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2012年12月29日 (土)

大井の素晴らしさ

Iwata  

東京大賞典の発走を控えた大井競馬場は、久々の大観衆で膨れ上がっている。有馬記念から中5日というカレンダーの良さに加えて好メンバー。入場者が3万5千を超えたのは、4年前のカネヒキリvsヴァーミリアン対決以来のこと。だが、私個人としては、大半の観客の目当ては、このあとプレゼンターとして登場する女優の香里奈さん目当てであろうと勘ぐっていた。

レースはローマンレジェンドが、直線力強く抜け出してGⅠ初初制覇。と同時に1番人気に推されながら4着に敗れたJCダートのリベンジを果たした。

よほど嬉しかったのであろう。ローマンレジェンドの岩田康誠騎手は両手を広げて喜びを爆発させ、さらに香里奈さんが姿を表すと満員のスタンドのボルテージも最高潮に達した。

これの時間帯が今日のピークであろうと決めつけていた私は、今なら空いているであろうと食堂へ。それまでの場内は、スタンドに足を踏み入れるのも躊躇われるほど大勢の客で溢れかえっていたのである。

ところが、東京大賞典が終わって11レースを迎えても、大半の客は帰ろうとしない。最終12レースでも「ちょっと減ったかな」と思う程度。「目当ては東京大賞典と香里奈さんだろ」と勝手に決めつけていた私にとっては意外なことこの上ない。なんと、最終レースのあとに行われるフリオーソとボンネビルレコードの引退式のために、大勢のお客さんが寒風をものともせずに残ってくれていたのである。

セレモニーでフリオーソとの思い出を語り始めた戸崎圭太騎手は、司会者に「フリオーソに何か言葉をかけるとしたら?」という質問に、思わず声を詰まらせた。スタンドのファンから「がんばれ!」の声が飛ぶ。フリオーソとの23回に及ぶレースのそれぞれを思い出す時間が必要だったのであろうか。隣に立たれたボンネビルレコードの塩田オーナーに背中を叩かれて促されると、「これから第二の人生を頑張ってほしい。お疲れ様でした」と絞り出し、そして涙をぬぐった。

寒い中わざわざ競馬場に足を運んだファンにとって、今日のハイライトがこの瞬間であったことは間違いあるまい。今日の主役は岩田騎手でも香里奈さんでもなく、実は戸崎騎手であった。己の不明を恥じるとともに、大井のファンと関係者の素晴らしさを改めて思う。良い引退式だった。

Tosaki  

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