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2013年3月31日 (日)

JRA騎手・戸崎圭太

「やはり」というべきか。JRA騎手としての戸崎圭太騎手が存在感を増している。

Tosaki_2 

移籍から先週までの4週間で15勝。勝率.182は美浦所属騎手では群を抜く。ちなみに、岩田康誠騎手の場合、移籍してからの4週間で14勝。内田博幸騎手は11勝だった。それだけ馬が揃っていることの証でもあるのだが、それでも結果を出さなければ、すぐに干される世界でもある。まずは順調なスタートを決めたとみてよさそうだ。

それにしても、戸崎騎手はいつの間にそんな一流騎手になっていたのだろう? そう思う人は私だけではないのではないか。

2006年は123勝で南関東リーディング5位。だが、己の不明を恥じつつ告白すると、この当時はまだ「まあまあ乗れるアンちゃん」程度にしか思っていなかったように思う。それが翌年、一気に200の大台を超えてリーディング2位に躍進した。的場文男騎手の負傷による長期離脱という事情があったにせよ、高い高い壁だった的場騎手を勝利数で上回るのは、至難と考えられていた当時のことである。

この年で象徴的だったのは、その的場騎手が長年勝てないでいた東京ダービーを、戸崎騎手があっさり勝ってしまったことである。この年から5年の間に東京ダービーを制すること実に4度。この事実だけを掬ってみても、彼が南関東だけで乗り続けるインセンティブは既に消滅していた。

しかも同じ2007年には、JRAでの初勝利という出来事も重なっている。33戦目でようやく掴んだ1勝。そこからGⅠ・安田記念を勝つまで4年である。JRAでデビューした大半のジョッキーに比べれば、やはり「早い」と認めざるを得ない。

南関東の関係者のひとりとして、「JRAで活躍する戸崎騎手が誇らしいか?」と聞かれると、実は案外そうでもない。むしろ、申し訳ない思いでいっぱいになる。

とても勝ち目のない弱い馬や、そこらの若造じゃとても御せない難しい馬を、あのようなスター騎手にお願いしていたのだと思うと、背筋が寒くなりはしないか。勝ったら勝ったで「いやぁ、ありがとう」などとエラそうに右手を差し出し、負けたら負けたで「また今度頼むね」などとエラそうに言い放ってきたのである。まさに汗顔の至り。それを気づかせてくれたという点を含めて、もちろん彼の移籍はポジティブに捉えている。早々にクラシックを獲ってほしい。

Real

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2013年3月30日 (土)

外連味

東銀座・新歌舞伎座のリニューアル工事がついに完了。来週火曜からいよいよこけら落とし公演がスタートする。

Kabukiza 

歌舞伎ファンにしてみれば待ちに待った春であろう。だがしかし、その心中はいかばかりか。中村勘三郎。そして、市川団十郎。歌舞伎界はふたりの名優を失ったばかり。歌舞伎座改築期間中には、人間国宝の中村芝翫も亡くなっている。3年前の歌舞伎座閉場式で「数年後を期待しながら、喜びと悲しみが、ごっちゃになっている感じです」とあいさつした歌舞伎界屈指の女形も、新歌舞伎座の落成を見届けることは叶わなかった。

実はこの3名優、大の競馬ファンでも知られた。特に中村芝翫の競馬好きは筋金入りで、幼少期から根岸競馬場に出入りし、トキノミノルのダービーも競馬場で観戦していたというから凄い。当時の競馬事情を取材された調教師が記者の質問に答えられず、「中村芝翫さんに聞いてくれ」と言い放ったというエピソードも。亡くなる直前まで病院のベッドから馬券を買い、見舞いに来た勘三郎に万馬券を的中したと自慢していたそうだ。歌舞伎界のみならず、競馬界にとっても惜しい人を亡くした。

他にも市川海老蔵が競馬ファンであることは知られているし、先代の市川中車のように馬主として馬を持った歌舞伎役者も少なくはない。そこは血を重んじる歌舞伎の世界。競馬にも相通ずるものを見い出したのだろうか。

ところで、競馬では逃げ馬のレースぶりを評して「けれんみのない逃げを打つ」などと言ったりする。この「外連(けれん)」とは、もともと歌舞伎から来た言葉で、宙乗りや水芸など、本道から外れているのだが一般ウケする芸のことを差す。転じて「小手先の」とか「小細工」などという意味で用いられた。

「外連味のない逃げ」とは、すなわち「小細工なしの逃げ」の意。歌舞伎界と競馬界との縁の深さを示す言葉遣いであろう。

Tt

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2013年3月29日 (金)

見慣れた光景

付日29日だが、内容は昨日28日木曜の話。 

201303287r 

大井5日目の7R(C1・四五組)を勝ったのは1番人気のデカントラップ。鞍上は戸崎圭太騎手。昨夏以来、戸崎騎手がずっと手綱を取り続けて7戦目。今月7日のレースに続いての2連勝を思えば、もはや完全に戸崎騎手の手の内に入ったと言えそうだ。

201303288r 

続く8RもC1・四五組による一戦で1番人気のボンマカラードが優勝。そしてこの馬もデビュー以来7戦すべて戸崎騎手が手綱を取っており、やはりここへ来て2連勝を果たした。口取りに向かう関係者からは「戸崎君、次もよろしく頼むね」なんて笑い声も聞こえてくる。

このあたりでそろそろツッコミが聞こえてきそうだ。

「おい、さっきから戸崎、戸崎って、ヤツは今月からJRAに移籍したはずだろ!」

とはいえ、実際彼はこうして大井の一般レースでも乗っているのだから仕方ない。具体的には指定交流競走に出走する馬に帯同して来場し、「そのついで」という形で他のレースにも跨っているに過ぎないのだが、その日を狙って自らの馬を出走させ、彼に騎乗を依頼する陣営があるわけだ。騎手欄に「戸崎圭」という文字がズラリと並ぶデカントラップやボンマカラードの成績表を見ていると、JRA移籍は本当のことなのだろうかと思ったりもする。

実際、彼は火曜日にも来て乗っていたし、水曜日も厩舎関係者の表彰式のため(だと思う)にわざわざ来場していた。大井在籍の騎手でも、3日続けて顔を合わせることはそうそうない。今のところ、青・赤散らしの勝負服を懐かしく思うようなことにはならなそうだ。ファンにしてみれば朗報であろう。

南関東では今月だけで7勝。酒井忍騎手や達城騎手、柏木騎手などを上回っている。よもやとは思うが、交流競走当日のスポット参戦だけで、リーディング上位に食い込むなんてことにはならないだろうな。

Tosaki

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2013年3月28日 (木)

吉田家@立会川

Yoshida  

京急立会川駅を降りて左に向かって商店街を歩くと、旧東海道に突き当たる。通常、競馬場に向かうにはここを右に曲がるわけだが、敢えて左に折れて旧東海道を品川方面に向かって2、3分ほど歩くと、江戸の昔を偲ばせる雰囲気のある佇まいの『吉田家』が目に入ってくる。

創業は江戸後期。安政三年(1856年)に建てられた鮫洲八幡神社の石灯籠の台座に「吉田屋弥平治」の文字が刻まれていることから、少なくともその以前から品川界隈で店を出していたことは間違いない。幕末には山岡鉄舟らも足を運んだと言われている。

その蕎麦は細めで、純白よりはうっすらと黄色味がかかる。今日の粉は群馬赤城産。もちろん十割。口の中でかみ締めるとほんのりと甘みがあり、やがて絶妙のタイミングで香りが絶妙に立ち上がってくる。十割にありがちなバサつきはない。コシがあってしっかりとした噛み応えを感じる。吉田流とも言うべき見事な蕎麦は、なるほどこの価格設定でも蕎麦好きの客が絶えないというのも頷ける。

素材から器に至るまで最高のものを求め続けているというだけあって、歴史のみならず品格も備える。競馬の行き帰りに気軽に立ち寄るには少々敷居が高い。大勝ちした帰途の祝賀会とするのが妥当だが、どうしても行きの道中に立ち寄るなら、「今日は何がなんでも大勝する」という強い決意を胸に注文するのが肝要であろう。

さて、明日は大井最終日。主催者にとっては案外大事な本年度最後の開催日でもある。散り際の桜の風情を味わいつつ、馬の走る姿をぜひ見にいらしていただきたい。

Yosida2

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2013年3月27日 (水)

グラント将軍と桜

Gg  

南関東クラシックを占う京浜盃はジェネラルグラントが直線で抜け出すと、後続に3馬身差をつける圧勝。道営・サンライズカップ以来となる重賞2勝目をマークした。

レース前から「負ける気がしない」と豪語していた石崎駿騎手だが、道中はずっと「勝てる」と思って乗っていたという。よほど手応えが良かったに違いない。しかも休み明けで、「七分のデキ」だというのだから恐れ入る。

思えば、昨年のNAR2歳最優秀牡馬。カラ馬に寄られてバランスを崩しながらも2着に追い込んだ全日本2歳優駿や、JRA2歳チャンプ・ロゴタイプに先着したクローバー賞を思えば、これくらい走って当然であろう。それが2番人気。単勝330円なら、十分つけた感がある。買ってませんが…(笑)

グラント将軍(=General Grant)は、米国大統領経験者として訪日を果たした初の人物でもある。その来日を記念して、戸山学校競馬場が設置され、明治天皇行幸のもとで歓迎競馬が開催された。日米友好の嚆矢とも言われ、彼の墓所の前に広がる Sakura Park には、日本から送られた桜が花を咲かせているという。まあ、結局今日もサクラの話になってしまうんですな。

