタミンB1も豊富というスーパーフルーツだという。

Sarunashi1  

そのジュースの色はごらんのとおり。まさに青汁! だけど、美味いですよコレ。何本か自宅に買って帰ろうかと思ったけど、競馬場の規制で缶のまま売ることができないという。紙コップで持ち帰るわけにいかないですもんね。やはり競馬場でのイベントにはいろいろ規制がある。

Sarunashi2  

続いては、牛肉ファン憧れ「米沢牛」のお弁当屋台。

Yonezawa1  

馬券が当たったら米沢牛カルビ弁当(1500円)を買うとお店の人に宣言しておきながら、なかなか的中に至らず、昼休みも終わり、6レース、7レースと進み、ついに的中の目を見たのは8レースになってから。当たり馬券を握りしめて「当たりましたぁ~!」と屋台に駆け込んだら、カルビ弁当は売り切れて、これしか残っていなかった。

米沢牛ちらし弁当(1000円)。いや、これも美味いです。さすが米沢牛。

Yonezawa2  

そしてシメはやはりここ。

Manpuku1  

ここまで散々食べて満腹なはずなのに、野菜主体であっさりジューシーの餃子はいくらでも腹に収まります。さすがは「満腹」。

Manpuku2  

アツアツをほお張る。最初に「サクッ」ときて、それが「モチッ」とした食感に変わり、しかるのちにアンのうま味が「ジュワーッ」と口いっぱいに広がる。サクッ、モチッ、ジュワーッの3段愉悦。これは箸が止まらない。こうして、食べて飲むことこそ、私にできるもっとも効果的な復興支援であろう。そんなわけで、我が腹を顧みることなく、次回の福島も食べまくることを誓う。

 

 

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2013年7月12日 (金)

ハンデキャッパーはつらいよ

福島の開幕を飾ったラジオNIKKEI賞は、3歳馬限定重賞としては唯一のハンデ戦。

レースの歴史や位置付けを考えた時、果たしてハンデ戦が相応しいのか?という議論があることはさておき、今年のこのレース、1着馬から最下位までのタイム差はわずかコンマ9秒。スタートから1800mもの距離を走ってなお、ゴールの瞬間は、たった5馬身ほどの中に16頭がひしめく大混戦だったのである。担当のハンデキャッパーにしてみれば、まさに会心の重量設定であろう。

あまり知られていないが、ハンデキャッパーというのはつらい仕事だ。「目指すはゴール横一線」というキャッチフレーズはよく知られているが、本気でそんなことをしようと思えば、強い馬の出走など望むべくもない。有力馬が出走の意欲が持ってくれそうなギリギリの範囲内で、なおかつゴール横一線を目指す。そのサジ加減が難しい。

それでも、JRAのハンデキャッパーは優秀だ。翌週の七夕賞もハンデ戦。こちらはマイネルラクリマが2馬身半の独走で優勝を果たしたが、2着から11着までの10頭は、コンマ5秒の集団でゴールした。馬券的興奮はこれで十分であろう。逆に言えば、マイネルラクリマはハンデキャッパーの想定を越えた強さを見せた。この馬、ひょっとしたら相当な器の可能性も秘めている。

ちなみに今日は大井で古馬オープンによる1200mのハンデ戦が組まれていた。トップハンデは57キロが並んで4頭だが、牝馬のミヤサンキューティが背負う56キロは、牡馬に換算すれば58キロだから、事実上のトップハンデ。レースは57キロのコアレスピューマが、2番手追走から直線で力強く抜け出して優勝を果たした。

11r  

2着ミヤサンキューティとの着差は4馬身。スプリント戦としては“大差”に等しい。最下位オオトリオオジャまでのタイム差は3秒5。4着と5着の着差が半馬身だったことを除けば、どの馬も1馬身以上の差が開き、ポツン、ポツン、ポツンと、馬たちがゴール板を通過していく。「横一線」と呼ぶには、あまりに程遠いゴールインだった。

