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2013年3月12日 (火)

ルーキーの季節

Jockey  

今月にデビューしたばかりの原田敬伍騎手が、土曜の中京2RでJRA初勝利を挙げた。初騎乗から12戦目で、競馬学校卒業組では今年の新人一番乗り。ニホンピロバロンは生涯忘れ得ぬ一頭となった。その名から分かるように、騎手育成に理解のあることで定評のある小林百太郎オーナーの所有馬である。

プロ野球では日本ハムの大谷投手や阪神の藤浪投手といった大物ルーキーが、オープン戦で大器の片鱗を見せ始めている。また、大相撲春場所では、昨年のアマ横綱で日大4年の遠藤聖大が幕下10枚目格付け出しでデビュー。史上初となる所要1場所での十両昇進に期待がかかっている。

それを思うと競馬は厳しい。10代の少年が実戦経験もないまま、いきなり本番で一線級の騎手とぶつからなければならない。原田敬伍騎手は岩田康誠騎手との叩き合いを制して、待望の初勝利をつかんだ。野球はともかく、大相撲ではまずあり得ないシーン。初日から遠藤聖大が白鵬と対戦したら、相撲ファンや本人たちはいったいどういう思いを抱くだろうか。

原田敬伍騎手は目標とする騎手を聞かれて「幸騎手」と答えている。「武豊」ではなく、「岩田康誠」でもなく、いわんや「浜中俊」でもなく、敢えて「幸英明」なのである。これには意外な感じもするが、幸騎手のように周囲から愛される存在になりたいのだという。なるほど、こういう考え方は最近のトレンドかもしれない。

新人騎手が目標に掲げた先輩騎手のベスト3を、この10年間を前後5年ずつに分けて調べてみたところ、このような結果が出た。

■2004-2008年
 1位 L.デットーリ 8人
 2位 横山典弘 6人
 3位 四位洋文 5人

■2009-2013年
 1位 松岡正海 7人
 2位 武豊 5人
 3位 福永祐一 4人

注目すべきは、最近の5年では7人が松岡正海騎手の名を挙げていることと、外国人騎手の名前を出した新人が皆無だったことだ。

逆に2008年までの5年間では、デットーリ以外にもデムーロやルメールといった外国人ジョッキーの名前が目立つのに、松岡騎手の名前はゼロ。わずか5年足らずで、新人騎手たちの目指す騎手像も大きく様変わりしている。

1000勝ジョッキーの加賀武見氏と増沢末夫氏は同い齢だが、騎手デビューを果たした年の成績は加賀氏58勝に対し増沢氏はわずか3勝に留まった。ところが両者が49歳になった1986年には、加賀氏6勝に対し増沢氏は106勝である。競走馬に早熟タイプや晩成タイプがあるように、騎手にも早成、晩成があるに違いない。果たして、今年の新人はどんなタイプに仕上がるか。まずは温かい目で見守りたい。

Matsu

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