ちなみに、今日勝ったジェネラルグラントの8代母 Dawn Chorus は、一昨日にここで紹介したサクラレインボーの6代母でもある。てなわけで、今日も夜桜を眺めながらの帰宅。明日あたりから桜吹雪が舞い始めそうだ。

Sakura

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2013年3月26日 (火)

駄文@神田岩本町

Dabun1  

日々こうして駄文を書き連ねている私の目に飛び込んできたのは『駄文』の二文字。なにぃ? こんな露骨な批判があるのか? と身構えつつよく見たら、関西うどんの専門店だという。

蕎麦文化の関東では、関西うどんと讃岐うどんの違いを意識して食べている人は、案外少ないのではないか。その違いは様々あろうが、私は「麺とツユのどちらに重きを置くか」と思って食べている。

麺に重きを置く讃岐は、直接醤油をかけて食べるうどんである。小麦そのものの芳香と喉越しを味わうために、味付けはシンプルかつ最小限。むろん麺が柔らか過ぎると醤油が麺に染みて辛くなってしまうから、しっかりしたコシを保ってそれを防いでいる。

一方の関西は麺よりダシが重要視される。その究極の姿が難波『千とせ』の名物「肉吸」であろう。なんと麺を食べることすらしない。それは極端な例としても、うどんにダシの旨味を染み込ませるために、幾分柔らかい麺が好まれる。

むろんどちらが優れているかは問題ではない。これが食文化である。

冒頭の『駄文』に話を戻す。お店の場所は神田岩本町。「だぶん」ではなく「だもん」と読むのだそうだ。なんだ。あぁ、良かった。ホッと胸をなでおろして「肉うどん」を注文。

関西うどんでありながら、手打ちの麺はしっかりとしたコシをたたえており、喉越しも楽しい。もちろんダシの旨味は格別。昆布ベースの透き通ったダシは深みのある甘さをたたえ、確かにこれだけで十分価値がある。500mlのペットボトルに詰めて売ってたら買う。それくらい美味い。お店の人に見つからぬようコッソリ加薬ごはんにそのダシをかけて、お茶漬けのように掻き込んだら、思わず「おかわり!」と叫びそうになった。

あらためて思う。やはりうどんにはこの昆布のツユが合う。讃岐の生醤油も悪くないけど、少なくとも関東の黒いツユはやはり蕎麦向けであろう。

関西食文化のひとつであるうどんには海水とほぼ同じ3%の塩分があり、そもそも濃いツユを必要としない。それに対して江戸食文化の代表格である蕎麦には塩分が入っておらず、濃い味のツユと絡めて旨味を増してやらないと食べられたものではなかった。そのツユにうどんを入れることが、単に間違いなのである。

俗に言う「関東の濃口、関西の薄口」は、食材に塩分が含まれているかどうかが大きく影響している。むろんどちらが優れているかは問題ではない。これも食文化である。

Dabun2

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2013年3月25日 (月)

サクラプレジデント満開

Sakura1  

桜満開の大井はトゥインクル開催の2日目。夜風に震えながら出馬表を眺めていると、この季節にジャストマッチの一頭を発見してしまった。

サクララブリイ(牝4) 2番人気
 父サクラプレジデント
 母サクラスティリー
   母の父サクラチトセオー

ご覧の通り、出馬表に記載される馬名すべてが「サクラ」で埋め尽くされている。桜満開の今宵に買わぬ手はなかろう。となれば相手はこの馬をおいてほかにない。

ロプノール(牝4) 9番人気
 父サクラプレジデント
 母サクラジュノー
   母の父サクラバクシンオー

この2頭の連勝にドカンと張り込んで迎えた1200m戦。直線でロプノールが敢然と抜け出したが、後続も迫って横一線。残り100mのあたりで馬群の真ん中を割ってサクララブリイが突き抜ける。「よっしゃ! できたぁっ!!」っと叫んだ次の瞬間。フェイマスフラウアも一緒に馬群を割って2着に食い込んでしまった。うひゃー。痛恨の1着&3着。2着に割って入ったフェイマスフラウアの手綱は内田利雄騎手かぁ。10番人気ですよ。さすがミスターピンク。

気を取り直して続くレースでは、「サクラレインボー」と「アビリティブルーム」という2頭を発見。「サクラ」「開花(Bloom)」ですね。

そしたら見事その2頭の決着。ふーむ。さっきから冗談でやってるのに、この大井開催はこんな買い方してりゃOKなのかしらん?

なんて、気づけばこの馬もサクラプレジデントの産駒ではないか。サイアーランキングに影響を及ぼすような賞金ではないものの、勝つシーンを繰り返して見ることで生産者の印象には影響を与えるかもしれない。伝統的に春先に活躍の目立つ血筋でもある。

Sakura2

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2013年3月24日 (日)

大井トゥインクル開幕

Gold

大井2レースを勝ったのは、真島大輔騎手騎乗の牝馬ゴールドハーモニー。4か月ぶりのレースを勝利で飾った。お姉さんのライトレジーナは大井で12勝を挙げているオープン馬だが、こちらは5歳春にしてようやくの2勝目。姉妹とはいえ、同じような活躍をするとは限らない。

外回りで4角先頭というレースぶりは少々強引にも思えたが、切れる脚がないので、早め早めの競馬に徹するしかない。これはライトレジーナも同じこと。このあたりは姉妹で似ている。

Fukuyama 

スタンド内では、福山競馬最後のレースを見守るファンがモニターを見つめていた。ファイナルグランプリを勝ったビーボタンダッシュは、2010年のジャパンダートダービーを勝ったマグニフィカのお兄さん。初めての重賞タイトルは、しかし福山では間違いなく最後の重賞タイトルでもある。

ビーボタンダッシュの手綱を取った三村展久騎手については、大井への移籍が報じられたばかり。昨年まで2年連続で福山リーディングを獲得した腕の持ち主が、戸崎が抜けたばかりの大井にやってくる。果たして、新たなパワーバランスが生まれるのか。馬券のためにも、まずはその手綱さばきに注目せねばなるまい。

ともあれ今日から大井競馬はトゥインクル開催がスタート。ピンボール型のイルミネーションが場内を華やかに彩り、水曜にはクラシックを占う京浜盃も行われる。夜桜見物がてら、ぜひとも大井に足を運んでいただきたい。4コーナー寄りの桜は、今が盛りと咲き誇っている。

Sakura

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2013年3月23日 (土)

福山競馬廃止の不思議

私の隣にいた某省の役人が「採算が合わない公共施設なんてやめちまえ」と発言した。先日行われた立食形式のとある会食の席。会場内は100人くらいの参加者で賑わっていただろうか。

前後の会話を紹介しない引用がアンフェアであることは重々承知しているが、それをするには紙数が足りぬ。ともあれ、同じテーブルの別の参加者が、その発言を聞いて色をなした。まあ、その気持ちはわかる。

口論にまで至らなかったのは不幸中の幸いだった。機嫌を悪くしたその人は公立病院の関係者である。医療事業の現場では多くの不採算部門を抱えている。ひとりの患者のために、大勢の医療スタッフを数十時間も投入しなければならないこともある。採算ばかりを考えていては、救命医療が成り立つはずがない。役人はどうしてああも無神経なのか……云々。   と、なかなか怒りは収まってくれない。まあまあ、と酒を進める。

医療経済的な事情には疎い私だが、先ほどの役人氏の発言には別の意味で違和感を感じていたのも事実。そもそも役人たちは、「採算」というものを理解して仕事をしているのだろうか。だとしたら、なぜ国の借金がこれほどまでに膨れ上がるのだろうか。

先月発表された国の借金は過去最高レベルの997兆円。3月末には1016兆円に膨らむとの見通しも示されている。採算云々を軽々しく口にできるなら、この始末をどうつけるつもりなのだろうか。

だが、役人たちは「これでも国家財政は採算が合っている」と言い切る。そんなバカな。それで私が「理解できない」と言うと、彼らは「それじゃあ仕方ない」と話を打ち切る。きっと私のような馬鹿者に説明する気など、ハナっからないのであろう。彼らの経済学は、かくの如く高尚なのだが、それを駆使する彼らが赤字を垂れ流し続けている現状は、やはり理解に苦しむと言わざるを得ない。

福山競馬の廃止が報じられている。その64年の歴史を紐解けば、競馬による市財政への貢献度は計り知れない。一般会計へ繰り出し金の総額は411億円にも上り、1978年のように単年で約33億5千万円にも及んだ年もある。それが20億の赤字を出した途端に「採算が合わなくなったからやめる」と言い出した。最初は冗談だろうと思ったのだけど、どうやら本当らしい。新聞にも出ているから間違いなさそうだ。そんなアホな。役人の「採算」という言葉の使い方には、とにかく首を傾げさせられる。

いまの日本でもっとも採算が合わない事業は、国家そのものではないか。1000兆円の累積赤字は福山競馬の比ではない。その中核にいる人間が平然と「採算」を口にしている。つくづく不思議な国だと思う。「赤字を出すなら廃止」という原理原則に固執するのなら、まずはこの国家を廃するのが筋であろう。明日24日、福山競馬は最後の開催を迎える。

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2013年3月22日 (金)