大井のハンデキャッパーには見る目がないとまでは言わないが、小頭数の短距離レースでこのような結果になってしまったことで、周囲から疑問の声が挙がったことも事実。「57キロばかりで大雑把」とか、「ゴールドキャヴィアとの比較からしてミヤサンキューティに56キロはない」など。中には「定量の方が接戦になったんじゃないか」なんていう意見まであった。

私が気になったのは最軽量ゴールドキャヴィアの51.5キロ。500グラムの刻みは、最重量を背負う馬に対するオマケみたいなもので、59.5キロとか58.5キロという斤量になって現れるのが普通だが、51.5キロの500グラムに込められたメッセージが分からない。

 

 

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2013年7月11日 (木)

パイロ産駒に注目だ

東京の最高気温は34.5度。5日ぶりに“猛暑日”に届かなかったとはいえ、いくらなんでもその程度で「過ごしやすい」などと言える気分ではない。  

寒暖計が34.5度を示していても、砂の上は間違いなく40度はある。どうか真夏の海辺の砂浜を想像していただきたい。その上を全力疾走する馬たちにも、ウロウロと歩き回る我々にも、地獄の日々が続く。

 Course  

今日は新馬戦が2鞍。まずひとつ目は、マイネルセレクト産駒の牝馬ブセナが最内枠からポンとスタートを決めると、そのまますいすいと逃げ切った。6月上旬の能験で不合格となり、改めて臨んだ先々週の能験でも、合格はしたものの着順は最下位。それでも本番でこうして勝つのだから偉い。

 1r  

続く新馬戦も逃げ切り決着。シャークファングが後続を9馬身も突き放す圧勝劇を見せた。パイロ産駒の牝馬。こちらは先日の能験で1着入線を果たして、ここでも1番人気に推されていた。新種牡馬パイロの産駒は道営で2頭が勝ち上がっているが、南関東では初勝利ということになる。

 2r  

パイロは、Pulpitの直子として初めて日本に輸入された種牡馬で、現役時は米短距離戦線で活躍した。その子となれば「ダート1200」というイメージがついて回るが、知り合いの育成業者からは「パイロの子は総じて柔軟性があり、いちがいにダート馬と決めつけない方がいい」と言われ、川島正行調教師は「あか抜けた馬体の産駒が多く、大物を出す可能性が高い」と評価し、つい先ほどTwitterで会話した馬主氏も「パイロの子は馬体の良い子が多い印象があります」と、とにかく絶賛の嵐なのである。これは俄然注目せねばなるまい。

JRAでの産駒勝利はまだないが、土曜の福島1R未勝利戦に新馬戦3着だったエスティレイズが、また同じく土曜の中京5R新馬戦に昨年のHBAサマーセールで2100万の値をつけたテイエムスイテンが登場する。特にテイエムスイテンは、芝のレースという点も含めて、そのレースぶりに注目だ。

 

 

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2013年7月10日 (水)

父子制覇

ジャパンダートダービーの出馬表を見て、思わずため息が出た。

人気を集めているのはJRA所属の6頭。いずれも3勝以上を挙げているか、もしくは重賞を勝っている実力馬である。しかもよくよく見れば、彼らは血統からして一流であった。人気のクリソライトの母・クリソプレーズはJCダート勝ち馬アロンダイトの全兄だし、アルムダプタはジャングルポケットの従兄弟。エーシンゴールドの母 Home From Oz は種牡馬Tapitの全妹で、Tapitと言えば2009年のこのレースの勝ち馬テスタマッタが真っ先に思い浮かぶ。

Ashin  

ベストウォーリアの祖母 Seductive Smile は、半兄に本邦輸入種牡馬ニゾンを持ち、ケイアイレオーネの祖母 Northern Pageant の半兄は、なんと種牡馬サザンヘイローであり、チャーリーブレイヴの祖母 Catnip は、あろうことか米ベルモントS勝ち馬エディターズノートの半姉である。セレクトセールは終わったばかりなのに、まるでセレクトセール上場馬のブラックタイプを見ているような気分になってくる。

