2023年2月 6日 (月)

ブログの日

ここ数日、このブログへのアクセス数が一時的に激増した。何があったかは知らないが、千が万になれば何かあったと考えるのが普通であろう。しかし、大半の来訪者は読んでガッカリで終わったのではあるまいか。なにせ、持ち馬はまるで走らず、馬券もまるで当たらず、暇に任せてうどんばかり食べ歩いているヤツが、しかも匿名で書いていることである。

今日2月6日は「ブログの日」らしい。

私がブログを書くのは、世の中の人に伝えたいことがあるから―――と書けば大袈裟に過ぎる。むろん伝えたいという気持ちはゼロではないから、ブログの閲覧数が伸びるのは悪い話ではない。だが、その中身の大半は私が考えたことのメモみたいなもの。ためになるような内容ではない。メモだから書き終えた時点で私の中では済んでしまった話。もう本人は次のことを考えている。このブログはそれを踏まえてお読みいただきたい。

今なら働き過ぎについて考えている。つい先日、仕事場でそういう事案があった。「もっと残業を減らす工夫をしろ」。上司からそう言われたから考えているに過ぎない。数年前には電通の長時間労働問題が世間を騒がせた。それを受けて真っ先に電通を指名停止にしたのは、ほかならぬJRAである。おかげで私の中ではあの事案を「過重労働問題」ではなく「競馬の問題」として認知したフシがある。

JRAのみなさんの働きぶりを知らぬわけではない。みなさん朝早くから夜遅くまで懸命に働いていらっしゃる。それはひとえにファンに良い番組を提供するためであろう。そんなJRAが「働き過ぎはけしからん」と言って電通を指名中止にした。JRAにしてみれば内規に従ったまでだろうが、なんとも不思議な世の中である。

たまに「何年何月何日のブログにあんたはこう書いたじゃないか!」などという指摘を頂戴することがある。最近の記事の内容が、過去のエントリの内容と矛盾するらしい。このURLで書き始めたのが2012年のジャパンカップ。さらにその前にも7年間ほど別のURLで書いていた。それだけ長くやっていれば、そういうお叱りのひとつやふたつ致し方ないと思うことにしている。

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新聞なら古い記事の大半は古新聞として捨てられるが、ブログは残る。むろんエントリを削除することもできるが、それじゃあメモの役目を果たさない。それでそんなお叱りが届く。しかし、そのおかげで自分の考えが変わっていることに気付かされるのだと思えば、悪い話でもない。そりゃあ、誰しも考えが変わることだってあるでしょうよ。

具体的な例をひとつ挙げる。ひと昔前まで私は馬券を買うにあたり競馬新聞など不要だと考えていた。馬券の買い目をなぜ他人に指南してもらわにゃならんのか?

大半のレースは過去に見ているわけし、そもそもパドックで馬を見て買う馬券こそ王道だと信じていたフシがあった。私が新聞が邪魔だと考えていたのは、そんな理由からであろう。馬券の成績は褒められたものではなかったが、そのスタンスでじゅうぶん楽しめたのだから、それで問題はなかった。

だが、今はなるべく競馬新聞を買うようにしている。最近は競馬場で大きなカメラを持ち歩かないので、手持ちぶさたになったことがひとつ。廃れゆく紙媒体を応援したいという気持ちもゼロではない。若い競馬記者がどんな記事を書いているのかも気になる。午前2時の調教から、夜9時のナイター競馬まで、ぶっ通しで仕事をこなす彼らの姿を知っていれば、気にならぬはずがない。そもそも過去に見たはずのレースを忘れるようにもなった。すなわちトシを取ったのである。トシと共に変わるのは何も容姿だけではない。

こう書くと失礼かもしれないが、新聞はちょうど良い暇潰しにもなる。隅から隅まで活字を追えば、数時間などあっという間。スマホの画面でここまで執拗に文字を追うのは難しい。忙しいと言いつつ、最近では一度暇になると徹底的に暇になるようになった。これもトシを取ったせいかもしれない。実は「暇潰し」こそ、これからの日本が考えるべき大きなテーマになる。ひそかに私はそう考えてもいる。

いい大人が暇潰しに没頭する姿が白い目で見られたのは、もはや過去のこと。必死に働かなければ生きていけない―――そんな昔の話だ。今はうっかり働きすぎると周囲から袋叩きに遭う。電通問題に端を発した働き方改革が叫ばれて久しい。私だけでなくJRAや競馬記者たちも気を付けるべきであろう。時代と共に人の考えも大きく変わる。それは私ひとりに限ったことではない。

 

 

***** 2023/2/6 *****

 

 

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2023年2月 5日 (日)

開催最終日の一番時計

冬の中京ロングラン開催も最終日。と同時に3年間に及んだ京都改修に伴う中京での代替開催も今日で終えることになる。大阪からの中京通いもおそらく今日が最後であろう。今日は近鉄から名鉄へと乗り継いで4時間かけて到着。ホッとする反面、少し寂しい。

