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2013年3月20日 (水)

ワンダーホースの産駒たち

5r  

日曜の中山5レースは、芝1800mの未勝利戦。坂を上ってテンミライとネコタイショウが抜け出したところを、大外からマイネグロリアーナが追い込んで3頭が馬体を並べた。わずかにマイネグロリアーナが前に出たかと思ったその瞬間、3頭のわずかな隙間を突然割ってきた白帽がグイっと頸を下げたところがゴール版。着順判定は写真に持ち込まれたが、ジョッキーの表情を見れば白帽が差し切ったことはほぼ間違いなさそうだ。

勝ったのはグラスワンダー産駒のマイネルバランシン。前走の再開は斜行の被害を受けてのものとはいえ、それでもトータルの戦績を見れば9番人気も仕方ない。「また戸崎か。すげぇな…」。ため息にも似たファンの声が聞こえてくる。

母ニューヨークバレエ、父グラスワンダーという組み合わせには覚えがある。2011年9月のHBAサマーセール。300万円で落札されるところを、たまたま見ていた。

この世代のグラスワンダーの種付料は、受胎条件で200万円。前年から50万円引き上げられたばかりだった。2008年のジャパンカップをスクリーンヒーローが優勝。さらに朝日杯をセイウンワンダーが、中山グランドジャンプをマルカラスカルがそれぞれ勝ち、サイアーランキングは堂々の10位。種牡馬グラスワンダーの評価が高騰していた時期に種付けされたのである。

それが2011年にはアーネストリーの宝塚記念はあったものの、重賞勝ち馬は同馬1頭のみ。リーディングも24位に低迷していた。そういう背景も込みで300万円の落札である。グラスワンダーの牡馬を300万と値踏みされては、売る方にとっては厳しい。そういう印象を抱いたので、この馬のことはよく覚えていた。ちなみにラフィアンでの募集価格は1100万円だったという。

日曜のレースでハナだけ差されたマイネグロリアーナも、当然ながらラフィアンの募集馬。先ほどのサマーセールと同じ2011年9月のキーンランドセプテンバーセールで、岡田繁幸氏の代理人により8万ドルで落札されている。当時のレートで約600万円。それが、牝馬としてはきわめて高額と言える3000万円で募集に出された。

マイネグロリアーナの会員さんにしてみれば、日曜のレースは天国から地獄に突き落とされたようなものだったろう。よりによって同じ勝負服。しかも募集価格には大きな差があった相手である。

だがグラスワンダーの血も生き残りに必死だ。昨年のサイアーランキングは32位。種付料は受胎100万にまで下落している。だが窮地に陥った血が、まるで覚醒したかのように活躍することがあるのも、血統の不思議なところ。先日の阪神スプリングジャンプ(J・GⅡ)を5番人気のシゲルジュウヤクが勝ち、若葉Sでは9番人気のクラウンレガーロが2着に粘って皐月賞の切符を手にした。今週末の日経賞ではメイショウカンパクのレースぶりにも一目置いてみたい。

Grass

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