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2013年2月16日 (土)

【本店へ行ってみよう①】夢吟坊

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今日の東京10R初音ステークスを勝ったアラフネは、4角10番手から一気の追い込みで前を行く9頭をきっちり抜き去ってみせた。まさに「ゴボウ抜き」の表現がピタリとハマるレースぶり。とはいえ、地上に身を乗り出した大根は一気に引き抜くことはあっても、ゴボウの一気抜きというのはあり得ないそうだ。まずは畝の両側を掘って、かきだすように掘り出すのだという。

しかし「ゴボウ抜き」はある種の語感を伴って、すでに深く根を下ろしてしまっている。むろん「大根抜き」では締まりがない。そんなことを考えていたら、フジビュースタンド4F『むぎんぼう』のかき揚げうどんが無性に食べたくなってきた。薄くスライスされたゴボウのかき揚げは出色の美味さ。「京うどん」を謳うだけあって麺のコシには物足りなさを感じる私も、かき揚げの誘惑に勝てずについつい足を運んでしまう。

本店は三宿の交差点近く。246沿いで京うどんを出し続けて20年近くになろうかという老舗だ。東京にうどんブームが到来する遥か昔から、うどん一筋(麦とろご飯なんかもあるけど)で頑張っている姿勢は評価に値する。

果たして「京うどん」というものに、「讃岐うどん」や「稲庭うどん」のような明快な定義が存在するのかどうかは定かではないのだが、こと関東圏においてこの手の看板を見ることは少なくない。「京風ラーメン」「京風おでん」「京風もつ鍋」、果ては「京風焼き肉」などという謳い文句まで登場してひっくり返りそうになる昨今だが、つまりは東京人が憧れる雅(みやび)で洗練されたイメージを強調したいのであろう。

人気のかき揚げうどんは、競馬場とは違ってかき揚げが別皿で登場。ここは揚げ立ての美味さを存分に味わいたい。そのまま齧ってサクサクッという食感を楽しむもよし、ダシの香り沸き立つツユにくぐらせて、そのうま味をじっくり味わうのもまたよしである。

かといって競馬場の味が著しく劣るということでもない。こうして本店で食べていると、様々な制約があるなかで競馬場のクオリティは立派なものだと逆に感心さえさせられる。競馬場で初めて食べて、その味が忘れられずに本店を訪れる客も多いとか。

違いといえば、競馬場の一杯はかき揚げはエビが1尾だけなのと、麺が微妙にクタっている程度ではないか。本店よりも安い価格に設定しているのだから、エビのことはやむを得まい。そのぶんゴボウの美味さを堪能できる。麺にしてもある程度の茹で置きを強いられる以上仕方ないことなのだけど、京都で食べる本物の「京うどん」はコシのない柔らかい麺が特徴。そういう意味では、本店より競馬場の方が「本場に近い味」と言えるのかもしれない。

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 【夢吟坊・三宿本店】

 東京都世田谷区池尻3-30-2
 03-3487-4811
 11:30~翌2:00
 第2火曜日定休

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