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2013年4月30日 (火)

健全なレジャー

28(日)の東京競馬場は、重賞レースが組まれていないにも関わらず、56,875人もの観客でごった返した。

Stand  

GW真っ只中。しかも強風が吹き荒れた土曜から一変し、穏やかな陽気に恵まれたことが、さらに客足を伸ばしたのであろう。昨年のGⅠ・ヴィクトリアマイル当日の入場者数が50,007人だから、まさしく“GⅠ級の入り”ということになる。

注目すべきは子連れ客の多さ。「アイスもゼリーも売り切れ。こんなこと初めて」と驚いていた売店のオバちゃんの言葉が、その事実を裏付けている。とにかく、右を見ても左を見ても子連ればかり。創設以来、JRAは「競馬はバクチではなく健全なレジャー」と一貫して訴え続けきた。内馬場が家族連れのレジャーシートで埋め尽くされ、子供たちがスタンド内を所狭しと駆けまわる光景に、関係者は涙が止まらなかったに違いない。

だが、売店のアイスが記録的売上を記録する一方で、馬券売上は82億7652万円に留まった。ところが、降雪中止の代替開催として行われた昨日の福島競馬は、競馬場入場人員こそ9,054人に留まったにも関わらず、84億2445万円の売上である。重賞もなく、入場者1万人に届かぬ福島の売上に、5万6千人の東京が負けた。むろん、売上の大半はIPAT投票によるものだが、IPATの世話にはならぬ“ライブ派”の我が身としては、複雑な思いを禁じ得ない。日曜の東京で片隅に追いやられたベテランの気持ちが、なんとなく分かるような気がする。

そもそも競馬場で購入する「馬券」と、IPATで購入する「馬券」とは、果たして同じものであろうか。

穴場を前に財布から札を取り出す瞬間のあの葛藤を、パソコンやスマホで感じることはおそらくできまい。私は千円札を実際に手に取るたび、千円を稼ぎ出すことの難しさに思いを巡らす。この千円があれば、女房子供に美味いものを買って帰ることもできる。この千円を絶対に失ってはいけない。その決意なくして、バクチなど打てるものか。お金を出す瞬間に、人はその重みを考える。競馬は健全なレジャーかもしれないが、バクチであることも間違いないのである。

Tokyo

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