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2013年4月19日 (金)

博多のうろん

先日博多を訪れた時の話を続ける。

博多はイカも美味いけど、うどんも美味い。普段は讃岐の喉越しを好む私だが、せっかく博多に来たのだからと『かろのうろん』の柔らかいうどんを味わってみた。

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「バリカタ」や「ハリガネ」という茹で加減の言葉が象徴するように、博多のラーメンは固めの麺を注文するのが通とも言われる。その理由は、せっかちな博多っ子は長い茹で時間を待てぬからだとも聞くが、ではなぜ博多のうどんはこんなに柔らかいのだろうか。

そんなことを家族としゃべっていたら、博多っ子とおぼしき隣の客が教えてくれた。注文してから客を待たせることのないように、あらかじめ茹でた麺を温め直して出すのが博多流なのだという。つまり、ラーメンが固いのもうどんが柔らかいのも、結局はせっかちな博多っ子気質が生んだ文化。源流が同じなのに、まったく違う方向にベクトルが向くのは、なかなか興味深い。

小麦粉に塩水を混ぜて11時間寝かしたものを、足で踏むこと30分。それをさらに1日半ほど寝かす。麺切りしたら、もう茹でてしまう。茹で時間は24分。これは長い。讃岐の倍はあるのではないか。茹でた麺は冷蔵庫に保管され、お客の注文が入るごとに温めて出される。

だが、冷蔵庫に保管するといっても、30分が限度だそうだ。それ以上経つと酸化してしまって客に出せない。

「じゃあ、30分を過ぎた麺はどうするのですか?」

「捨てるしかなかとね」

そう聞けば、軽々しく「茹で置き」などと蔑むことなどできない。

これだけの手間をかけ、なおかつ地場の麦を地場の製粉会社で製粉した粉にこだわり続けながら、一杯370円は安い。客に喜んでもらいたいと思う努力が、固かったり柔らかかったりする独特の麺の文化を育むのであろう。“うろん”一杯に博多の底力を見たような気がした。

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コメント

そろそろダービーだし、そろそろと思っていました!再開とってもうれしいです。毎晩の楽しみが増えました。

投稿: アンちゃん | 2013年4月20日 (土) 19時15分

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