対する地方側も負けてはいない。東京ダービー2着のジェネラルグラントは、母グリントウィークの半弟に重賞2勝で朝日杯2着のストーミーカフェがいるし、その東京ダービーで圧倒的人気を裏切ってしまったアウトジェネラルの母アウトオブザウィムは、GⅠ級7勝馬カネヒキリの半姉である。言うまでもなく、カネヒキリは2005年のこのレースの覇者でもある。

ジャパンダートダービーは、迎えた今回が15回目。創設当初は、頭数も揃わず、1000万条件の馬でも出られるような時代もあったが、ようやくこうした世界的良血と言っても差し支えないような馬たちが一堂に会する大きな舞台に成長した。南関東を根城にする人間としては、誇らしい限り。地方とJRAとの力量差云々……といういつもの繰り言も、今日このレースばかりはさほど気にならない。

勝ったのは1番人気のクリソライト。直線で先頭に並んでから仕掛けられると、瞬く間に7馬身差をつける独走。これはモノが違った。

Jdd1  

クリソライトの父ゴールドアリュールは2002年のこのレースの覇者であるから、15回目にして初めてとなる父子制覇が達成されたことになる。また、7馬身という着差もゴールドアリュール以来のこと。ゴールドアリュールは暮れの東京大賞典も制して、3歳馬ながらこの年のJRA最優秀ダートホースに輝いた。果たしてクリソライトはゴールドアリュールの再来なのか? 今の古馬陣はホッコータルマエを筆頭に層が厚いが、「このメンバー相手にこの強さなら……」と思わずにはいられない。

Jdd2  

レース後にひと悶着あった。ハナを切った地方馬の進路の取り方に、別の地方馬の騎手から非難が殺到。「選定基準を見直せ」という声まで聞こえてきたのである。たしかに、この騎手については、ふたつ前のレースでも「ちょっと危ないな」と思わせるシーンがあった。本来なら祝福のムードに包まれるべき業務エリアが、険悪な空気が漂ってしまったことは、画竜に点睛を欠く思いがしてならない。

ゴール前の攻防を見る限り、「3歳ダートチャンピオン決定戦」としての立場をすでに確立したように思えるJDDには、「地方ダービー馬の祭典」という役割もある。そして、後者の位置付けがあり続ける以上、こうしたシーンを拭い去るは難しかろう。被害を受けた馬の関係者には気の毒としか言いようがない。

 

 

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2013年7月 9日 (火)

白、青襷

準重賞'13スターライトカップは、唯一の3歳馬デイジーギャルの逃げを自ら捕まえに動いたサチノシェーバーが、シンゼンレインボーの追撃を凌いで優勝した。

Star  

南関東のファンには馴染みの薄い勝負服。さあ、いったいこの騎手は誰でしょうか。

園田のファンの方ならお分かりですね。そう、JRAの岩田康誠騎手。今も地方の競馬場で、地方所属馬に乗る際は、園田時代の騎手服「白、青襷」を着ることになっている。準重賞に似つかわしくない派手なガッツポーズは、よほど快心のレース運びだったのか。いくらなんでも、明日の予行練習ではないですよね。

サチノシェーバーを管理するのは船橋の矢野義幸調教師。矢野師は岩田騎手を起用することが多く、前々走、川崎の皐月盃に出走したときも、岩田騎手の手綱で2着だった。その皐月盃の勝ち馬セイントメモリーは、直後の京成盃グランドマイラーズを勝っている。サチノシェーバーもSⅢくらいなら勝ってもおかしくない。今月末のSⅢ・サンタアニタトロフィーでセイントメモリーとの再戦が実現すれば、面白いことになりそうだ。

岩田騎手は明日のジャパンダートダービーにチャーリーブレイヴで参戦予定だが、1レースと2レースにも騎乗予定がある。もちろん勝負服は「白、青襷」。興味がある人は、早くから競馬場に行ってみると良いだろう。

 

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2013年7月 8日 (月)

