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2013年1月 9日 (水)

女傑の時代

Vodka  

話題のNHK大河ドラマ「八重の桜」がスタートした。会津戊辰戦争の戦いぶりから“幕末の女傑”とも称された新島八重の一代記。初回視聴率は21.4%と、まずは上々の滑り出しだったようだ。

女性でありながら鶴ヶ城籠城戦に参加した八重は、男装に身を固め、白虎隊士に銃の扱いを指導し、砲弾を携えて藩主に敵砲の構造を説明する一方で、自らも最新のスペンサー銃を新政府軍に向けて対峙したという。その奮闘ぶりはまさに「女傑」であった。

競馬でもよく使われる「女傑」とは「男勝り」の意。すなわち、単に女性の頂点に立っただけでは女傑と呼ぶことはできない。

これに従えば、メジロラモーヌ、スティルインラブ、アパパネといった牝馬たちは、牝馬限定の3歳GⅠをすべて制したその実績を持ってしても女傑とするには当たらない。牡馬を相手にGⅠを勝っていないからである。さらに言えば、たとえ牡馬相手にGⅠを勝っていても、それがマイル以下の距離では評価されにくい。一般に距離が短くなればなるほど、牡馬と牝馬の能力差は小さくなるとされる。

それだけ条件を厳しくしても、この数年だけでウオッカ、ダイワスカーレット、ブエナビスタという3頭もの名牝が該当するというのだから驚きやしないか。今まさに日本の競馬は女傑の時代を迎えている。

そして昨日、さらに一頭の女傑が年度代表馬に選ばれた。昨年のジャパンカップを勝ったジェンティルドンナ。牝馬3冠だけならばメジロラモーヌらと同格にとどまったところだが、ジャパンカップで昨年の年度代表馬オルフェーヴルを破ったことには破格の評価を寄すべきであろう。しかも、これが古馬との初対決だったと思えば「女傑度」はいや増す。

戊辰戦争が終わり、のちに同志社大学を設立する新島襄と結婚した八重は、やがて西洋のドレスを身に纏い、大きな花の着いた帽子を被り、ハイヒールを履いて、指輪と腕時計を身に着けるようになったという。そこに男と同じ黒装束に身を固めた戊辰戦争当時の面影を見ることはできない。女傑から貴婦人への華麗な転身。「ジェンティルドンナ」とはイタリア語で「貴婦人」の意味でもある。ドラマと競馬。女傑たちの今後に注目する一年になりそうだ。

Iwata  

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