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2013年1月24日 (木)

初めての大井で

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昨日、大井で行われたダートグレード競走・TCK女王盃の発送直前、とあるベテラン記者が「レッドクラウディアが1.4倍になっていいレースかねぇ?」と呟いた。

1番人気のレッドクラウディアはアグネスタキオン産駒の明け4歳。逃げても控えても競馬ができる自在の脚質が持ち味で、昨年暮れの船橋・クイーン賞は逃げて4馬身差の圧勝だった。だが、その時は6番人気の低評価。楽な逃げを打てる立場だったうえ、ハンデ戦で有力馬との斤量差に助けられた面も否定できない。

「メーデイアがもう少し売れても良い……ということでしょうか?」

私は聞き返してみた。2番人気のメーデイアは2.9倍。十分票を集めているが、それでもレッドクラウディアの倍以上もつけている。ただ、こちらはまだ条件馬。格上挑戦で重賞にも初挑戦という馬では、さすがに慎重にならざるを得ない。

「前走は落鉄しても2着だったんだから、もう格下じゃないよ。結局のところ、周りがダートグレード慣れしているかが人気の差なんだろうなぁ」

「なるほど」

私は頷いた。レッドクラウディアの手綱を取る内田博幸騎手は地方のダートグレードレースを24勝。管理する石坂正調教師も12勝の猛者である。対してメーデイアの笹田和秀調教師と浜中俊騎手は共に地方のダートグレードレース未勝利。いや、それどころか、両者とも大井競馬場に来ること自体が初めてだ。馬だけでなく、関係者全員が“初コース”となれば、やはりそれなりのハンデと思いたくなる。

だが、結果は好位から直線で早めに抜け出したメーデイアが5馬身差の大楽勝。冒頭の記者氏の懸念は的中した。

浜中騎手といえば、昨年JRAで131勝を挙げたリーディングジョッキー。だが、「JRA最多騎手賞」のタイトルを受賞したのは、119勝で勝利数3位の岩田康誠騎手だった。地方競馬と香港での16勝が勝利数に加算され、浜中騎手を上回ったのである。

私は南関東を根城にする人間だが、浜中騎手を見かけることはほとんどない。調べてみると昨年は園田や笠松などで9鞍に跨ってはいるものの未勝利。笹田調教師に至っては、昨年は管理馬を地方の競馬場に出走させることすらなかった。

地方交流レースに対するJRA厩舎関係者の考え方は様々なので、大井に来ないことをいちいち僻むつもりはない。逆に、もっとステータスを上げて、有力馬の参戦を促す努力がまだ必要なのだなと痛感する。そういう意味ではレース後のインタビューで、笹田師が「大井が好きになった」と語ってくれたことは、やはり嬉しい。常連ばかりの競馬はやはり飽きる。

今回の勝利を機に、浜中騎手にも南関東参戦の機会をもっと増やしてもらえれば嬉しい。だいたいが大井初騎乗が重賞勝利って、簡単な芸当じゃないですよ。あの武豊騎手でさえ、大井の重賞を勝つまでに17戦を要している。

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