二刀流

Agu  

近代競馬は距離によるカテゴリごとにチャンピオンを決めるのが主流。チャンピオンスプリンターが、そのままトップステイヤーにも君臨するということは、まずあり得ない。

だが、芝とダートの垣根はかつてほど高くはない。近年ではアグネスデジタルやクロフネが芝・ダート二刀流の代表格。アグネスデジタルは芝もダートも国内も国外をも問わずGⅠを勝ちまくり、クロフネはNHKマイルCを1分33秒0で快勝したその半年後に、ダートの武蔵野Sを1分33秒3で独走してみせた。

ダートで8勝のシルクフォーチュンが芝のスプリントGⅠ・高松宮記念に出走する。1200~1400mの重賞で3勝の実績は決して見劣るものではないが、いかんせん芝では未勝利。馬券を買うにしても飛びつきにくい。

だが、彼がダート戦で見せる切れ味は芝のそれを思わせるものがある。彼自身34秒台の上がりを記録すること8度。特に2010年の出石特別では、時計のかかる良馬場にも関わらず34秒1という異次元の豪脚を披露して1着ゴールを果たした。「芝ならどれだけ切れるだろうか」。あのレースを見れば、誰だってそんな想像を巡らせてしまうはずだ。

芝での初勝利が古馬重賞というケースはさすがに少ないが、それでもスリープレスナイトのCBC賞やサンアディユのアイビスサマーダッシュなど、過去に例がないわけではない。しかも、これらはいずれもスプリント戦ではないか。それを思えば、シルクフォーチュンの末脚が芝で爆発したとしても、決して驚く必要はないような気がしてきた。

来週、ペナントレース開幕を迎えるするプロ野球界では、日本ハムファイターズ大谷選手の「二刀流」が大きな話題となっている。投手と野手の二刀流に比べれば、芝とダートの二刀流の方が容易かろう。むしろ現代のチャンピオンホースは、芝・ダートの両方をこなすことが理想とされている。果たしてシルクフォーチュンの二刀流開眼なるか。注目したい。

Silk

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2013年3月21日 (木)

56歳と57歳のワンツー

Ouka  

南関東にクラシック開幕を告げる桜花賞は、2番人気のイチリュウが1番枠から逃げの手に打って出て、そのまま2着に2馬身半差をつけて逃げ切ってしまった。

これまで7戦してハナを切ったのは今回が初めて。管理する内田勝義調教師も「まさか逃げるとは」と呆気に取られた。前走ユングフラウ賞は、4角8番手という競馬をした馬である。だが鞍上の的場文男騎手は「包まれるのは嫌だから逃げた」と意に介さない。1番枠からの逃げ切りと言えば、昨年のコテキタイもそう。浦和1600の典型的なレースと言えばそれまでだが、「外枠を引いた時点でもうおしまい」というクラシックでは若干興醒めの部分もある。

せっかく1500mのコースを新設したのだから、そこを使うことも検討してみてはどうか。フルゲートの頭数が増えるだけでなく、残る牝馬の2冠、1800mの東京プリンセス賞と2100mの関東オークス3冠との距離差が300mで揃う。決して不都合にはなるまい。

2着はイチリュウの逃げを2番手から追いかけたアステールネオ。石崎隆之騎手の手綱であった。両ベテランのワンツーフィニッシュに、痺れたファンも少なくなかろう。2010年の大井記念(石崎・セレン→的場ボンネビルレコード)以来3年ぶり。的場→石崎の順にまでこだわると、2008年の報知グランプリカップ(ブルーローレンス→アートルマン)以来5年ぶりの出来事となる。

いやそれよりも、56歳と57歳の重賞レースでのワンツーフィニッシュなんて、この二人にしか為し得ない大記録ではあるまいか。いちおう日本記録と世界記録も確認しておくべきだと思うのだが、なぜか我が国には記録管理機関がなぜか存在しない。ここで再び興醒めに陥る。

それにしてもカイカヨソウの敗戦はどうしたことか。3着とはいえ、単勝オッズ110円で、勝ち馬から1秒5も離されたのだから、やはりこれは「惨敗」であろう。

先月中旬、気象協会はさいたま市の「開花予想」を3月26日と発表。その翌週に行われた厳寒のユングフラウ賞をカイカヨソウが圧勝した。この時点では、今年は「寒い冬」だったのである。

ところが、あれから1か月足らずで一気に本格的な春がやってきてしまった。今日の浦和競馬場のソメイヨシノは、開花どころか八分咲き。あまりの暖かさに、芝生で昼寝する客が大勢いたほどだ。開花予想の大ハズレに歩調を合わせるかのように、カイカヨソウも体調に変調をきたしてしまったのかもしれない。牝馬は難しい。

Kaika

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2013年3月20日 (水)

ワンダーホースの産駒たち

5r  

日曜の中山5レースは、芝1800mの未勝利戦。坂を上ってテンミライとネコタイショウが抜け出したところを、大外からマイネグロリアーナが追い込んで3頭が馬体を並べた。わずかにマイネグロリアーナが前に出たかと思ったその瞬間、3頭のわずかな隙間を突然割ってきた白帽がグイっと頸を下げたところがゴール版。着順判定は写真に持ち込まれたが、ジョッキーの表情を見れば白帽が差し切ったことはほぼ間違いなさそうだ。

勝ったのはグラスワンダー産駒のマイネルバランシン。前走の再開は斜行の被害を受けてのものとはいえ、それでもトータルの戦績を見れば9番人気も仕方ない。「また戸崎か。すげぇな…」。ため息にも似たファンの声が聞こえてくる。

母ニューヨークバレエ、父グラスワンダーという組み合わせには覚えがある。2011年9月のHBAサマーセール。300万円で落札されるところを、たまたま見ていた。

この世代のグラスワンダーの種付料は、受胎条件で200万円。前年から50万円引き上げられたばかりだった。2008年のジャパンカップをスクリーンヒーローが優勝。さらに朝日杯をセイウンワンダーが、中山グランドジャンプをマルカラスカルがそれぞれ勝ち、サイアーランキングは堂々の10位。種牡馬グラスワンダーの評価が高騰していた時期に種付けされたのである。

それが2011年にはアーネストリーの宝塚記念はあったものの、重賞勝ち馬は同馬1頭のみ。リーディングも24位に低迷していた。そういう背景も込みで300万円の落札である。グラスワンダーの牡馬を300万と値踏みされては、売る方にとっては厳しい。そういう印象を抱いたので、この馬のことはよく覚えていた。ちなみにラフィアンでの募集価格は1100万円だったという。

日曜のレースでハナだけ差されたマイネグロリアーナも、当然ながらラフィアンの募集馬。先ほどのサマーセールと同じ2011年9月のキーンランドセプテンバーセールで、岡田繁幸氏の代理人により8万ドルで落札されている。当時のレートで約600万円。それが、牝馬としてはきわめて高額と言える3000万円で募集に出された。

マイネグロリアーナの会員さんにしてみれば、日曜のレースは天国から地獄に突き落とされたようなものだったろう。よりによって同じ勝負服。しかも募集価格には大きな差があった相手である。

だがグラスワンダーの血も生き残りに必死だ。昨年のサイアーランキングは32位。種付料は受胎100万にまで下落している。だが窮地に陥った血が、まるで覚醒したかのように活躍することがあるのも、血統の不思議なところ。先日の阪神スプリングジャンプ(J・GⅡ)を5番人気のシゲルジュウヤクが勝ち、若葉Sでは9番人気のクラウンレガーロが2着に粘って皐月賞の切符を手にした。今週末の日経賞ではメイショウカンパクのレースぶりにも一目置いてみたい。

Grass

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2013年3月19日 (火)

カリカリ派と厚切り派

Begg  

桜も咲いたことだし、今日の昼飯は神田『さくら』のベーコンエッグ丼。とろーりとした半熟の黄身が絡んだベーコンが、なぜこれほどまで白飯に合うのか。説明は難しいけど、美味いのだから仕方ない。

ところで、巷にはベーコンの食べ方の好みとして、カリカリベーコン派と厚切りベーコン派の二派に分かれるようだが、みなさんはどちらが好きですか?

私の周囲ではカリカリベーコン派が多数を占めている。ご存じホテルの朝食の定番のひとつ。クリスピーなベーコンはパンに挟んでも良し、スクランブルエッグと一緒に食べても良し、サラダのトッピングにしても良しと、その舞台を問わない活躍ぶりはまるでタケシバオーのようだと絶賛されている。いや、いないか。

ベーコンをカリカリにすることくらい簡単だろうと思ってはいけない。実は案外難しい。時間もかかるし、火加減を間違えると焦がしてしまう。だからこそホテルの朝食。料理人の腕が問われる。

「カリカリ」という言葉は、食感と同時にモノが砕ける音も表す。表面の水分や脂分が抜けて硬く締まった、比較的薄いものをかじったときに発する音。「牝馬特有のカリカリした面があるので、当日落ち着きがあれば……」という時の「カリカリ」とは、むろん異なる。当たり前だけど。

ただ、私個人は厚切りベーコン派を自負する。理想とするのは、映画「ハウルの動く城」でハウルとソフィーとマルクルの3人が一緒に食事をとるシーンに出てくるあのぶ厚い大きなベーコン。ほどよい弾力。柔らかく溶ける脂。燻煙の余韻。そして、すーっと舌に馴染んでゆく肉の旨味。あぁ、たまらん。

下の写真は東銀座『いろりや』のベーコン炙り焼き。どんぶり飯にイクラをじゃんじゃん乗っけてくれる「船上メシ」で有名なお店だけど、やはりこの店は炙ってナンボという気がする。

