2022年5月23日 (月)

名古屋・東京うどん紀行

先週土曜のこと。平安Sの中京に向かう前に一軒のうどん店に立ち寄った。

名古屋駅から地下鉄で1駅。太閤口から歩いても12~3分の中村区役所駅前に暖簾を掲げる、その名も「かとう」。加藤和宏元騎手がシリウスシンボリでダービーを勝ったのは37年前だったか。朝11時開店で、私が到着したのは11時12分だが、すでに店内は満席。店外には5人が列をなしていた。

驚くべきはその5人全員が女性だったことだ。2人組、2人組、そしておひとりさま。いずれも女性。ちなみに私の後ろに並んだ1人も女性である。店内に通されても客のほとんどは女性であった。ひょっとしたらインスタ映えするうどんなのかもしれない。変にカラフルだったりしたらどうしよう……。

ドキドキしながら運ばれてきた生醤油うどんは、インスタ映えにはほど遠いシンプルな見た目の一杯であった。

Kato

にゅるにゅるながらモチモチの麺はまごうことなき手打ちで、噛めばビヨーンと伸びる粘りとコシも申し分ない。「一福」に似ていなくもないが、「一福」より太いだろうか。この麺は美味い。生醤油にしたのは正解であろう。30分待って3分で完食。店の外に出ると10人以上が大行列を為していた。やはり女性の割合が高い。

今日は諸事情あって都内の内幸町へ。内幸町駅からほど近い「はし田たい吉」の暖簾をくぐる。橋田満元調教師がアドマイヤベガで日本ダービーを勝ったのは23年前のこと。「博多うどん」を謳うが、こちらの麺はいわゆる博多のフワヤワではない。写真は冷やかけだが、ツルリとした痛快なのど越しはむしろ稲庭のそれを思わせる。しかし黄金色に透き通ったダシは博多の美味さそのまま。最後の一滴までごくごくと飲み干せる。

Hashida

内幸町はうどん屋探しに困らない。店を出て1分も歩かぬうちに、讃岐うどん「「甚三(じんざ)」の看板が見えてきた。大門の人気店がここにも暖簾を掲げている。サッと入って、店員さんにサッと食券を渡し、指定さた席にサッと座ると、目の前にサッとうどんが運ばれてきた。これをサッとすすって店を出る。この間2分もかかってはいまい。これが讃岐のだいご味。うどん屋めぐりも、徐々にコロナ前に戻りつつある。

Jinza

 

 

***** 2022/5/23 *****

 

 

 

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2022年5月22日 (日)

地上の星

オークスデーの東京競馬場は薔薇が見頃を迎えている。

Rosa

一昨年は無観客、昨年は4千人、そして今年は3万552人が集まった。コロナ以前のオークスに比べれば例年の半分にも満たない。しかし、いざ場内に足を踏み入れると、「10万人くらい入ってんじゃないか?」という錯覚に陥る。最近まで臨時休業していた飲食店も営業を再開。お昼時には長蛇の列もできた。遠くに目をやれば内馬場も久しぶりに開放。芝生に咲くビニールシートの花も復活している。

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私自身3年ぶりの感染もとい観戦となるオークスを勝ったのはスターズオンアース。アーモンドアイ以来、史上16頭目の2冠牝馬となった。異なる騎手での2冠制覇はジェンティルドンナなど先例があるが、その2人が揃ってテン乗りとなると過去に例がない。しかし、今日の手綱を取ったC・ルメール騎手はスターズオンアースの祖母スタセリタで仏オークスを、さらにそのスタセリタの産駒であるソウルスターリングでオークスを制しているから、テン乗りとはいえこの一族のことは熟知している。その自負が「家族でオークスに勝つことができました」というコメントに表れていた。

Star01

一方で「家族」が呪縛の意味で使われるケースもある。1馬身1/4差の2着に迫ったスタニングローズは10番人気という評価を考えれば大健闘だが、一族の悲願はまたもならなかった。祖母ローズバドがオークス2着。そして叔父のローズキングダムはダービーと菊花賞で2着。大一番の度にあと一歩が届かない「薔薇一族」の呪縛が解けることはまたもなかった。

そうそう、「薔薇」と言えば冒頭に書いたように今日は珍しくローズガーデンに足を運んだのである。いや、それだけではない。帰途に西門をくぐるときに、ふと天井を見上げたら「薔薇香る、麗しの舞台」というオークスのキャッチコピーの横断幕が掲げられていた。つまりJRA自らも「薔薇」を推していたわけ。これに気づいていればスタニングローズは買えたに違いない。いつも私はあとになって大事なことに気付く。

Star02

それにしても、ルメール騎手が重賞を勝つシーンを見るのは久しぶりだ。なんと昨年のチャレンジカップ以来ほぼ半年ぶり。しかし昨年重賞17勝の腕は健在のはず。ならばここから一気に勝ち星を量産することもなくはあるまい、ダービーでもその手綱さばきに注目だ。

 

 

***** 2022/5/22 *****

 

 

 

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2022年5月21日 (土)

甦るボールドルーラー

平安SはJRAの芝・ダートを通じて1900mで行われる唯一の重賞レース。ただし、京都競馬場改修中は、開催のやりくりでシリウスSも阪神2000mから中京1900mに移動しているが、とりあえずそれはさておく。ちなみに米国で今日(日本時間では明日朝)行われるプリークネスSも1900m。根幹レースでありながら9.5ハロンという距離に中途半端な印象を抱いてしまうのは、おそらく私だけではあるまい。

プリークネスSのレコードタイムは1973年にセクレタリアトが記録した1分53秒0。この時計がつい最近までちょっと物議を醸していたことをご存じだろうか。実は、競馬場が当初発表した時計は1分55秒0だった。それに対してメディアのみならず場内の時計係からも「遅すぎる」と物言いがつく事態となり、競馬統括団体も交えた大論争になった。

ようやく終止符が打たれたのは2012年。なんとレースから40年近くも経って、ようやく走破時計が確定するというドタバタ劇の末、レコードタイムとして確定している。その間、セクレタリアトを送り出した歴史的名種牡馬ボールドルーラーの父系はシアトルスルーを経て、エーピーインディを分起点として米国そして日本でも主流血統として甦った。

かつて、ボールドルーラー系の血は、あふれるパワーとスピードを伝えても、一本調子の競馬しかできない欠点があった。行くにせよ、控えるにせよ、レースぶりにメリハリがない。しかし、長い時間を経てノーザンダンサー、ミスタープロスペクター、へイルトゥリーズン系の血を味方に自在性を増している。結果、シニスターミニスター、マジェスティックウォリアー、そしてパイロといった、ボールドルーラーの血が日本のダートを席巻するに至った。

Heian

今日の平安Sを勝ったのはシニスターミニスター産駒のテーオーケインズ。自身初となる59キロを背負いながら、持ったまま後続に2馬身半だから、ここでは明らかに力が違った。さらに2着ケイアイパープル、3着メイショウハリオはともにパイロの産駒。ボールドルーラーの血の覚醒が止まらない。

例年なら右回りの京都で行われる平安Sが左回りの中京で行われたことには、私が思う以上に大きな意味があったのであろう。比較的平坦でコーナーのきついの左回りの1900mは。プリークネスSにも近い。米国血統が覚醒するのも理解できる。

 

 

***** 2022/5/21 *****

 

  

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