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2013年3月 4日 (月)

復刻ダービースタリオンズS

Derby1  

「ダービー当日にベストターンドアウト賞を新設」というニュースを聞いて、「なぬ? それでなくとも新たな特別レース満載と聞いていたのに、さらにわけの分からん特別戦を増やすというのか?」と訝った。

……そしたら、厩務員に贈られる例のアノ賞だったんですね。海外ではとりたてて珍しいものでもなく、船橋競馬場でも既に何度か実施されている。

それにしても、今年のダービー当日は「青嵐賞」とか「むらさき賞」といった、慣れ親しんだいつものレースではなく、「ホープフルジョッキーズ」とか「ダービーメモリーズ」といった耳慣れぬレース名で埋め尽くされるらしい。そのうちのひとつが「ダービースタリオンステークス」。ただし、このレースはよく知っている。21年ぶりの復活。日本をはじめ各主要国のダービー優勝馬の産駒のみによる芝2400mの1000万条件戦。最後に行われた1992年の出走メンバーは以下の通りであった。

 1992年5月31日 東京7R 芝2400m 混合
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 ①アストリートワン(父カツラノハイセイコ)郷原行
 ②メイショウソロモン(父ミスターシービー)南井
 ③エイティアーダ(父アズマハンター)北川
 ④イナドチェアマン(父ネーハイジェット)安田隆
 ⑤シェイビングボーイ(父ミスターシービー)小迫
 ⑥シンボリフォルテ(父シンボリルドルフ)岡部
 ⑦グランバトール(父ハクホオシヨウ)田中勝
 ⑧スイートシャリマー(父シンボリルドルフ)坂本
 ⑨タケノボイス(父ハイセイコー)柴田政

ハイセイコーやアズマハンターの産駒が出ていることを不思議に思われるかもしれないが、当時の出走条件は「日本ダービー1~5着馬、および主要国ダービー優勝馬の産駒のみが出走できる」というものであった。それにしても混合レースだというのに、全出走馬が父内国産馬というのも凄い。ちなみに勝ったのはメイショウソロモンで、2着シェイビングボーイとあわせてミスターシービー産駒のワンツーフィニッシュとなった。

ところが、今回復活するダービースタリオンSの出走資格は「日本ダービー優勝馬の産駒のみ」と規定されている。すなわち、昨年のサイヤーランキングの首位を争ったディープインパクトとキングカメハメハの産駒は出走できるが、ステイゴールドから、シンボリクリスエス、クロフネ、フジキセキ、ダイワメジャー、アグネスタキオン、ハーツクライ、そしてマンハッタンカフェに至るまで、リーディング3~10位の産駒は出走できない。たとえ除外抽選権を持っていても、たとえフルゲート割れであっても、父親がダービーを勝っていなければどうにもならないのである。これは興味深い。

逆に言えば、リーディングベスト10に入る種牡馬のうち8頭の産駒を特別登録の時点で門前払いにするということは、当然ながら出走馬の頭数が少なくなるリスクを孕む。前記した1992年は9頭立てで行われたが、シェイビングボーイとグランバトールは500万条件から格上挑戦で、アストリートワンはダート1200m戦を勝ち上がってきたばかりだった。JRAサイド自ら出走馬集めに奔走したが、それでも頭数がそろわず、ついに「日本ダービー優勝馬の産駒」というレースの趣旨を曲げてまで、どうにか馬連が発売できる9頭を揃えたに過ぎない。この年を最後にダービースタリオンズSが廃止になった裏には、そんな事情もあった。

普段でも2400m戦は頭数が揃わぬことが多い。復刻するにあたりその距離を1800mや2000mに短縮しなかったのは、それなりに揃うという目算があってのことであろうが、果たしてどうなるか。個人的にはウオッカの産駒による兄弟対決というのを、このレースで見てみたいところだが。

Derby2

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