Aburi

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2013年3月18日 (月)

チャンピオンの春

Top1  

昨日の阪神大賞典(GⅡ)は、かつてはJRAの重賞のなかでも最も堅いレースのひとつであった。レースが落ち着く3000m。有力馬に有利な別定重量。そして少頭数。波乱を引き起こす要素が、そもそも少ないのである。

だが、ディープインパクトが勝った2006年を最後に、昨年まで1番人気馬は6連敗。あのオルフェーヴルでも勝てなかった。阪神大賞典はレースの本質からして変わってしまったのだろうか   

そう思いながら観た昨日のレースはゴールドシップが1番人気に応えて圧勝。ホッと胸をなでおろす、とまではいかないにせよ、なんとなく落ち着いた。強い馬の強い競馬を見るためのレースは、やはり必要だと思う。

それでも、この10年間で見れば、1番人気の勝利はゴールドシップを含めて3頭しかいない。その前の10年間は1番人気が8勝。残る2年も2番人気の馬が勝ち、1番人気馬は2着には来ていた。単勝の平均配当は、1994~2003年の188円に対し、2004~2013年は871円。この10年の荒れっぷりは目に余る。10年前にいったい何が起きたのだろうか。

2003年といえば、サンデーサイレンス産駒がいよいよ本格的に日本競馬を席巻した年でもある。史上初となる年間303勝。重賞勝利は38にもおよび、うちGⅠレースでは年間施行数のほぼ半数にあたる10勝をマークした。何より、牡馬クラシックの掲示板をすべてンデーサイレンス系種牡馬の産駒で占めたことが、この年のサンデー旋風の強さを物語っている。

一方で、大舞台でのスローペースが問題になり始めたのもこのころではなかったか。2004年の春の天皇賞で人気を集めたのは、阪神大賞典を勝ったリンカーンと、産経大阪杯を勝ったネオユニヴァース。脂の乗り切ったサンデーサイレンス産駒の4歳馬である。だが、両馬はともに2桁着順の惨敗を喫した。勝ったのは逃げ切りのイングランディーレ。この年を境に、阪神大賞典も春の天皇賞も波乱が続出している。もともと2000m前後のレースで爆発的な切れ味を発揮するサンデーサイレンス産駒の有力馬が増えたことで、極端なスローペースが蔓延。結果、レースに紛れが生じるようになった   そんな仮説を聞いたことがある。

さらに、チャンピオン級の古馬が、天皇賞ではなくドバイに向かう傾向が強くなったのも、この10年のことだ。「極端なスローの競馬を経験すると、馬がおかしくなる」と、春シーズンを休養に充てる有力馬も少なくない。ここ数年の女傑の活躍のあおりを受けて、ヴィクトリアマイルが王道路線になりかけたという事実もある。チャンピオン級の古馬の出走自体が少なくなったのだから、相次ぐ阪神大賞典の波乱も仕方がない。

昨年行われたJRAの平地競走は3321鞍。うち、3000m以上のレースはわずかに6鞍しかない。0.18%という極めて狭い領域内で覇を争うことの意味が問われ始めている中で、チャンピオン級古馬たるゴールドシップの勝利は大きな意味を持つ。芦毛馬の阪神大賞典優勝は、ゴールドシップにその芦毛を伝えた偉大な母の父・メジロマックイーン以来21年ぶり。久しぶりに一見の価値ある春天になりそうだ。

Gold

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2013年3月17日 (日)

まるは@船橋法典

Udon  

中山は連続開催の折り返し。いよいよ皐月賞も見えてきた。気持ちが昂る一方で、中山開催が続くこの頃合いは、昼飯に難儀するようになる。『吉野家』はもう飽きた。だからと言って『梅屋』の肉うどんに走るのも芸がない。しかも京成西船駅近くの『おかわりや』は日曜定休ときている。

このままでは、馬券で討ち死にする前に餓え死にしてしまうので、船橋法典駅まで歩き、久しぶりに『まるは』の暖簾をくぐった。いつも混雑している人気店だが、開店3周年のイベントも終わったようで客足は落ち着いているようだ。

ここのうどんは競馬に関係なく美味い。だが、その美味さゆえに混雑すること。加えて、まともなうどんを供するあまり、調理に時間がかかることが、競馬ランチとしての難点であろう。スタンドから歩いて15分。空席待ちに並んで15分。うどんの茹で上がりを待ってさらに15分。出てきたうどんを15分で食べ終えて、帰り道を歩いてまた15分。合計1時間15分のロスは、少なくとも2レース、下手をすれば3レースをもフイにしかねない。

だが、時間にゆとりがあった今日は散歩とうどんを楽しむことにした。これ以上はないウオーキング日和である。ポツポツと開花した木下街道沿いの桜を眺めつつ歩き、店に着いたら、おでんをつまんでうどんの茹で上がりをのんびりと待つ。至福と呼ぶには大袈裟だが、幸福な日曜の昼下がりには違いあるまい。

未だに東京では「なんでうどん屋におでんが置いてあるんだ?」と訝る人がいるが、香川ではうどんとおでんの組み合わせはごくあたりまえ。逆に香川の人が東京に来て、うどん屋におでんが無いことや、「おでん屋さん」という形態のおでん専門店があること驚くという。まだまだ日本は広いですね。そんなことを思いながら、白天と赤天のおでん串をもぐもぐと口に運び、しかる後に鶏天ぶっかけを一気に啜った。いりこの香り引き立つダシに、きりりとエッジの立ったうどんの喉越しは痛快この上ない。

もう、今日はこのまま競馬場には戻らずに、ここで飲んじゃおうか。

   なんて良からぬ思いを必死に押し止めて、意を決するように席を立った。こんな辛い思いをしてしまうのも、この店が競馬ランチに向かぬ理由のひとつかもしれない。美味い店というのも考えモノだ。

Oden

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2013年3月16日 (土)

開花予想

Sakura  

東京にソメイヨシノの開花が宣言された。1953年の観測開始以来、2002年の記録と並ぶ最も早い開花だという。

となれば、今日の中山フラワーカップ(GⅢ)は、サクラサクを母に持つエバーブロッサム(父ディープインパクト)で間違いあるまい   とズドンと単勝に投入。すると、戸崎圭太のムチに応えて大外を追い込んでくるではないか。

あまりに見事な展開に思わず「よっしゃー!!」と叫んだ。今夜はすき焼きだぁーっ!

そしたら写真判定の末、内で粘ったサクラプレジールにまさかのハナ負け。サクラはサクラでもこっちだったか。よく考えたら開花宣言はあくまで東京都心であって、千葉にはまだ桜前線は到達していない。戸崎に悪いことをしてしまった。

現3歳世代の牝馬限定重賞勝ち馬はサクラプレジールが7頭目となるわけだが、その7頭の父馬名と昨年のサイアーランキング順位を並べると以下のようになる。

 コレクターアイテム/ハーツクライ(9位)
 サウンドリアーナ/ケイムホーム(39位)
 ローブティサージュ/ウォーエンブレム(50位)
 クラウンロゼ/ロサード(208位)
 ウキヨノカゼ/オンファイア(80位)
 メイショウマンボ/スズカマンボ(41位)
 サクラプレジール/サクラプレジデント(51位)

ベストテン入りしているのは、アルテミスSを勝ったコレクターアイテムの父ハーツクライただ1頭。今年は牡馬も牝馬もクラシック戦線は混迷を極めているが、それは種牡馬の視点で見ても同じこと。今年のクラシックで孝行娘の出現が、いよいよ現実味を帯びてきた。

ただ、ランキング下位の種牡馬ばかりと言っても、7頭のうち5頭はサンデーサイレンス直子である。ほかにもブラックタキシード産駒のナンシーシャインがフィリーズレビューで2着したし、牡馬でもブラックタイド産駒のテイエムイナズマがデイリー杯2歳Sを勝つなど、社台スタリオン以外のサンデー系種牡馬の活躍ぶりが際立っている。産駒の数でも交配牝馬の資質でも劣るはずの彼らが、今年になって一斉に覚醒したように見えるのは、果たして偶然であろうか。この不思議を考えることこそが、血統の醍醐味に違いない。

ところで、先月8日に気象協会が発表した開花予想では、東京の開花は「3月25日」とされていた。予想より9日も早い開花に、花見やイベントの予定を立てていた人は頭を抱えていることだろう。とはいえ、気象協会に文句を言うのは筋違い。予想はあくまでも予想。対象が何であれ「予想的中」がいかに困難であるか。我々競馬ファンは、身に染みてそれを知っている。

今年と同じく3月16日に開花宣言が出た2002年の桜花賞は、13番人気のアローキャリーが制する大波乱となった。果たして今年はどうなるか。当たらないとわかっていても、桜花賞の「開花予想」に余念がない。

Kaika

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2013年3月15日 (金)

ダートグレードにGⅡは必要か

Furi_2  

「ダイオライト記念(3月13日(水))の1着賞金を4000万円から3200万円に減額」

ダイオライト記念前日の12日になって、突然このようなニュースが流れた。しかも、よりによって「2013年のダートグレードレースの賞金と日程が決定」という見出しで報じられたものだから、あたかも「前日になって急遽決まった」ような印象を抱かせたわけだが、この賞金減額は1年以上前に既に発表されていたもの。なぜわざわざこのタイミングで再度発表したのか。理解に苦しむ。

