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2013年4月 9日 (火)

あゆさん

桜花賞を勝った「アユサン」ってどんな意味?

Ayu 

……って話題が、もう少し盛り上がるかと思ったけど、思ったほどではなかった。思いのほか競馬ファンは鷹揚なんですな。ま、少なくとも浜崎あゆみさんのことではない。念のため。

JRAサイトの馬名由来によれば「人名より+呼称」となっている。ふーむ。こんな理由で馬名審査に通る時代になったのですねぇ。アユミチャン、カナエチャン、アカネチャン、ミーコチャン、キリンチャン、ミカンチャン、と「○○ちゃん」シリーズの馬名が珍しくない昨今の事情を鑑みれば、「アユサン」がダメということにはならないか。

大馬主は2歳馬のネーミングで頭を悩ます季節であろう。強そうで、品位があり、原則過去に使われていない名前を、9文字以内で捻り出さなければならない。「もはや、俳句川柳の世界」とため息を漏らす馬主もいる。

その一方で、馬名登録審査が“ザル”と化して久しい。ニュージーランドトロフィーで6着したモグモグパクパクの馬名由来は「よく食べている」とだけある。なんだこりゃ?

しかし、馬名に使える言葉はもはや限界に近いとの指摘もある。「オルフェーヴル」「ジェンティルドンナ」といったフランス語やイタリア語の馬名が増えてきたのは、英語のネーミングが底を尽きかけているからではなかろうか。一部ファンに評判の良くない冠名がいまだに消えないのは、冠名をつけないと馬名候補が重複してしまって、思うように審査に通らないという事情もある。9文字の字数制限の撤廃を求める声もあるが、審査する側の手間を考えると、事務方はあまり賛成したがらないのではなかろうか。

桜花賞を勝った珍名馬といえばスウヰイスーであろう。史上初めて桜花賞とオークスの牝馬二冠を達成し、牡馬相手の菊花賞でも半馬身差の2着と健闘。4歳牝馬ながら61キロを背負わされた安田賞(安田記念の前身)で古馬を圧倒し、翌年は62キロで連勝した女傑である。だが、それほどの名馬であるのに、その馬名に意味はない。

本来の命名は「スイートスー」だった。これなら「かわいいスーちゃん」といった意味がちゃんとある。それが妙な名前に化けたのは、馬名登録を頼まれた厩舎関係者が、受話器の向こうの音声を聞き違えたせい。それにしても“ヰ”の発音を聞き分けたその音感は、非凡と言うほかはない。

デビュー戦を万馬券で飾ったので、馬主はゲンをかついで馬名変更をしなかった。その馬主こそ、大女優にして大歌手の高峰三枝子さん。もっとも、さすがに「すうぃいすー」とは発音しにくいので、高峰さんは「スイスイ」と呼んでいたとか。もしこんな馬名が現代のGⅠに出走してきたら、柳瀬尚紀さんもさぞ苦労されることだろう。

Repuro

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