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2013年5月 4日 (土)

社台と日高の融合

ダービートライアルのプリンシパルステークスを勝ったのは、メイショウサムソン産駒のサムソンズプライド。人気馬ミエノワンダーの追い出しを待って、そこからさらにもうひと伸びする味のある競馬を見せた。その着差はわずかクビほど。だが、ダービーへの優先出走権が与えられるのは1着馬のみだと思えば、これ以上大きなクビ差はあるまい。

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直前に京都で行われた京都新聞杯を勝ったキズナはディープインパクトの産駒。皐月賞3着のコディーノの父はキングカメハメハ。弥生賞2着ミヤジタイガの父ネオユニヴァースは2003年のダービー馬である。ダービー馬が種牡馬としてその産駒をダービーに送り込むのは、特別な意味を持つ。メイショウサムソンもダービー馬としての意地があろう。その名の通り、「サムソンのプライド」が乗り移ったかのような最後の伸びであった。

ともあれ、これで2003〜06年のダービー馬の産駒が今年のダービーに駒を進める見通しとなった。今年のダービーは、ダービースタリオンズステークスにも匹敵するような、ダービー馬同士の戦いも見どころになりそうだ。

メイショウサムソンの引退が決まったあの時、社台スタリオンステーションで種牡馬入りすると聞いて、「おや?」と思われた方もいたのではないか。吉田善哉氏の当時より、JRAの種馬場事業に一貫して反対姿勢していた社台グループが、日本軽種馬協会系列の種牡馬を迎え入れるというのである。昔を知る人間からすれば考えられない話。吉田善哉の時代も遠くになった。

いや、逆に言えば、生産地の融合が進む時代が近づきつつあるのかもしれない。

先ほども触れたように、メイショウサムソンの父・オペラハウスも、母の父・ダンシングブレーヴも、ともに日本軽種馬協会の種牡馬。母系はフローリスカップに遡る名牝系で、4代母には天皇賞・秋と有馬記念を勝ったガーネットの名も見える。メイショウサムソンには、我が国が一世紀に渡り育ててきた日高の底力とも言うべき血が流れている。

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それが、社台スタリオンに迎え入れられ、社台グループの誇るダイナカール系の牝馬フェザーレイに配合され、ノーザンファームで生産されたのがサムソンズプライドだ。フェザーレイのボトムラインには、エルコンドルパサー、サンデーサイレンス、ノーザンテースト、ガーサントと、社台の歴代エース級種牡馬が配合されている。サムソンズプライドは、まさしく社台と日高の融合を象徴する一頭と言っても差し支えあるまい。

ともあれ、ダービーに向けてキズナの末脚が強い印象を残した一日であったわけだが、サムソンズプライドの地味な強さも不気味な存在感を漂わせる。父メイショウサムソンがまさにそんなタイプだった。大きな腹袋といい、骨太の四肢といい、その大きめの顔だちといい、父にソックリなサムソンズプライドだから余計に怖い。

 

 

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