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2013年6月30日 (日)

メモ

牧場巡りに出かけて、種牡馬や繁殖牝馬、あるいは乗馬になった引退名馬などとにかくバシャバシャと写真を撮りまくった挙句、家に帰っていざパソコンにデータを取り込んだら、写っている馬がいったい誰なのか分からない    

そんな失敗を、多少なりとも経験されたという方は少なくないのではあるまいか。競馬場ならゼッケンがあるし、ゼッケンが写っていなくとも、騎手の服色やメンコ、あるいは引手の顔で馬の特定が出来るが、放牧中の裸馬、しかも白い部分のないごくありきたりの鹿毛馬だったりすると、あとから見返して、「あれ? こいつ誰だっけ?」となることは少なくない。

Deep  

特に種馬場のパドック放牧を撮り歩くような場合だと、この危険性は増大する。事前に順番を決めてから撮り進んでも、シンボリクリスエスがまったく顔を上げない一方で、隣のディープインパクトがが愛想よく近寄ってきたので、ならばとディープを撮るうち、「なんだ、なんだ?」とシンボリも近づいてきて、慌ててシンボリの方にカメラを向けると、今度は向こうのタニノギムレットが元気よく走り始めたので、おお!こりゃあ撮らにゃ!とばかりにバシャバシャとシャッターを切る。こんな撮影展開になってしまっては、予定の順番も何も無くなってしまう。

Tanino  

そういう場合は、撮影直後にメモで記録しておくわけだけど、それでも撮りながら今目の前にいる馬が誰なのかわからないなんてことはザラ。それで「まあいいや。あとで調べよう」とメモをしないまま、その馬のことをすっかり忘れてしまうなんていうこともなくはない。結果、あとになって、被写体と馬名がひとつずつズレるという悲劇が起こる。せめて「?」とでも書いておけば避けられるミスなのに……。

もともとメモを取るという行為があまり得意ではない。特に人の話を聞きながらメモを取ることはなく、あってもせいぜい人の名前とか電話番号とかメールアドレスの類。メモを取らずとも、大事な内容なら自然と覚えているはずだし、逆に言えば、メモを取らなければ忘れてしまうような話は、覚える必要のない話だと割り切る。それぐらいで良いと思っている。むしろ、その場の空気感によって醸し出される自分の思考や直感を大事にしたい。

先日の社台グループ牧場ツアーでは、牧場スタッフの話を一生懸命メモっている人がいたけど、あの人はちゃんと自分の眼で馬を見る時間があったのだろうか? 忘れては困るからと一心不乱に書き留めているのだろうが、「メモした」という安心感のせいか、メモしたものは案外きれいさっぱりと忘れてしまうものだ。メモを見れば思い出すかもしれない。でも、メモを見て思い出しているようでは、もう遅いという場合もある。

ならばメモなど取らないことだ。ぼんやり聞いているだけで、たとえ話の大部分は忘れても、本当に大事なことは忘れない。細かく、すべてをメモろうとすれば、話の面白い部分がどこなのかもぼやける。大切なことは書かないでおく。そして、忘れてはならない。忘れたら取り返しがつかない、と言い聞かせるのである。そうすれば、将来に渡って脳に刻まれる。

むろん、メモを取るのは悪いことではないが、自分の思考や直感を引き出すことも忘れないようにしたい。

 

 

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