【訃報】デュランダル

セレクトセールの初日に思わぬ訃報が飛び込んできた。GI3勝の名マイラー・デュランダルの突然の訃報。セレクトの上場馬の下見に出た何人かの馬主から「こっち(北海道)はひどく暑い」という連絡が相次いだ日曜日のことだから、あるいはその猛暑が遠因だろうか。いずれにせよ14歳は若い。

Durandal2  

かつて、「サンデーサイレンスにノーザンテースト牝馬の配合ではGⅠは勝てない」と言われた時代があった。重賞が勝てないわけではない。実際、サンデーサイレンス×ノーザンテーストの配合によるJRA重賞勝ち馬は20頭を数え、重賞を勝ったサンデーの組み合わせの中ではもっとも多いのである。だが、なぜかGⅠには届かない。そんな不可解なジンクスを打破したのが、デュランダルであった。その後、アドマイヤマックスやダイワメジャーが、デュランダルの切り開いくた道をを追うようにGⅠを勝つこととなる。

Durandal1 

そもそも、「神様」とまで称されたノーザンテーストの血と、驚異の種牡馬サンデーサイレンスの血が合わない理由はない。だが、最高と最高との組み合わせは、時に意外な困難を伴うもの。サンデーサイレンスの晩年になってようやく前出の3頭が誕生し、いずれも種牡馬となったことは、日本競馬界の快挙と言っても差支えあるまい。

Erinco 

エリンコートがオークスを勝った時、後藤浩輝騎手は「このスタミナは、父親のイメージとは結びつかない」と振り返り、筆頭馬主の吉田照哉氏も「2400メートルは長いと思った」とコメントを残した。

誰もが驚いたオークスだったわけだが、エリンコートやカリバーンのように芝の中距離で活躍する産駒もいれば、フラガラッハのようなマイラーもいる。かと思えば、デュアルスウォードのようなダートのスプリンターもいる。かように適性の幅は広く。しかも産駒は総じて2歳の早い時期にデビューを果たし、3歳になってからもう一度成長するケースも目立つ。

この特徴はノーザンテーストそのものではないか。実際、デュランダルの産駒には小柄で重心の低いタイプが目立つ。これはサンデーサイレンスではなく、ノーザンテースト産駒の特徴でもある。

Durandal3  

そういう意味でもデュランダルの死は惜しまれる。日本競馬の興隆を支え、「神様」とまで呼ばれたノーザンテーストの父系ラインはほぼ途切れてしまったけど、遺伝的、実質的にその特徴を伝える種牡馬が、一頭消えてしまった。残された産駒から、ノーザンテーストの血を実質的に後世に伝える大物の出現を期待したい。

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2013年7月 7日 (日)

本物の味

福島競馬場の内馬場に「なみえ焼そば」の屋台が出ていた。本物のなみえ焼そばの証である「浪江焼麺太国」の幟も見える。せっかく福島に来たのだからと、炎天下をものともせず行列に並ぶことに。

Namie1  

「なみえ焼そば」がホンモノの「なみえ焼そば」であるためには、以下の条件を満たしていなければならないという。

 その1 中華麺の極太麺を使う
 その2 具材はモヤシと豚肉を基本とする
 その3 ソース味であること

屋台のお母さんによれば、なみえ焼そばの評価が高まると同時に、偽物・模倣品の類が氾濫しているそうだ。某有名居酒屋チェーンでは、麺にうどんを使ったシロモノを、堂々と「なみえ焼そば」としてメニューにまで載せていたというからあきれる。だって、それじゃあただの焼うどんじゃないですか(笑) それは極端な例としても、うちの近所あたりにちょいちょい出ている「なみえ焼そば」の屋台は、まがい物であることが多い。横浜ナンバーだったりしますからね。

Namie2  

でも、ここは正真正銘のなみえ焼そばを出す「浪江焼麺太国」の認定店舗。このステッカーがホンモノの証だ。目の前で焼そばを焼いたり、パックに詰めたりしているお母さん方も浪江町の方だそうで、今も避難先の仮設住宅での生活を余儀なくされているという。

