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2013年1月23日 (水)

Telamori  

「大盛」の更に上を行く盛り表現としては、「特盛」「メガ盛」「ギガ盛」「テラ盛」なんてのがある。「特盛」というのは「特大盛」の略。「メガ」「ギガ」「テラ」というのは、それぞれ「100万倍の」「10億倍の」「1兆倍の」を意味する英語の接頭辞であるから、やはりそれなりに意味は通る。

ところが「鬼盛」となるとそうはいかない。「“鬼”ってなんだ?」「ご飯に鬼が盛られているのか?」「危険な食べモノか?」などと困惑してしまう方も出てくるのではないか。

「とても」の意味で使われてきた「超」という接頭語が、若者の間で「鬼」に取って代わられてきたのはそんなに最近の言葉ではない。かくいう私も20年ほど前の高校生当時は、メチャメチャ混雑していることを「鬼混み」と呼んだり、3枚切れのカン八索をツモったりすれば「おお! 鬼ヅモ!」などと声を上げたりしたものだ。だけど、さすがに「鬼盛」という表現はなかったような気がする。

それが最近では「鬼友」「鬼旨」「鬼釣」さらには「鬼優」なんていう表現が氾濫しているというのだから、若い人たちのボキャブラリーの豊かさにはつくづく驚かされる。「鬼が優しい」っていったいどういうことだ? 「日本語の衰退」とお嘆きの貴兄がいても不思議ではない。

とはいえ、いつの時代も言葉は変化を続けているもの。6割の人が使えば、もうそれは立派な主流だとする専門家もいる。「超」という接頭語は既に市民権を得た。それを思えば「衰退」ではなく「変遷」と呼ぶ方が正しいのかもしれない。

ところで、私の高校生当時よりも、さらに昔から「鬼」という言葉を普通に使っていた業界といえば……そう、競馬界ですな。

ダイナレターはダートの鬼で、ホッカイダイヤは重馬場の鬼。メイショウカイドウが小倉の鬼なら、エリモハリアーは函館の鬼に違いない。単に「申し子」とか「~が得意」という表現には収まり切らないスケールが「鬼」という一字に込められたのであろう。信じられないような末脚を「鬼脚」と言ったり、大井の的場文男騎手の追い方を「鬼追い」などと呼ぶのも同じ。畏怖さえも感じるような“凄味”を表わす言葉である。

写真は新富町『トキワ』のウヰンブル丼・鬼盛。なるほど、その見た目にはそこはかとない畏怖が漂う。

Windon

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