それにしてもJpnⅡ(以下「G」表記)の1着賞金が3200万円である。船橋競馬の窮状を知らぬ身ではないから、安易に嘆くわけにもいかないが、同じダートグレードレースのレパードS(GⅢ)の1着賞金が4000万円であることを考えれば、格上なのに800万円も賞金が低いことをいったいどう説明すれば良いのか。こちらの方も理解に苦しむ。

「ダートグレード競走はあくまで目的や重要性に応じてそれぞれⅠ、Ⅱ、Ⅲの3段階に区分される」というのがダートグレード委員会の言い分だが、目的や重要性を比較しやすいよう数値化した指標が賞金である。以前は格付が上がると、それに見合う分だけ賞金を増額していたはずなのに、賞金だけを減らして格付けはそのままという流れが常態化して久しい。

もともと、ダートグレード競走の賞金は、原則としてJRAと地方側が折半していた。だが、近年ではJRAの負担率が低下している。

長引く売上の低迷。さらに東日本大震災の影響。自前のレースの賞金さえ削らざるを得ないJRAにしてみれば、ダート重賞競走協力金の削減は当然の選択であろう。地方側がその減額分を賄えぬなら、賞金そのものを削るしかない。だが、それに伴う格付の見直しが行われぬ現状は、多少なりとも奇異に映る。

ダートグレードのGⅠレース過多については既にあちこちで言われているが、「GⅡを減らせ」という声はあまり聞かない。なぜだろうか。そもそもGⅠでなければ、GⅡだろうがGⅢだろうが、見ている側はさほど気にしていないようにも思える。

ダイオライト記念や名古屋グランプリがGⅡである必然性は何なのか? 最近はそんなことを思うようになった。主催者が将来のGⅠ格付を目指して何らかの努力を講じているならまだしも、一部の関係者の思い入れや、自己満足のための格付なら、そんなものやめてしまった方が良い。

思い切った降格と賞金体系の見直しは急務であろう。私個人は「GⅠとそれ以外」であったとしてもさほどの違和感は感じない。同じ3歳限定のGⅠジャパンダートダービーとGⅢレパードSの賞金差が、もはやほとんど無いという事実の方に、むしろ大きな違和感を覚えるのである。

Hokuto

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2013年3月14日 (木)

ハムカツと新橋の夜

Hamupote  

ずいぶん前のことになってしまうが、とある馬主エージェント氏と新橋で飲んだ。

「馬主エージェント」などと書くと、たいそう高い店に行ったのかと思われそうだが、さにあらず。そこは新橋名物の立ち飲み屋である。とはいえ、たかが立ち飲みといってもバカにしてはいけない。その店『駿』は、以前入ろうと思いつつも満席(席はないのだから“満卓”と言うべきか?)ゆえ、入店を諦めた過去がある。今回はそのエージェント氏が店のマスターと知り合いという縁もあり、ゆっくりとグラスを傾けつつ馬談義に華を咲かせた。

この店のイチオシはハムカツだという。巷のハムカツマニアの間では「奇跡の枚数」とも言われる(言われないか?)4枚重ねのミルフィーユタイプ。サクッとした歯応えと、ハムの薄い塩味の利いた旨味。決して派手とは言えないが、どこか心落ち着く味だ。

このハムカツを上回る人気メニューが写真の「ハムポテ」。ご覧のように、ポテトサラダをハムで挟んで揚げてある。

マスターが考案したというこのメニュー。成否のカギを握るのがポテトサラダであることは言うまでもないことだが、このポテトサラダ自体がじゅうぶん美味い。人によってはコロッケの味を想像するかもしれないが、それがそうでもない。ちゃんとハムカツとポテトサラダそれぞれの味がする。ソースで食べるポテトサラダの味も意外と悪くはないもんだな……、なんてことを思っているうちに、アッと言う間に食べ切ってしまう。つまり美味い。

秋田県由利本荘市には、「本荘ハムフライ」というB級グルメが存在するそうだ。ハムにパン粉をまぶして油で揚げたものが、1950年代頃から、地元の子どもたちのおやつとして親しまれており、B-1グランプリにも出展しているという。

ふーむ。食べてみたいような気もするけど。普通のハムカツと同じような気もいたしますな。どうなんだろ?

ちなみに由利本荘市の「ゆり高原ホースパーク」にはラジオNIKKEI賞と京都金杯を勝ったタマモサポートが繋養されています。タマモサポートに会いに行ったついでに、本荘ハムフライを食べてみるのも悪くはなさそうだ。でも、わざわざ秋田まで行くからには、もうひとつくらい目標が欲しい。そんなことを想いながら、新橋の夜は更けていくのである。

Tamamo

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2013年3月13日 (水)

どっこい頑張る11歳馬

Trick1  

今年もトウカイトリックが阪神大賞典に登録してきた。このまま無事に出走を果たせば2006年から8年連続の快挙となる。

人気を集めるであろうベールドインパクトは、2006年当時はまだ生まれてもいない。彼の父ディープインパクトが同年の阪神大賞典優勝馬なのだからそれも当然。そのレースでトウカイトリックは大逃げを打ったものの、直線入口でディープに交わされて3馬身半差の2着だった。以後、阪神大賞典には毎年出走して、3着、4着、5着、1着、12着、6着という成績を残している。

かつて、春秋に行われていた中山大障害に1975年秋から9回連続で出走を果たしたバローネターフは、2着、3着、6着、1着、1着、2着、1着、1着、1着という成績を残した。トウカイトリックに6着からの巻き返しがあっても不思議ではない。ゴールドシップの牙城は堅いだろうが、10歳にしてステイヤーズSを制したように、スタミナがモノを言う展開になれば勝ち負けに持ち込むだけの能力は秘めている。

トウカイトリックが勝った昨年のステイヤーズSは、2008年小倉大賞典のアサカディフィートと並ぶ「10歳馬の勝利」ということで話題にもなった。だが、小倉大賞典が2月の実施であるのに対し、ステイヤーズSは12月のレース。実質的には新記録であろう。

先週の大井・東京スプリング盃を11歳馬のフジノウェーブが優勝し、今日のダイオライト記念には、やはり11歳馬のマズルブラストが出走していた。走る馬ほど故障しやすいとも言われる言われるこの世界で、彼らの活躍はやはり快挙であろう。競馬場で観戦できれば言うことはないが、TVでも、いやネット中継でも良いから、その時に自分の眼で観ることこそがキャリアとなる。日曜はトウカイトリックの走りに注目だ。

Trick2

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2013年3月12日 (火)

ルーキーの季節

Jockey  

今月にデビューしたばかりの原田敬伍騎手が、土曜の中京2RでJRA初勝利を挙げた。初騎乗から12戦目で、競馬学校卒業組では今年の新人一番乗り。ニホンピロバロンは生涯忘れ得ぬ一頭となった。その名から分かるように、騎手育成に理解のあることで定評のある小林百太郎オーナーの所有馬である。

プロ野球では日本ハムの大谷投手や阪神の藤浪投手といった大物ルーキーが、オープン戦で大器の片鱗を見せ始めている。また、大相撲春場所では、昨年のアマ横綱で日大4年の遠藤聖大が幕下10枚目格付け出しでデビュー。史上初となる所要1場所での十両昇進に期待がかかっている。

それを思うと競馬は厳しい。10代の少年が実戦経験もないまま、いきなり本番で一線級の騎手とぶつからなければならない。原田敬伍騎手は岩田康誠騎手との叩き合いを制して、待望の初勝利をつかんだ。野球はともかく、大相撲ではまずあり得ないシーン。初日から遠藤聖大が白鵬と対戦したら、相撲ファンや本人たちはいったいどういう思いを抱くだろうか。

原田敬伍騎手は目標とする騎手を聞かれて「幸騎手」と答えている。「武豊」ではなく、「岩田康誠」でもなく、いわんや「浜中俊」でもなく、敢えて「幸英明」なのである。これには意外な感じもするが、幸騎手のように周囲から愛される存在になりたいのだという。なるほど、こういう考え方は最近のトレンドかもしれない。

新人騎手が目標に掲げた先輩騎手のベスト3を、この10年間を前後5年ずつに分けて調べてみたところ、このような結果が出た。

■2004-2008年
 1位 L.デットーリ 8人
 2位 横山典弘 6人
 3位 四位洋文 5人

■2009-2013年
 1位 松岡正海 7人
 2位 武豊 5人
 3位 福永祐一 4人

注目すべきは、最近の5年では7人が松岡正海騎手の名を挙げていることと、外国人騎手の名前を出した新人が皆無だったことだ。

逆に2008年までの5年間では、デットーリ以外にもデムーロやルメールといった外国人ジョッキーの名前が目立つのに、松岡騎手の名前はゼロ。わずか5年足らずで、新人騎手たちの目指す騎手像も大きく様変わりしている。

1000勝ジョッキーの加賀武見氏と増沢末夫氏は同い齢だが、騎手デビューを果たした年の成績は加賀氏58勝に対し増沢氏はわずか3勝に留まった。ところが両者が49歳になった1986年には、加賀氏6勝に対し増沢氏は106勝である。競走馬に早熟タイプや晩成タイプがあるように、騎手にも早成、晩成があるに違いない。果たして、今年の新人はどんなタイプに仕上がるか。まずは温かい目で見守りたい。

Matsu

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2013年3月11日 (月)

