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2013年2月 4日 (月)

アンカツ引退

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2003年の日本ダービーをキングカメハメハで勝ち、JRA通算1111勝を挙げた安藤勝己騎手の引退式が、昨日京都競馬場で行われた。

「自分のイメージする競馬ができなくなった」

アンカツさんは引退の理由をこのように表現している。レースで好位を狙って行こうとすると、逆に抑えが利かず折り合いを欠くようになってしまったのだという。歳とともに関節が硬くなれば、馬との意思疎通がうまくいかない。結果、レース運びは後方待機一辺倒になる。今思えばブエナビスタに乗っていたあたりから、そんなことが囁かれ始めていた。

加えて減量の問題も無視はできまい。もともと53キロで乗ることはほとんどなかった人だが、ラジオNIKKEI賞のヤマニンファラオを最後に、最後の4か月は55キロで乗ることもなかった。07年の有馬記念では、53キロでダイワスカーレットに騎乗すること自体がニュースにもなったほど。武豊騎手も「減量がたいへんそうだった」とコメントを寄せている。

ベテラン騎手にとって最大の敵は、身体の衰えではなく減量苦とも言われている。年齢とともに代謝は減退するから、身体を動かしても思うように体重は減らない。そこで、サウナに入って身体中の水分という水分を抜き取る。ヘルメットから滴り落ちる雨水を飲んで喉の渇きをいやしたというのはミスターシービーとのコンビでも有名な吉永正人騎手。タケホープの島田功騎手に至っては血液中の水分さえもが低下し、ブドウ糖の注射をしても身体が受け付けなかったと聞く。森安弘明騎手や中野栄治騎手のように、一流の腕を持ちながら、減量に無理が出て引退を余儀なくされた騎手は決して少なくない。

プロであれば減量も当然という見方もあろうが、アスリートのフィジカルマネジメントとしては、決して褒められたものではあるまい。そもそも、いくら仕事上の必要があるとはいえ、人生も半ばに差し掛かって、それなりに成功や実績を積み重ねているにも関わらず、好きなものも満足に食べられない人生いうのは、果たして正しい姿なのだろうか。うどんでも牛丼でも好きなものを好きなように食べて、こんなブログを開設してしまった44歳の私には疑問に思えてならない。

だからであろう。引退式に現れたアンカツさんを久しぶりに見て、思わずホッとした。減量をやめているので60キロ近くあるというその顔立ちはかなりふっくらしており、サウナで絞り切った表情には程遠かったのである。勝負師アンカツではなく、安藤勝己さんの顔がそこにはあった。ただ、胴上げをした後輩騎手たちからは「重いゾ!」という容赦ない声が上がっていたようだがcoldsweats01

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