Namie3  

なみえ焼そばは、その麺の太さゆえ調理に時間がかかる。おかげで、浪江の話や、避難先での話、さらには相馬野馬追いの話まで聞くことができた。野馬追いは家の二階から見物していると騎馬武者から「無礼者!」と言って怒られるんだそうだ。もっと話を聞きたかったが、さすがにそういうわけにはいかない。

Namie4  

モッチリとコッテリがせめぎ合う美味さは、さすがは本物と唸らせられる。「B級」と呼ぶには惜しい気がした。

 

 

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2013年7月 6日 (土)

新月の天の川

「内枠のノリが気になんなぁ…」

Fukushima  

パドックを眺めていたオジサンが思わずつぶやいた。最内のわずかな隙間を突いて、8番人気ケイアイチョウサンを勝利に導いたラジオNIKKEI賞からまだ6日。「これぞ名手の騎乗」と皆が絶賛した印象は、まだファンの脳裏に強く焼き付いている。しかも、今日の横山典弘騎手は芝の特別レース3鞍のみに騎乗するのだが(※2Rは除外)、その3頭ともが1枠白帽なのである。内ラチ沿いからスルスルと抜け出してくるレースぶりをついつい想像してしまえば、その3頭ともが1番人気に推されたのも無理はない。

しかし、そんな単純な理屈で1番人気馬が勝てるほど福島の女神は優しくなかった。

9R・郡山特別は2番人気マイネサヴァランの逃げ切り勝ち。福島芝4戦4連対の実績はダテではなかった。横山典弘騎手のテイエムコウノトリは4角6番手から猛然と追い込むも、3/4馬身及ばずの2着。

9r  

10R・松島特別は条件馬当時のダイワテキサスも勝ったレース。今年は同じオーナーのダイワズームが追い比べを制した。横山典弘騎手のブリッジクライムは向こう正面で後方2番手から捲りあがってダイワズームに激しく迫ったがアタマ差及ばずの2着。装鞍所で興奮した牡馬に追い掛け回さるトラブルがあったとも聞くが、それが影響していたのかもしれない。

10r  

メインレースは新潟から引っ越してきた天の川S。準オープンのハンデ戦だから一筋縄で収まるとは思わなかったが、13番人気メイショウサミットの逃げ切りにまでは頭が回らなかった。大庭和弥騎手は半年ぶりの勝利。きついペースでもハナを譲らなかっ思い切りの良さには、目を見張るものがある。

11r  

横山典弘騎手のルナはハンデも応えたのか3着敗退。天の川にルナ(月の女神)なら悪くないと思えたが、あろうことか今日は新月だった。もとより月の出番は無かったということか。

Nori11  

 

 

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2013年7月 5日 (金)

荒れてこそ福島

七夕の当日に行われる七夕賞は、49回の歴史の中で今年が4度目。意外に少ない。

一方で、七夕賞といえば「荒れる重賞」の代名詞。1979年から2004年まで1番人気馬「26連敗」の大記録を破るとしたら、やはり七夕賞しかないように思える。だが、その難解さを生み出す要因のひとつだった「最終週の荒れた馬場」は、今年ついに消滅。とはいえ、開幕週のラジオNIKKEI賞が、馬場状態などお構いなしに波乱に終わったことを思えば、大丈夫(?)であろう。 

Fuku

 

それにしても福島の馬券は難しい。ハンデ戦であろうがなかろうが関係なく荒れる。こういう競馬に慣れている福島の競馬ファンの目は鋭い。「これは万馬券だろう」と思うような組み合わせの決着が、案外な低配当にとどまったりする。

タニノハローモアが勝った1968年のダービーでは、単勝3960円、枠連5730円の大穴になったにもかかわらず福島場外の的中者が多く、払い戻し用の現金が不足して競馬場側が銀行にSOSを発したという。ちなみに、この年のダービーも7月7日に行われ、「七夕ダービー」と呼ばれた。