エイシンヒエンの血

Rmu  

2年前の今日はもちろん東日本大震災の当日だったわけだけど、その未曾有の大災害が起きる瞬間までは、私にとっては単なる大井開催の最終日に過ぎなかった。

この日の大井最終レース・春風特別で人気を集めていたのは、前走で1番人気を裏切っていたレイズミーアップ。そのレースは彼が3走前に勝ち上がった条件と同じである上、最終追い切りでも速いタイムをマークするなど好調が伝えられていた。もとより2歳時には、フリオーソと差のない競馬をしていた素質馬でもある。

「少なくとも勝ち負けにはなりそうだゾ」と、期待を胸に大井競馬場に向かおうと自宅を出たところで、私はあの地震に出くわした。街全体が波打つように揺れる光景と、地球上のものとは思えぬ不気味な轟音は、生涯忘れまい。

当然ながらレースは中止。レイズミーアップは1か月後のレースに改めて出走してきたものの、既に調子のピークは過ぎていた。結局、大井では新たに勝ち星を積み重ねることもなく、門別を経て佐賀へと移籍していくこととなる。

父・トウホウエンペラーという血統からしてマイナーに違いないが、母の父・エイシンヒエンのマイナーさには及ぶまい。昨日書いたヒシアケボノよりもマイナーであろう。エイシンヒエン自体をご存じの方が、はたしてどれだけいるだろうか。

重賞成績は1989年のデイリー杯3歳Sの3着がある程度。東京ダービー馬ミルコウジの全弟という血統背景から種牡馬となったものの、目立った産駒にも恵まれず、その血を受け繋ぐ繁殖牝馬としてエイシンバウンドただ一頭が残されたが、その牝系も既に途絶えている。血統表にエイシンヒエンの名が残る競走馬は、もはやレイズミーアップとその弟のスタルヒン(大井)の2頭をおいて他にいない。

大井を離れたレイズミーアップは、福山で行われた西日本グランプリで重賞初勝利を飾ると、暮れの中島記念も勝ち、エイシンヒエンの名を歴史に刻みつけた。目下4連勝中。いまや佐賀競馬を代表する古馬の一頭に違いあるまい。かつて凌ぎを削り合ったフリオーソが引退しても、レイズミーアップはまだこうして現役を続けている。あの日、あのままレースが行われていたら、レイズミーアップも、むろんそのほかの馬たちも、今とはちょっと変わった人生(馬生)を歩んでいたかもしれない。震災2年目の節目に、そんなことを考えたりもする。

レイズミーアップは、順調なら24日佐賀の重賞・はがくれ大賞典に出走予定とのことだ。今はI−PATで馬券も買えるし、NARのサイトでLIVE中継も見ることができる。興味のある方は、ぜひご覧いただきたい。

Rmu2

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2013年3月10日 (日)

奇跡の1頭

Crown  

昨日行われた桜花賞トライアルのアネモネSは、2番人気のクラウンロゼが直線で抜け出して優勝。無傷の3連勝で桜花賞に向かうこととなった。

父ロサードは昨年のサイアーランキング204位。クラウンロゼの世代となる2009年には6頭との交配が確認されている。誕生した産駒はわずかに3頭。そこから競走馬となったのはクラウンロゼのみという状況だ。2010年以降は種付けは行われていない。そんなマイナーな種牡馬の産駒から重賞ウイナーが出たとなれば、種牡馬ロサードにスポットが当たるのも当然だが、クラウンロゼの血統のすごいところは父のみならず、母の父もマイナーであることにある。

母の父は2005年のスプリンターズSを勝ったヒシアケボノ。昨年のサイアーランキングは569位。ブルードメアサイアーランキングは535位。実質的にランキングの埒外といっても差支えあるまい。

3歳7月を迎えた時点では一介の未勝利馬に過ぎなかったヒシアケボノは、怒涛の4連勝で翌8月にはオープン馬に。9月には初めて重賞にチャレンジして3着。10月のスワンSで初重賞制覇。11月にはGⅠ初出走を果たして3着。そして12月のスプリンターズSでGⅠ制覇である。未勝利馬からGⅠ馬へ駆け上がった奇跡の半年間。ここで種牡馬入りしていれば、彼の将来は違ったものになっていたであろう。

だが、そう決断させるにはスプリンターズSの勝ちっぷりがあまりに強烈過ぎた。あるいは640万円という安価な購入価格ゆえ、もう少し箔が欲しいと関係者が考えたのかもしれない。だが、そこからまる2年間、16戦に渡って勝ち星ゼロ。オープン特別で5着に入るのがやっとという有様では、評価下落も仕方なかった。

俗に一流馬ほど引退決断は難しい。理想はGⅠを勝った後も勝ち続けることだが、それが簡単でないことは過去の名馬たちが図らずも証明している。ロジユニヴァースはダービー以来4年近くも未勝利。一昨年のオークス馬エリンコートは、今日の中山牝馬Sでしんがり負けの屈辱を味わっている。

97年のスプリンターズ9着を最後に、青森で種牡馬入りしたヒシアケボノの産駒の中に重賞勝ち馬はいない。稼ぎ頭はJRA4勝を挙げた牝馬のヒシアスカ。その彼女こそクラウンロゼの母である。クラウンロゼが前走で勝った重賞フェアリーSは、ロサードのみならずヒシアケボノにとってメモリアルな勝利であった。そんな血統を持つ1頭が桜花賞に出る。それだけで奇跡と呼ぶに十分な出来事であろう。

Hisiake


 

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2013年3月 9日 (土)

鉄板スパ

Coco  

ちょっとした打ち合わせを終えて、西新橋の『パスタ・デ・ココ』で遅い昼飯をとろうということになった。私の注文は「鉄板ナポリタン」の大盛り。まあ、別に変わったオーダーではない。

だが、同席者のひとりが「それって、いわゆる名古屋メシですよね」と言ったところ、別の人物が「いや、釧路のソウルフードだろ」と反論。「鉄板スパゲティ論争」の火ぶたは、突然に切って落とされた。

アツアツの鉄板の上に溶き卵を回しかけ、そこにケチャップで炒めたスパゲティを載せた鉄板スパゲティは、名古屋市東区の喫茶『ユキ』が考案したのだという。名古屋で「鉄板ナポ」と言えば、すべてこのスタイルなのだそうだ。

一方、釧路では洋食店『泉屋』を嚆矢として、独自の鉄板スパゲティ文化が栄えた。食べ終わるまで出来たての熱さを保とうと、半世紀も前からスパゲティを熱した鉄皿で客に提供しているというから歴史も深い。「温かさ」、それ自体がご馳走だと感じる釧路ならではの文化と言えよう。

「ふむふむ」と適当に相づちを打ったりしながら、私はもぐもぐとパスタを食べ続けた。正直「どこの食文化か?」などという議論にはさほど興味はない。

ステーキやハンバーグの付け添えに、ちょっとしたナポリタンが付いてくることがある。じゅーじゅーと音を立てている鉄板に載せられた、あのナポリタンの味を知っていれば、「ナポリタンそのものを鉄板で出したら美味しいんじゃないか」と誰でも気づきそうなもの。別に特別なことではない。たしか愛媛の西条でも、鉄板スパゲティで町おこしを計っていたのではないか。

その“盛り”の美しさから「モンブランスパ」の異名を持つ大井町の『ハピネス』でも、スパゲティを載せる皿は昔から鉄板を使っている。その効果を味わうならナポリタンよりカレースパがおすすめ。ぐつぐつと沸騰するカレーソースをスパゲティに絡め取り、はふはふと口に運ぶ時のあの期待感と緊張感たるやたまらないものがある。熱くて、そして辛い。額に汗がにじむ。水をごくごくと飲み干して、もう一口。熱い。辛い。でも、美味い。あぁ、こうして書いていたら、無性に食べたくなってきた。次の大井開催はいつだ?

要は美味ければそれで良いじゃん、ということ。鉄板は食べれないしね。

Hapiness

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2013年3月 8日 (金)

トウショウボーイの孫

Matoba  

水曜の大井8レースを勝ったローレルイニシオは、父ファスリエフ、母の父トウショウボーイという血統の4歳牡馬。

JRA11戦未勝利のまま昨秋に登録抹消されたものの、地方に移籍してからは8戦して(5,3,0,0)の好成績。よほど地方の水が合ったのであろう。JRA在籍時は、14キロ減ったかと思えばその次は24キロ増だったりして、とにかく体重の増減が激しいタイプだった。それが地方に来てからは、概ね500キロ前後で安定していることが、好成績につながっているのかもしれない。

それにしても、「母の父トウショウボーイ」という血統は珍しくなった。1991年から15年連続してBMSランキングでベストテン入り(94年からは8年連続3位)していたことを思えば隔世の感がある。昨年のBMSランキングは179位。トウショウボーイが死んでから20年が過ぎたのだと思えば、それも必然か。ミスターシービー産駒の現役競走馬もいなくなったいま、母親を通じて天馬の血を受け継いだトウショウボーイの孫たちも、徐々に競馬場からその姿を消しつつある。

そんなご時世に、トウショウボーイの孫から久しぶりに期待の星が現れた。明日の報知杯フィリーズレビューに出走するナンシーシャインは、父ブラックタキシード、母の父トウショウボーイという血統の持ち主である。

前走の春菜賞は逃げ切りだったが、ラストの3ハロンでいずれも11秒前半のラップを刻んだのだから、決して恵まれての逃げ切りとは言い切れない。母の父トウショウボーイといえば、95年の桜花賞馬ワンダーパフュームを思い出す。さらにトウショウボーイ直子からも、アラホウトク、シスタートウショウという2頭の桜花賞馬が出ていることも忘れてはならない。