そんな中京競馬場は気温12度。風も気にならない。屋外でも日なたはコートが邪魔になる暖かさに恵まれた。一昨日は節分。昨日は立春。2月の競馬は春を探す開催でもある。ただ開催が進んだ芝は傷みが激しい。特にインコースはレースが進むにつれてボコボコ掘れていく。

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だから、きさらぎ賞で大外からオープンファイアが追い込んできた時は、これは差し切るだろうと勝手に確信した。今日はスタートもまとも。道中も、おそらく本気を出してないだけだと思うが、折り合いを欠くようなシーンもない。それで終いは必ず33秒台の脚を使う。ならば届くだろう。そう思って観ていたのだが、結局アタマ差届かなかった。

手綱を取ったムルザバエフ騎手は「すごい馬になりそう。大事にいってほしい」と絶賛だったそうだが、長い目で観るにしてもいつになるのか。能力を秘めていることは分かるが、将来のことは誰もわからない。賞金を加算してオープン入りしたのが果たして良かったのか。血統的にもキャラクター的にも追いかけたくなる一頭だが、追いかけるにはそれなりの覚悟も必要な気がする。

どれだけ凄い脚を使っても競馬では勝った馬が偉い。勝ったフリームファクシは道中かかり通しで、川田将雅騎手もずっとファイトしていたように見えたが、それでも馬場の悪いインコースで粘り、オープンファイアの猛追を凌いで勝ち切ったことは賞賛に値しよう。

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レースの上がり3ハロンで11秒台が並び、しかも残り400mから200mでは11秒1というマイル戦のようなラップを自ら刻んだところにフリームファクシの能力が凝縮されているように思えてならない。年が明けてからの中京芝2000mで2分を切ったのは、このきさらぎ賞が初めて。これまでの一番時計は1月5日にフリームファクシ自身が記録した2分0秒2だったことを思えば、オープンファイアのみならずフリームファクシの能力の高さだって疑いようがない。

勝ち馬が課題ばかりを指摘されて、2着馬が素質を評価される珍しい結末になったが、手放しで褒められるほどの完成度の高い馬がいれば苦労はない。ディープインパクトだってこの時季はまだ課題を抱えていたし、キングカメハメハは京成杯で敗れていた。アラ探しも時には必要だが、勝った馬に対しては素直に頑張りを讃えたい。さすがディアドラ姉さんの弟。クラシックが楽しみだ。

 

 

***** 2023/2/5 *****

 

 

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2023年2月 4日 (土)

見えにくい節目

前人未踏の4400勝にリーチをかけていた武豊騎手が、小倉の1レースをあっさり勝ってまたもや金字塔を打ち立てた。来月には54歳を迎えるレジェンドは「史上最年少記録やね」とおどけてみせたが、その騎乗ぶりに年齢による衰えは微塵も感じられない。

しかし水を差すようで申し訳ないが、武豊騎手の勝利数はすでに4700勝を超えているはずだ。実際JRAのサイトでも、2月3日現在で「4584勝」と記載されている。しかもここには地方の騎手招待レースや海外の競馬場で現地の馬で挙げた勝利は含まれていない。そんな勝利があと130勝くらいあったはずだ。

シーキングザパールで勝ったモーリス・ド・ゲスト賞はカウントするけど、スキーパラダイスで勝ったムーラン・ド・ロンシャン賞はノーカウント。一般のファンには分かりにくい話であり、コアなファンには理解しがたい話であろう。こんな意味不明なことをやっているのは、世界でも日本だけではあるまいか。

主催者ごとに馬のレベルが大きく異なる地方や外国の競馬の、競走馬の勝利数記録を同じ土俵で論じることに慎重であるべきことは分かる。だが、どのようなレベルの競走であれ、勝利を目指して馬を操るという騎手の評価において、JRAと地方・海外との間にさほどの差異があるとも思えない。いやむしろ、JRAを上回るレベルの争いが展開されている競馬場もあるではないか。だからこそ、武豊騎手は鞭一本で世界中の競馬場を飛び回っているのである。

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今日の小倉の入場者数は6942人で、5831人の中京を上回った。冬の小倉としては異例であろう。4400勝目の1レース、4401勝目の3レース、そして4402勝目の7レースを目撃した人は自慢していい。リハビリ中の池添謙一騎手もわざわざ小倉に駆け付けて、「4400勝」のプラカード持ち役を買って出ていた。そこで1日3勝の固め打ちだから役者が違う。この調子なら近いうちに「5000勝」も達成するに違いない。問題はそれを祝うイベントを行うのにあたり、どの数字を採用するかだ。現時点でJRAでは4402勝、そこに地方・海外のJRA所属馬での勝利を加えると4587勝。しかし騎手・武豊としてはもっと勝っている。

ちなみに2016年10月にJRAが「4000勝達成」のセレモニーを開いたときは地方・海外でのJRA所属馬の勝ち星を加えていた。本来見えやすいものを節目とするはずなのに、その節目が見えにくい。こういうおかしな問題が沸き起こるのも、世界を股にかけて活躍する第一人者ゆえであろう。

 

 

***** 2023/2/4 *****

 

 

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