ともあれ、そんな福島のファンがありきたりの番組で満足するはずがない。七夕賞における1番人気連敗記録は、難解なレースを好む福島のファンの誇りでもあろう。

そんな福島のファンを相手に馬券を争っても、とても勝てる気などしない。収支にこだわるなら、中京や函館を主戦場にするべきなのだろう。それでもノコノコと福島に足を運んで、シクシク泣きながら新幹線に揺られて帰ってくることになる。それが夏の決まりなのだから、仕方のないことなのだけど……。そんなわけで、明日は福島です。

 

 

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2013年7月 4日 (木)

「投票」の不思議

参院選が公示され、選挙の夏がスタートした。

日本記者クラブが正月に実施する恒例の「予想アンケート」10問の中には、「12月31日現在のわが国の首相は誰か」や「外国為替市場で円安が進み、一時的にでも1ドル=100円台に突入することがあるか」などという項目にならび、「夏の参院選で自民、公明両党の合計議席が非改選と合わせて過半数を占めるか」という項目があった。投票結果を読み切るのはプロでも難しい。

投票と言えば、競馬でも「人気の盲点」という現象がよく起きる。「この組み合わせでこんなにつくのかよ!」というのは、競馬場でよく耳にする負け犬の遠吠え。筆者の知人は、先日のラジオNIKKEI賞の馬連を1万円的中した。なんと400倍。帯封4束と聞けば驚くが、いちばん驚いたのは配当を聞いた本人だったというのだから面白い。

「前走の成績を見て普通の馬券を買ったつもりが大穴だった。なんでみんな買わなかったんだろ?」

前走、初の古馬との対戦で降級馬相手にコンマ5秒差に健闘したケイアイチョウサンと、GⅠレースで同じくコンマ5秒差に踏ん張ったカシノピカチュウとの組み合わせ。あとからそう聞けばなるほど頷ける部分もあるが……、うーむ、私は買えませんね(笑) ともあれ、人の投票行動さえ読めないのに、レース結果が読めるわけもない。

競馬界での不思議な投票結果といえば、皐月賞馬・ウイルデイールが選ばれた1959年の年度代表馬投票が語り草だ。ほかに該当馬がいないのならばともかく、天皇賞(秋)と有馬記念に連勝したガーネツトがいた。現代に置き換えれば、2002年の天皇賞(秋)と有馬記念を勝ったシンボリクリスエスを差し置いて、皐月賞馬のノーリーズンが年度代表馬に選ばれるようなものか。議論の余地などないように思えるのに、なぜかこういう現象が起きる。人間とは不思議で複雑な生き物だと思わざるをえない。投票に穴はつきもの。馬券はその典型であろう。

ちなみに、冒頭に紹介した日本記者クラブの「予想アンケート」の、最後の設問は、「凱旋門賞で日本馬が優勝するか」というもの。年頭は「〇」の可能性は高いゾと思えたものの、ここへきて情勢は微妙になりつつある。わずか2分先のレース結果さえも分らぬ私に、1年も先の予想など土台無理な話か。

 

 
 

 

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2013年7月 3日 (水)

社台祭りの明と暗

社台ファーム生産馬3頭を筆頭に、ノーザンファームと追分ファームがそれぞれ2頭ずつ。出走14頭の半数が社台グループ生産馬によって占められたスパーキングレディカップに、「これじゃあ、社台祭りだなぁ」とため息にも似た声が聞こえる。

実は、今年ここまでに南関東で実施された牝馬限定重賞8鞍のうち、桜花賞を除いてすべて社台グループの生産馬が勝っているのだから、別に今さらという気がしないでもない。だが、これまでは丁寧に使い分けられてきた川島正行厩舎が誇るクラーベセクレタ、エミーズパラダイス、マニエリスムの3頭が、初めて同じレースに出走してきたから、そう感じるのだろうか。中でも、やはり注目はクラーベセクレタ。地方所属馬の中では最高の4番人気に推されている。

