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2013年6月 1日 (土)

ウインズ静内廃止に思う

キズナと武豊に14万観衆が熱狂した5月26日、場外馬券発売所「ウインズ静内」が35年の歴史にひっそりと幕を下ろした。

Wins  

1978年に開業したウインズ静内は、91年には約80億円を売り上げを記録したものの、2011年には16億9千万円にまで減少。年間2億円の赤字を出し続ける存在になってしまったことから、経費削減、事業再編の一環として営業終了に至ったという。

発端は10年ほど前、総務省が農水省に対して、売り上げ減少が続くウインズの規模縮小を求めたことに始まる。

1990年に馬券発売全体のうち6割を占めていたウインズのシェアは、総務省勧告が出た時点で4割に落ち、現在は3割を割り込んでいる。その背景にPAT投票の普及にあることは言うまでもない。ウインズの外周を二重三重に取り囲むほどの絶望的な行列に並んで馬券にありついていた我が身にとっては、俄かに信じられぬが、どうやら事実らしい。

同じオフトラックでも、ウインズはPATに比べて賃借費用や人件費といった経費が膨大になる。投資効率の悪いウインズを廃止・縮小するという方針は、経営判断として間違ってはいまい。PATの普及とリンクさせれば、「時代の変化」と総括することで、ファンの理解も得やすくなる。

だが、私自身のようにPATでの馬券購入にネガティブな人間もいる。理由は前にも書いたので割愛。さらに、馬券配当への課税が社会問題化しつつある昨今、アシの付くPATでの馬券購入をためらう向きもあると聞く。薔薇色にも思えたPATの先行きも、決して万全とは言えない。

廃止となったウインズ静内の代わりは、道営のミニ場外「AIBA静内」(J−PLACE)で賄うという。だが、最小限の設備しかないAIBAとウインズとでは、その居心地はまったく違う。そもそもAIBAは「居心地」など考えてない。それゆえの「ミニ場外」という規格である。ウインズに慣れた人に「代わりにAIBAがあるじゃん」と言うのは、実情を知らぬ者の言い種であろう。netkeibaの田中哲実氏のコラム(5/29付)では、利用者のそんな声が綴られている。ぜひこちらも参考にされたい。

http://news.netkeiba.com/?pid=column_view&wid=H01

ウインズを「ファンが一日を楽しく過ごせる場」として発展させるつもりはないのだろうか。かつては、そういうコンセプトで作られたウインズもあったはず。ウインズ回帰の動きも出始めた今日この頃だけに、JRAの見据える先が気になるところだ。

 

 

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