« 勝って、驚きたい | トップページ | 朝の脳 »

2013年5月19日 (日)

16年目の涙

第74回オークスは、内ラチ沿いの中団でレースを進めた武幸四郎騎手のメイショウマンボが、直線では馬場の中央を堂々と突き抜けて優勝を果たした。

Oaks1  

武幸四郎騎手のGⅠ勝ちは7年ぶりだという。引き上げてきたその瞳にはうっすら涙も浮かんでいた。むろん勝った喜びもあろうが、そこは16年目のベテランのこと。決してそれだけではあるまい。

若手の台頭に地方のトップジョッキーの移籍、そして短期免許で来日する外国人ジョッキーたち。ここ数年、騎乗数が激減した幸四郎騎手に、救いの手を差し伸べてくれたのが松本好雄オーナーだったことは良く知られている。オークスへのクラシック登録がなかったのに、「オークスに行きたい」という武幸四郎騎手の申し出を受けて、200万の追加登録料を払ってのオークス出走。涙の理由は、ひとえにオーナーへの感謝の気持ちからであろう。

幸四郎騎手の兄、武豊騎手も、いろいろあって有力馬への騎乗が激減しているが、最近では松本オーナーの勝負服を着ている印象が強い。JRAオフィシャルの顏写真でも松本オーナーの服を着ているし、昨日の京都10レースを勝ったメイショウキラリも、背中は武豊騎手であった。

今日のオークス、ペースを作ったのはその武豊騎手である。1200m通過が1分11秒4という厳しい流れは、デニムアンドルビーやレッドオーヴァルといった人気馬を戸惑わせた一方で、スタミナに勝るメイショウマンボにとっては願ったりかなったりであった。常日頃、松本オーナーへの恩義を感じている武豊騎手が、自身の勝ちを捨てて弟の勝利をアシストした   なんてストーリーは考え過ぎだろうが、もしそこまで考えて馬券を取った人がいたら、それは素晴らしい。

Oaks2 

それにしても、幸四郎騎手がデビューしてから丸15年が経過していることに今さら気づいて、思わずため息が出た。初騎乗でいきなりGⅡ勝ちという離れ業を演じたのは、1997年3月のこと。その夏に小倉の新馬を勝ったメイショウアヤメは、メイショウマンボの“祖母”ではないか。それを思えば、月日の流れの速さを感じているのは、私よりも武幸四郎騎手本人かもしれない。

 

 

|

« 勝って、驚きたい | トップページ | 朝の脳 »

競馬」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 勝って、驚きたい | トップページ | 朝の脳 »