Mede  

ところが、迎えたレースは1番人気メーデイアの完勝に終わった。社台レースホースの所有馬で、追分ファームの生産馬。不安材料といえば、初経験となるナイター競馬への対応くらいしか思い浮かばなかったということは、逆に言えば、いよいよ新女王誕生と言って差支えなさそうだ。これでダートグレード3連勝。このレースのサブタイトルにあるホクトベガの域はさすがに遠いが、それでも一歩ずつ近づきつつある。

例によって上位はJRA所属馬が独占だが、もはや驚くようなことでもあるまい。今回も「交流」と呼ぶには遠く及ばなかった。

逆に、驚かされたのはクラーベセクレタである。あろうことかブービーの屈辱。最下位は落馬のサダムグランジュテだから、実質的にはしんがり負けに等しい。

前走の川崎マイラーズで3着と復調の兆しを見せたことで、人気はサマリーズと差のない4番人気。そんなファンや関係者の思いを打ち砕く惨敗に、今野騎手は「分からない」と言ったきり言葉が続かなかった。

Kura  

実際、パドックから様子はおかしかった。以前はうるさいくらいに首を振り、引手を困らせていたはずの馬が、おとなしく周回を重ねているのである。その瞳には、かつてのような魂の発露は映し出されていない。私の隣で見ていた専門紙の記者は「どうして、あんなになっちゃったんだろう?」と首をかしげた。

馬体は絶好。調教で時計も出ていた。なのにまるで覇気が無いのである。こうなってしまうと難しい。なにせ、重賞11勝を誇る南関東の最強馬であり、牝馬ながらダービーと羽田盃を圧倒的な強さで制した2冠馬。負けるにしても、負け方というものがある。

 

 

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2013年7月 2日 (火)

食べまくり、伊勢

日曜朝の新幹線に飛び乗って名古屋に向かった。

折しも中京の開幕週。重賞も組まれている。「CBC賞ですか。イイですねぇ」と知人は言ったが、メインを見ずして早々に中京を後にし、高速道路を一路伊勢へと飛ばした。

実は最近、あまり良いことがないのである。

右足の骨折に、右目緑内障の進行。期待の3歳馬は放牧に出たっきりで未勝利脱出は絶望的。日高に所有する繁殖牝馬にも問題が判明した。その他細かいことまで挙げればキリがない。そこで伊勢神宮にお参りして、天照大御神様に救いを求めようと計じたのである。私個人は神も仏も信じない人間だけど、それで馬や周囲の方々に迷惑をかけることになっては申し訳が立たない。

とはいえ、そんな私のことだから、お参りなどソコソコに済ませてしまえばお決まりの食道楽となる。そこで、この1泊2日、正味24時間で食べた10食をランキングにしてみた。なお、店のチョイスに全力を注いだわけではないし、必ずしも空腹時だったとも限らない。ランキングに対するご批判は平にご容赦願いたい。

 ~ * ~ * ~ * ~ * ~ 

10位 伊勢うどん
好き嫌いはあるとは思いますが、あらゆる意味で讃岐うどんの対極にあります。完全なる観光客向けメニューかと思ったら、鳥羽市のショッピングセンターに、地元向けの伊勢うどん専門店があってびっくり。

Udon  

9位 松阪牛の牛丼
「牛丼」というものは、決して肉の味を味わう調理法ではないのではないかと……。

Gyudon 

8位 赤福
甘いモノは苦手でして。

Akafuku 

7位 伊勢エビ
もちろんそれなりに美味いんですが、今は季節はずれ。仕方ないです。

Ebi  

6位 手ごね寿司
これも美味しいのですが、想像の埒外に飛び出ることはありませんでした。見た目通りのお味。

Tegone  

5位 大アサリ
これも美味い。美味いのですが、正式にはアサリではなく「ウチムラサキガイ」という種類だとか。鳥羽水族館で「ラッコの餌」と聞いて順位を落としてしまいました。

Asari  

4位 松阪牛入りおにぎり
「元祖てんむす」でお馴染みの『千寿』が松阪にもありました。牛の脂が染み出て、おにぎりとしては崩れやすいのが難ですが、味は悪くありません。