「トウショウボーイの孫」が最後にJRA重賞を勝ったのは、07年の中山牝馬Sを制したマイネサマンサまで遡る。6年ぶりの重賞制覇への期待もかかるが、まずは桜花賞出走の権利であろう。お爺ちゃん譲りの豊富なスピード能力を、存分に発揮してもらいたい。

Nancy  

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2013年3月 7日 (木)

【本店へ行ってみよう③】耕一路

Koichi1  

以前にも書いたように、東京競馬場に着いて最初に向かうのは『ときわ家』。ここで朝のコーヒーを飲みつつ、時折バルコニーに出て1レースのパドックの様子を眺める。競馬場におけるあらゆるシチュエーションの中で、至福の時間帯と言っても過言ではない。(自分の馬が勝てば、その方がはるかに嬉しいが、哀しいことに期待できない)

中山には『ときわ家』に相当する店がないので、『耕一路』にお世話になる。競馬ファンには「モカソフト」でお馴染みの一軒だが、出自は丸の内で70年の歴史を誇る老舗の喫茶店。伝統のコーヒーの味に間違いはない。

「コーヒーの効能は官能を鋭敏にし洞察と認識を透明にする点でいくらか哲学に似ている」

コーヒーを愛した物理学者の寺田寅彦は自著「コーヒー哲学序説」でこのようにコーヒーの効能を説いている。競馬場において五感が研ぎ澄まされ、洞察力が増すのはすこぶる結構なことであり、なおかつ近年では肥満予防効果や肝機能改善効果まであると発表されるに至った。ために最近ではひとつのレースが終わるたびにコーヒーをガブガブと牛飲しては、タプタプになった腹を抱えて帰宅する週末を過ごしている。

口の悪い友人たちは、私の馬券成績と体型を見て「コーヒーの効果なんて迷信じゃないか」と口をそろえるのだが、いやさにあらず。これでコーヒーを飲んでなければもっとひどいことになっていたはず。飲んでいればこそ、この状況に踏みとどまっていられるのだろう。そう思いこむしかない(笑)

冗談はさておき、丸の内国際ビル地下の『耕一路』本店は、玄米を中心としたヘルシーランチがウリのお店。昼時ともなると店内は丸の内OLでいっぱいとなり、男性客がひとりで足を踏み入れるには多少の勇気が必要だ。同じ『耕一路』でも競馬場の店舗とはこうも違うものか。ふと周囲を見渡せば、あの『タニタ食堂』の看板も。場違い感に苛まれつついただくコーヒーも、それほど悪くないものです。

Koichi  

 【Little Miss 耕一路】

 東京都千代田区丸の内3-1-1 国際ビルB1F
 03-3214-4081
 [カフェ]08:00~18:00
 [ワインバー]18:00~23:00(食事L.O.21:30)
 土日祝定休

Menu

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2013年3月 6日 (水)

「フジノウェーブ記念」

Fuji1  

第4回・東京スプリング盃は11歳馬フジノウェーブが直線で力強く抜け出して、このレース4連覇を果たした。

第4回で4連覇ということは、このレースは創設以来フジノウェーブしか勝っていないということになる。フジノウェーブにしても、2010年に行われた第1回を勝って以来、この東京スプリング盃しか勝っていない。個々のレースと馬の相性という点において、これ以上の親和性があるだろうか。

逆に言えば、1200mでは微妙に短く、1600mが微妙に長いフジノウェーブの距離適性の現れでもある。フジノウェーブにしてみれば、どうして大井1400mに交流重賞がないのか?と言いたくなるであろう。この東京スプリング盃は、来月行われる交流重賞「東京スプリント(1200m・JpnⅢ)」の前哨戦と位置づけられているのに、本番のほうが距離が短いというのは、フジノウェーブにとって到底納得のいくものではあるまい。秋には東京盃(大井1200m・JpnⅡ)もある。「どっちかを200m伸ばしてくれ!」というフジノウェーブの声が聞こえてきそうだ。

ともあれ、これが通算の23勝目。うち13勝をマークして、今日の手綱も取った神本訓史騎手は、「いちばん思い出に残る馬。動物を超えてパートナーです。頭が下がる」と最大級の賛辞を送った。同期のダービー馬はディープインパクトと聞けば、たしかに頭の下がる思いがする。しかも最近では、その白い馬体に磨きがかかって、神々しささえ感じるようになってきた。無事引退の暁は、種牡馬や誘導馬ではなく、神馬(しんめ)への道を歩むような気さえする。

まあ、神馬云々は冗談にしても、地方所属馬として初めてJBCを勝ったその実績を鑑みれば、東京スプリング盃を「フジノウェーブ記念」に変更することも検討すべきではないか。仮にそうなれば、「東京スプリング盃」という重賞レースはフジノウェーブだけしか勝つことがないまま、歴史に刻み込まれることとなる。そういう重賞がひとつくらいあってもいい。

Fuji2

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2013年3月 5日 (火)

日本サラブレッドの美しさ

Robroy  

昨日もチラッと書いたベストターンドアウト賞の話。

"Best turned out" とは「もっとも見栄えが良い」という意味。すなわち、そのレースの出走馬の中で、もっとも手入れが行き届き、見栄えのする馬に与えられる賞で、実際に受賞するのはその担当厩務員ということになる。英国では古くからある賞で、現在では欧米を中心に多くの国で行われている。

2005年のインターナショナルSに出走したゼンノロブロイ(川越厩務員)を皮切りに、08年のブリーダーズカップクラシックのカジノドライヴ(前田厩務員)、09年のUAE1000ギニーのアースリヴィング(坂田厩務員)、そして昨年のキングジョージ6世&クイーンエリザベスSのディープブリランテ(貝沢厩務員)らが受賞を果たしている。

中でもゼンノロブロイとディープブリランテは、本場英国での受賞ということで期を画する。これは決してオマケの賞などではない。手入れ、トリミング、そして躾の具合も評価対象となる。「日本人は馬のような猛獣に乗っている」と揶揄されてから一世紀半。日本のサラブレッドの美しさが認められたことの意義は小さくない。

藤澤厩舎では、調教後に1時間余りをかけて馬体を洗い、ブラシをかけ、蹄を手入れするが、午後にも入念なブラッシングを施すそうだ。特に気を使うのはブラシの当たり。強すぎず、弱すぎず。この感覚は経験で身につけるほかはない。

ブリーダーズカップのカジノドライブも同じだった。一時間以上をかけてたてがみをすいたあと、レース直前まで、櫛とナイフで修正を続けたという。こうした馬体の手入れには、藤澤調教師自ら細かな指示を出すことも多い。師は「馬は文句が言えないからね」と言う。

ちなみに、インターナショナルSでゼンノロブロイが受賞した賞金は日本円で約3万5000円ほど。一方、数年前の船橋競馬場ナドアルシバカップで実施されたベストターンドアウト賞で、フリオーソ(クリス厩務員)が獲得した賞金は10万円だった。果たして日本ダービーの賞金はいかほどか。下衆な話だけど、気になる。

Casino

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2013年3月 4日 (月)

復刻ダービースタリオンズS

Derby1  

「ダービー当日にベストターンドアウト賞を新設」というニュースを聞いて、「なぬ? それでなくとも新たな特別レース満載と聞いていたのに、さらにわけの分からん特別戦を増やすというのか?」と訝った。

……そしたら、厩務員に贈られる例のアノ賞だったんですね。海外ではとりたてて珍しいものでもなく、船橋競馬場でも既に何度か実施されている。

それにしても、今年のダービー当日は「青嵐賞」とか「むらさき賞」といった、慣れ親しんだいつものレースではなく、「ホープフルジョッキーズ」とか「ダービーメモリーズ」といった耳慣れぬレース名で埋め尽くされるらしい。そのうちのひとつが「ダービースタリオンステークス」。ただし、このレースはよく知っている。21年ぶりの復活。日本をはじめ各主要国のダービー優勝馬の産駒のみによる芝2400mの1000万条件戦。最後に行われた1992年の出走メンバーは以下の通りであった。

 1992年5月31日 東京7R 芝2400m 混合
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 ①アストリートワン(父カツラノハイセイコ)郷原行
 ②メイショウソロモン(父ミスターシービー)南井
 ③エイティアーダ(父アズマハンター)北川
 ④イナドチェアマン(父ネーハイジェット)安田隆
 ⑤シェイビングボーイ(父ミスターシービー)小迫
 ⑥シンボリフォルテ(父シンボリルドルフ)岡部
 ⑦グランバトール(父ハクホオシヨウ)田中勝
 ⑧スイートシャリマー(父シンボリルドルフ)坂本
 ⑨タケノボイス(父ハイセイコー)柴田政

ハイセイコーやアズマハンターの産駒が出ていることを不思議に思われるかもしれないが、当時の出走条件は「日本ダービー1~5着馬、および主要国ダービー優勝馬の産駒のみが出走できる」というものであった。それにしても混合レースだというのに、全出走馬が父内国産馬というのも凄い。ちなみに勝ったのはメイショウソロモンで、2着シェイビングボーイとあわせてミスターシービー産駒のワンツーフィニッシュとなった。

