2018年1月22日 (月)

打ちまくれコータロー

日本ハムのドラフト1位ルーキー・清宮幸太郎内野手が新入団選手歓迎式典に出席し、集まったファンおよそ2000人にニックネームで呼ばれていた。その名も「きよぴー」。

きよぴー?

まあ、本人がそれで良いというなら、別に構わないですけど……。

もともとプロ野球界はニックネームや異名の宝庫。長嶋茂雄さんの「ミスター」を筆頭に、「絶好調男」(中畑清)、「若大将」(原辰徳)、「ゴジラ」(松井秀喜)と列挙にいとまがない。その選手の姿がありありと浮かびあがってくるような異名を持つことは、一流プレイヤーの証。先日亡くなった星野仙一さんは「燃える男」と呼ばれた。星野さんの人柄をこれほど簡潔に表す言葉を、他に思い浮べることはできない。

そういえば最近は強い馬にニックネームを付けることがなくなりましたね。「天馬」のライバルは「貴公子」テンポイント。シンボリルドルフは「皇帝」で、その息子トウカイテイオーは「帝王」。2005年のダービー直前に、武豊騎手がディープインパクトのニックネームは何が相応しいか?と問われて「英雄」と答えたが、残念ながら浸透しなかった。こういうものは自然に生まれて、自然に広まるのを期待するしかない。

騎手についても、「剛腕」とか「鉄人」とか「穴男」といった異名が昔は普通だったのに、今はほとんど聞かなくなった。馬も騎手も個性派が育ちにくい時代になったということか。

5年ほど前に調教師を勇退された田島良保さんは、騎手当時に「仕事人」の異名を取った。ヒカルイマイのダービーなどGⅠ級を7勝したが、そこに1番人気での勝利はひとつも含まれていない。それでテレビの実況アナウンサーが「必殺仕事人」と呼んだのが始まり。そういう上手いことを言えるアナウンサーや記者が減ったのも、ニックネームが廃れた一因だろうか。

さて、「きよぴー」こと清宮幸太郎選手だが、JRA騎手学校の生徒との交流会では、練習用の木馬にまたがり鞭を振るパフォーマンス。その映像を見ながら思った。当面のニックネームなら「コータロー」で良いではないか。あとはプロ野球選手としての活躍次第。ふさわしい異名が自然について来るに違いない。

Kotaro 

※写真は大井、佐賀、荒尾で活躍したコータロー(父・シンコウキング)

 

***** 2018/01/22 *****

 

 

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2018年1月21日 (日)

マツリダゴッホ以来の

唐突だが、アメリカジョッキークラブカップ(以下、「AJCC」)に、どんな印象をお持ちだろうか?

もちろん、春の天皇賞を頂点とした春の古馬戦線における東の起点となるレースであることは十分承知している。メジロブライトやスペシャルウィークがここを一年のスタートと定め、そのまま淀の2マイルまで登り詰めたのはもう前世紀の話だけど、その記憶は幾分も薄れていない。

ただ、私の個人的な印象を披露させてもらうなら、「中山金杯で好勝負した馬が、有馬記念出走馬相手にその実力を計る試金石的なレース」でもある。

1988年の金杯(東)を勝ったアイアンシローは、重賞初勝利の勢いに乗ってAJCCに挑戦。前年の有馬記念2着のユーワジェームスを筆頭に、カシマウイングやスダホークといった「有馬記念出走組」と対峙したが、カシマウイングから1秒も離された6着に終わった。

1992年には、やはり金杯(東)で重賞初勝利を挙げたトウショウワルコが、メジロライアンやカリブソングといった「有馬記念出走組」が待ち受けるAJCCに駒を進め、こちらは見事に勝利を収めている。

そう思いつつあらためて今年のAJCCの出馬表を眺めると、金杯上位組は皆無。有馬記念組にしても牝馬のトーセンビクトリーただ一頭しかいない。これでは試金石もなにもあったものか。近年のAJCCは有馬記念とも金杯とも無縁。条件を勝ち上がったばかりの馬や、「GⅠ級」と評されながら実際にはGⅢも勝ちきれないような馬が「とりあえず狙っとく」レースになったのかもしれない。実際に今日のAJCCを勝ったのは、その代表格とも言うべきダンビュライトだった。