Oni  

★3位★ かわあげ君
赤福や伊勢えびを押しのけて、ファストフードがまさかの3位にランクインです。パリッとした歯ごたえとに金ごまの風味。そして何より怪しげな甘辛いタレが、後を引く味に仕上げています。これ競馬場で売れば流行るんじゃないかなぁ。伊勢神宮内宮参道『酉一』にて。

Kawa  

☆★2位★☆ アワビ
大本命と見られたアワビがまさかの2位に惜敗です。伊勢エビとは逆に今が最盛期。コリッという絶妙の食感とふくよかな旨味。そのあまりの美味しさゆえ伊勢神宮の供物にするよう神様自らが命じられたほどの、鳥羽市国崎町産の獲れたてのアワビが美味しくないわけがありません。

Awabi  

★☆★1位★☆★ 松阪牛入りコロッケ
なんとダークホースのコロッケが、並み居る強豪を押さえて優勝の大波乱。嬉野PA(下り)で購入したこのコロッケは、何より「コロッケ」としてのデキが秀逸です。ジャガイモと衣が美味いんですよ。正直、松阪牛の姿は見えませんでしたが(笑)、それが逆によかったのかもしれません。

Korokke  

帰途の亀山PA(上り)で、同じ「松阪牛コロッケ」を購入してみたが、嬉野のとはまるで違ったことから、嬉野PAのコロッケ屋さんの腕か材料に違いがあるのであろう。しかし、伊勢まで行っていちばん美味しかったのがPAのコロッケだなんて言ったら、バチが当たるかもしれないな。それにしてもよく食べたね。

 

 

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2013年7月 1日 (月)

「ドンラりうみよ」の謎

川崎に、おにゅーのハローが登場した。ピカピカの車体は見ていて気持ちが良い。

Land1  

じぇじぇっ?

Land2  

ドンラりうみよ??

なんじゃそりゃ?

旧型ハローを見て謎は解けた。

Land3  

つまり「よみうりランド」を逆から書いているのである。川崎競馬の主催は神奈川県だが、ハローは川崎競馬場を運営している「よみうりランド」の所有物。そのロゴが書かれていたわけだけど、なんでわざわざ逆に書いたのだろうか。

真っ先に思い浮かぶのは「ターャジス」現象。街中を走る「スジャータ」のトラックは、左側面に「スジャータ」、右側面に「ターャジス」と商品ロゴが大書きされている。これをいったいどう発音すれば良いのか?とは、かの村上春樹氏も四半世紀以上前から提起し続ける現代社会が抱える大問題であるわけだが、「ドンラりうみよ」もそれに倣ったのだろうか? でも、この場合の発音は「どんらりうみよ」で良さそうだ。

もともと、船舶においては、船首の右舷側のみ船名の文字配列を船首から船尾方向に表記するという慣例があり、「ターャジス」などもこの慣例に倣ったという説がある。また、対向車がすれ違いざまにこのロゴを目にすると、車体前方から「ス」「ジ」「ャ」「-」「タ」の順に認識され、結果的に「スジャータ」と理解されるのだという説もあるようだが、少なくともハローのスピードでは、そこまでの効果は得られないだろうし、対向車とすれ違うということもない。

船体や車体の文字表記を進行方向から書くというのなら、競走馬のゼッケンに記載する馬名も、馬体右側は右から左に表記してみたらどうだろうか?

すなわちこんな感じ。

Kizuna  

違和感、ハンパないですね(笑)

昔いたゾルトンワージや、昨日の函館で走ったカーバのような馬名なら面白いことになりそうだ。でも、左回りの東京の直線では、スタンドから見ると「ナンドルィテンェジ」と「ルヴーェフルオ」が火花を散らすことになったりして、なんのことかさっぱりわからんということにもなりかねない。やはり、右から表記は、船舶と「ターャジス」程度に留めてもらうのが妥当なところであろう。

 

 

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