ところが、今回復活するダービースタリオンSの出走資格は「日本ダービー優勝馬の産駒のみ」と規定されている。すなわち、昨年のサイヤーランキングの首位を争ったディープインパクトとキングカメハメハの産駒は出走できるが、ステイゴールドから、シンボリクリスエス、クロフネ、フジキセキ、ダイワメジャー、アグネスタキオン、ハーツクライ、そしてマンハッタンカフェに至るまで、リーディング3~10位の産駒は出走できない。たとえ除外抽選権を持っていても、たとえフルゲート割れであっても、父親がダービーを勝っていなければどうにもならないのである。これは興味深い。

逆に言えば、リーディングベスト10に入る種牡馬のうち8頭の産駒を特別登録の時点で門前払いにするということは、当然ながら出走馬の頭数が少なくなるリスクを孕む。前記した1992年は9頭立てで行われたが、シェイビングボーイとグランバトールは500万条件から格上挑戦で、アストリートワンはダート1200m戦を勝ち上がってきたばかりだった。JRAサイド自ら出走馬集めに奔走したが、それでも頭数がそろわず、ついに「日本ダービー優勝馬の産駒」というレースの趣旨を曲げてまで、どうにか馬連が発売できる9頭を揃えたに過ぎない。この年を最後にダービースタリオンズSが廃止になった裏には、そんな事情もあった。

普段でも2400m戦は頭数が揃わぬことが多い。復刻するにあたりその距離を1800mや2000mに短縮しなかったのは、それなりに揃うという目算があってのことであろうが、果たしてどうなるか。個人的にはウオッカの産駒による兄弟対決というのを、このレースで見てみたいところだが。

Derby2

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2013年3月 3日 (日)

弥生賞は弥生賞

Kami  

注目の弥生賞を勝ったのは、朝日杯2着馬ではなく、無敗のラジオNIKKEI賞勝ち馬でもなく、桜花賞馬の弟でもなく、前走で平場の500万条件戦を勝ち上がったばかりの6番人気・カミノタサハラであった。

500万を勝ってから弥生賞を制したのは2000年のフサイチゼノン以来だそうだが、カミノタサハラのように500万の平場戦に限れば、グレード制導入以来例がない。稀にこういう下剋上が起きるのも、競馬の怖さである。

ただ、もともと全兄に現オープンのボレアス、マウントシャスタを持つ良血馬である。デビューから3戦を消化し、そのすべて最速の上がりを記録していたことも見逃せない。デビュー戦の上がり33秒5は、東京芝2000mの新馬戦としては史上最速タイの上がり時計。唯一敗戦(3着)を喫したホープフルSにしても、内を通った先行勢が上位を占めた中で、後方から大外を追い込んで負けたものだった。その脚質から東京向きと思えたが、今日の内田博幸騎手は4角手前からビシビシと鞭を連打して、長く良い脚を使ってみせたのだから恐れ入る。

とはいえ、今日の弥生賞は、あくまで弥生賞として見るべきかもしれない。

もともと堅いレースとして知られる弥生賞である。それが荒れたのだから、クラシック前哨戦としての価値を測るにも、それなりの注意を払う必要があろう。

グレード制が導入されてからの25年間で1~3番人気の馬が負けたことは5回あるが、その5回の弥生賞に出走していた計57頭の中に、クラシックレースを制した馬は皆無なのである。

 1987年 サクラスターオー 6番人気
 1992年 アサカリジェント 6番人気
 1994年 サクラエイコウオー 4番人気
 2002年 バランスオブゲーム 4番人気
 2012年 コスモオオゾラ 9番人気

上記の弥生賞で1番人気に推された馬は、古い方から順に、ホクトヘリオス、ヤマニンミラクル、ナムラコクオー、ヤマノブリザード、アダムスピークの5頭。

これらがいずれも朝日杯2着馬か、もしくはラジオたんぱ賞(現・ラジオNIKKEI賞)の勝ち馬であることは、今日のレースのトライアルとしての位置付けを示唆してやいないか。いくら目標が先であることを強調しても、コディーノもエピファネイアも完敗だったことには違いない。

ようやくこの世代からディープインパクト産駒の重賞ウイナーが登場したとはいえ、今年の皐月賞を展望できるようになるのは、もっと先になりそうだ。

Deep  

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2013年3月 2日 (土)

サクラプレジデント産駒が重賞初制覇

Presid  

2003年の皐月賞で直線で抜け出したサクラプレジデントを、内からスルスルと伸びて交わしたのはネオユニヴァース。「どうして内が開くんだ!」。田中勝春騎手にしては珍しく検量室で吐き捨てたのは、それほど完璧な騎乗だったからであろう。昨年の天皇賞・秋で蛯名正義騎手も同じような言葉を吐いた。そのどちらも勝ったのはミルコ・デムーロ騎手である。内を突くのはギャンブルだが、多くの運を味方につけなければビッグレースには勝てない。

結局、皐月賞でのネオユニヴァースとサクラプレジデントとはわずかアタマ差。だが、このアタマ差は実に大きかった。勝ったネオユニヴァースは、その後ダービーも勝って2冠馬となり、種牡馬となってからも初年度産駒から皐月賞馬とダービー馬を出すなど大活躍。ついには産駒ヴィクトワールピサが、ドバイワールドカップまで勝ってしまうことになる。

一方、アタマ差に泣いたサクラプレジデントは、札幌記念と中山記念を勝つものの、GⅠタイトルを獲得することなく引退。サンデーサイレンス直子として種牡馬入りし、初年度は106頭に種付けしたものの、これと言って活躍する産駒は現れぬまま、昨年の種付け頭数は11頭にまで減少している。あの皐月賞を目の前で目撃したひとりとしては、あのアタマ差が彼のその後を狂わせてしまったように思えてならない。

今日のオーシャンSをサクラゴスペルが勝った。父はサクラプレジデント。あの皐月賞から10年。待ちに待った産駒の重賞制覇である。

だが、かつてのライバル・ネオユニヴァースは既に8頭の重賞ウイナーを輩出している。ひとつ重賞を勝ったくらいで喜んではいられまい。

実はサクラゴスペルは昨年の高松宮記念に出走している。1000万、1600万を連勝した勢いを駆って臨んだわけだが、結果はカレンチャンからコンマ5秒離れた9着。初めての重賞がGⅠだったことを思えばこの結果も仕方なかった。いや、むしろ健闘したと言えよう。1600万、OP特別、GⅢの3連勝で臨む今年は、当然勝ち負けの期待がかかる。

もともと1400mのスペシャリストだったサクラゴスペルに1200m戦を進言したのは、今日も手綱を取った横山典弘騎手だったという。オーシャンSの勝利騎手インタビューでも「レースセンスの良さ」をことさら強調していた。きっとスプリンターとしての“センス”を見出したのであろう。悲願のGⅠタイトルを父にプレゼントできれば、種付け希望も増えるに違いない。今年のサクラプレジデントの種付け料は、受胎条件で30万円だそうである。

Sakurag

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2013年3月 1日 (金)

ワイン&オイスター

Sakura  

貝殻をこじ開ける「コキッ」という小気味の良い音が聞こえてからしばらくすると、二粒の生牡蠣とワインが目の前に運ばれてきた。

ここは桜新町の『ルレ・サクラ』。出された牡蠣は門司産だという。だとすれば、いわゆる「豊前海一粒かき」であろうか。「豊穣の海」とも呼ばれる豊前の海中で育った牡蠣は大き過ぎず小さ過ぎず、生牡蠣として食べるのに申し分ない。思えば冬の小倉開催もあっという間に千秋楽。足を運べなかった身としては、せめて牡蠣だけでも北九州気分を楽しませてもらおう。

ひとつを手に取ってみると、その大きさの割にズッシリくる。プリッとした身の色艶も素晴らしい。軽くレモンを絞って顔に近づけると、潮の匂いと柑橘の香りが混ざり合って鼻腔をくすぐった。ひやっとした牡蠣の身が喉を滑り落ちる。複雑に絡み合った海の味がする。

音を聞き、肌で確かめ、目で楽しみ、鼻で嗅いで、そして舌で味わう。牡蠣を食べるとき、人は五感のすべてを牡蠣に集中させなければならない。残り香が消えたらワインで口を洗い、またひとつ牡蠣を手に取る。「至福」。この状況を表現する言葉を私は他に知らない。

合わせたワインは、ラ・トゥール・サン・マルタンの「メヌトゥ・サロン・ブラン キュヴェ・オノリーヌ2010年」。……なんて、あいにくワインの蘊蓄は持ち合わせていない。ソムリエに何本かおすすめを並べてもらって、そん中から適当に一本を選んだだけ。もともとまろやかで優しい口当たりのブルゴーニュが好みで、牡蠣に限らずいつも飲んでいるから安心感がある。もちろん、さすがにプロが選んだ中の一本だけあって、さわやかな酸味が牡蠣の風味に合うことは間違いない。

ワインにちなんだ名前を持つ馬を思い出した。

先日のフェブラリーSを勝ったグレープブランデーの母はワインアンドローズだし、明日の阪神1レースにはワイングラスという馬が走る。そういえば、むかし札幌でブルゴーニュという馬の馬券を買って、「当たったら、今夜はロマネを開けるぞ!」とハシャいだのもつかの間、大惨敗を喫したこともあったな。

ところが、牡蠣にゆかりのある馬名となるとオイスターチケットくらいしか思い浮かばない。すずらん賞を逃げ切った快速牝馬。もしブルゴーニュとの対戦が実現していたら、腰が抜けるほど連勝を買ったに違いない。両者の対戦が実現していなくて良かった。

Feb

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