Ajcc 

3冠レースに皆勤して3着、6着、5着だから能力があることは疑いようがない。だが、追い込めばあと一歩が足りず、早めに先頭に立っては後続に差されてしまうの繰り返し。前走の条件戦も勝つには勝ったが、音無調教師は「先頭に立つのが早過ぎる」と渋い顔だった。ミルコ・デムーロ騎手に乗り替わった今日は、2番手追走からギリギリまで先頭に立つのを我慢。こういう競馬が合っているのであろう。とはいえ、いつもこういう展開になるとは限らない。

4歳馬がAJCCを勝ったのは、ディープインパクトが引退した直後に行われた2007年以来。勝ったのはマツリダゴッホだった。あれから11年を経た今年、キタサンブラックが引退した直後に再び4歳馬がAJCCを勝ったのは果たして偶然か。一気に世代交代が進んでもおかしくない。マツリダゴッホは春の天皇賞こそ勝てなかったけれど、この年の有馬記念を制して日本一になった。ダンビュライトの展望は明るい。春の目標は大阪杯だそうだ。

 

***** 2018/01/21 *****

 

 

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2018年1月20日 (土)

白天、赤天

今日は大寒。週明けはさらに冷え込むらしい。なにせ月曜は東京にも雪の予報が出ている。それなら競馬場に入る前に船橋法典『まるは』でうどんでも食べて、身体を温めておこうか。もちろん「白天」「赤天」のおでんコンビも忘れてはならない。

Oden 

「なんでうどん屋におでんが置いてあるんだ?」

未だに東京ではそう訝る人がいるが、香川ではうどんとおでんの組み合わせはごく当たり前。逆に香川の人が東京に来ると、うどん屋におでんが置いてないことや、おでん専門店があることに驚かされるという。まだまだ日本は広いですね。

そんなことを思いながら、白天と赤天の串をもぐもぐと食べる。白天は魚のすり身、赤天は海老のすり身。どちらもこれ以上吸えないと言わんばかりにダシを吸って、アツアツに煮込まれている。美味くないわけがない。うどんを注文したことを忘れそうだ。

しっかり温まったところで中山へ。

白天と赤天が美味しかったから、8レースと9レースでこんな馬券を買ってみた。枠連1-3。つまり「白」と「赤」ですね。

Baken 

8レースはダート1200m戦。内枠で行き脚がつかず、馬群に揉まれていたはずの5番人気のアースヴィグラスだったが、4コーナーで一分のロスもなく外に持ち出されるや、ゴール前の坂を矢のように伸びてくる。鞍上は横山典弘騎手。「うめぇなぁ……」。まだ勝負はついてないというのに、背後の客がそう呟いた。最後は余裕たっぷりの差し切り勝ち。だが、勝負の分かれ目は4コーナーのコーナーリングにあった。

8r 

続く9レースはダート1800m戦。押してハナを主張したパイロキネシストに、外からハイランドピークが競りかけてハナを奪うと、そのまま後続を大きく離して逃げていく。その差は7馬身、8馬身、9馬身、10馬身と開く一方。なにせハイランドピークの鞍上は横山典弘騎手である。楽に逃がしてはまずい。それで後続も仕掛けて3コーナー手前で早くもハイランドピークに並びかけた。

大逃げもここまでか―――?

一瞬そう思ったが典弘騎手の手は動いていない。するとあろうことか、1馬身、2馬身と再び後続を離し始めたではないか。5馬身、6馬身……。後続にはもう追い付く力は残っていない。いったいどこにこんな脚が残っていたのか。結果10馬身差の大圧勝だった。こんな競馬は滅多に見ない。典弘騎手の逃げは時に魔法の逃げである。

9r 

枠連1-3の「白・赤馬券」はどちらもハズレ。―――とここに至ってようやく気が付いた。「シロテン」「アカテン」にちなむなら、「ヨコテン」で良かったじゃないか。なーんだ。簡単だった。

 

***** 2018/01/20 *****

 

 

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