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2013年2月27日 (水)

2年ぶりのエンプレス杯

Mr1 

昨年は降雪中止で2年ぶりのエンプレス杯。ミラクルレジェンド、プレシャスジェムズ、そしてスウィングベルの3頭にしてみれば、一年間待たされて、ようやくたどり着いたゲートインである。未明からの雨もあがり馬場は稍重。ファンファーレが鳴り終えると、歴戦の牝馬11頭がいっせいにゲートを飛び出した。

1番人気はここを引退レースと定めた女王ミラクルレジェンド。単勝オッズ110円は、エンプレス杯連覇を果たした1996年のホクトベガの120円を上回る。それがゲートを出たら後方3番手に下げたのだから、馬券を買った人は気が気ではなかったであろう。はるか前方では戸崎騎手のエミーズパラダイスがスローに落として軽快に逃げている。果たしてそんな位置から届くのか?

ところが2周目の向こう正面から捲り気味に進出すると、直線では馬場の真ん中を堂々と伸び、余裕の1着ゴール。見事にラストランを飾った。

意外にもミラクルレジェンドがエンプレス杯を勝ったのは今回が初めてだという。初挑戦の4歳時はラヴェリータにコンマ1秒差の3着。絶好調で臨んだ昨年はレース中止の憂き目を見た。そう考えれば2年越しの悲願達成でもある。

それにしても、五分のスタートを切ったにもかかわらず、後方からの競馬とは驚いた。ズブくなったのも、最終追い切りで新馬に遅れをとったのも年齢のせいか。だとすれば確かに潮時かもしれない。このあとはエンパイアメーカーと交配予定とのこと。世界で活躍できるような優駿の誕生を期待したい。

ところで、昨年のエンプレス杯の新聞には「第58回エンプレス杯」とあった。その「58回」は雪で中止。代替レースも行われていない。なのに今年は「第59回エンプレス杯」だという。

中止になったレースを一回分にカウントするのは、重賞として正しいことなのだろうか。枠順が決まっていたこともあるかもしれない。だが、震災の影響で中止とされた一昨年の浦和桜花賞などは、開催丸ごと中止となったのにやはり一回にカウントされている。

そもそも「重賞が中止」というのはあまり例がない。たとえ日程を変えてでもレースを消化して、回数を重ねるからこその「重賞」である。でなければ重賞にとって大切な伝統の概念が揺らぎかねない。初回から中止を99回繰り返しておいて、次のレースで「第100回」の看板を掲げられるか。「第58回エンプレス杯」の記録は、重賞の精神を考えさせる碑として、歴史に残されるものなのかもしれない。

Mr2  

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