2018年6月22日 (金)

俺たちのダービー馬

2001年、すなわち今世紀最初の東京ダービー馬を覚えておいでだろうか。そう、伝説の3歳4冠馬トーシンブリザード。いまは新ひだか町でのんびり草を食んでいる。

Toshin1 

 

Toshin2 

放牧地を駆けまわるナイキアディライトは2003年の東京ダービー馬。

Naiki1 

 

Naiki2 

その翌年、2004年の東京ダービーを勝ったのは、ご存知アジュディミツオー。今は亡き佐藤隆騎手を背に、圧巻の逃げ切り勝ちだった。

Ajudi1 

 

Ajudi2 

2007年の東京ダービーの覇者アンパサンドは生まれ故郷のサンシャイン牧場で過ごしている。ダービーでフリオーソを破ったという事実は忘れないでおきたい。

Anpa1 

 

Anpa2 

その隣のパドックにはプレティオラスがいた。こちらは2012年の東京ダービーを勝っている。その2着がプーラヴィーダ。フィガロ産駒によるワンツーフィニッシュだった。

Pre1 

 

Pre2 

先週訪れた日高では、かつての東京ダービー馬ばかりを見て回った。誰もが「俺たちのダービー馬」。みんな元気そうで何よりだ。

ただ、願わくば彼らの産駒が東京サービーを勝つことを夢見たい。東京ダービーでの親子制覇はミルコウジ(1985年)&セントリック(1996年)の1組が成し遂げただけ。今年ワグネリアンが12組目となったJRAに比べて極めて少ないのは、東京ダービー優勝馬が種牡馬として好成績をあげていないことの裏返しであろう。上記で紹介した東京ダービー馬たちにしても、いまは実質的に種牡馬業務を行っていない

ただ、プレティオラスには多少の期待を寄せても良いのではないか。昨年現役を引退、今年が最初の種牡馬シーズンとなるはずだった。だが、なぜか繁殖牝馬に乗ろうとしなかったという。精神的に子供なのかもしれないし、何か牝馬にトラウマでも持っているのかもしれない。とにかく種付け頭数ゼロなのはそのせいだ。

とはいえ、これだけでプレティオラスを見限るわけにはいかない。父は2頭の東京サービーを輩出したフィガロ。なによりプレティオラス自身が9歳と若い。史上2組目となる東京ダービー親子制覇の偉業は、プレティオラスに期待することにしよう。

 

***** 2018/06/22 *****

 

 

| | コメント (0)

2018年6月21日 (木)

ダノンプラチナ引退

2014年の朝日杯FSを勝ったダノンプラチナが現役引退。南アフリカで種牡馬入りすると報じられている。ディープインパクト産駒の芦毛としては唯一の国内GⅠ優勝馬。南アフリカへの種牡馬輸出は過去に聞いたことがない。(*筆者追記:2009年にアドマイヤメインが南アに輸出されているとの指摘がありました)

Danon 

それにしても南アフリカである。みなさんは南アフリカと聞いて何を連想するだろうか。今なら2010年に開催されたFIFAワールドカップ・南アフリカ大会かもしれない。今大会の日本代表は、何かとあの大会と比較されている。ともあれ欧米に比べれば競馬の印象は薄い。

だが、近年はその先入観が払拭されつつある。同国の競走馬がドバイで好成績を残していることが一番の要因であろう。2008年のドバイワールドカップミーティングで、UAEダービー、ゴールデンシャヒーン、そしてシーマクラシックの3タイトルを南アフリカ勢が制した衝撃は、まだ記憶に新しい。しかもUAEダービーに至っては南アフリカのワンツーだった。恐るべし南アフリカである。

Robarts 

短期免許によるスポット参戦の先駆的存在のマイケル・ロバーツ騎手は、英国人ではあるが実は南アフリカの出身だ。14歳で騎手デビューし、南アフリカ・リーディングを11度獲得し、南アフリカ・ダービーを6度も制した南アフリカの英雄。1995年にはランドでジャパンカップも優勝した。

Jc 

2009~10年シーズンの南ア最優秀牝馬・ヒアトゥウィンは、ブラジルで生まれて、南アフリカで競走馬として活躍し、米国へ渡ったあと日本にやってきてディープインパクトを配合された。それで誕生したのが今年のフローラS優勝馬・サトノワルキューレ。競馬の世界に国境はない。そういえば、2008年のドバイシーマクラシックを勝ったサンクラシークはフジキセキの産駒だった。ダノンプラチナにも世界レベルの活躍を期待したい。

 

***** 2018/06/21 *****

 

 

| | コメント (2)

2018年6月20日 (水)

6月の牡蠣

「Rのつかない月に牡蠣を食べるな」

そんな俗説は、少なくとも北海道厚岸産には当てはまらない。水温が低く、年間を通して温度の変化が少ない厚岸産の牡蠣は、この時季になっても身痩せすることなく、通年出荷が可能だ。

良いカキが育つ三大要素は、まず第一に清らかな川が流れ込む海であること。次に潮の流れが激しくない穏やかな海であること。かといって海水の流れが滞ることもなく、スムーズな湾であること。海水と淡水が混じり合う厚岸湖は、まさにそれらの条件にピタリ合致する。

Kaki 

日曜夜に訪れた札幌駅前『北海道鮮魚店』で、久しぶりに厚岸産を味わった。Rのつかない6月であるにも関わらず、殻のサイズいっぱいに身が詰まっている。たまらずほおばると、さわやかな磯の香りと旨味、そしてほんのり甘いミルキーな味わいが口いっぱいに広がった。

牡蠣が好きだ。

北海道でなくても店のメニューに「生牡蠣」とあれば注文せずにはいられない。「夏の新潟」と聞くと、関屋記念やアイビスサマーダッシュより、むしろ岩牡蠣を連想してしまうタチである。凱旋門賞観戦のためにパリを訪れれば、名物の生牡蠣を食わねば気が済まない。「危ないからヤメとけ」と必死に止める同行者を、「10月のパリに来て牡蠣を食わずに帰れるか!」と一喝。意地になってツルツルと食べ続けた。エルコンドルパサー惜敗の悔しさで、自暴自棄になっていたのかもしれない。幸いなことに「ホテルの部屋で悶絶」とか「入院、帰国延期」という目に遭わずに済んだのは、やはり私自身が持ち合わせる運の為せる業であろう。馬券であれ牡蠣であれ、とにかく「当たらん」のである。

先ほど、「久しぶりに厚岸産を味わった」と書いたのにはわけがある。実は7年前の東日本大震災で、厚岸の牡蠣は壊滅的な被害を受けた。厚岸湖を覆う厚い氷ともろとも、津波が牡蠣を押し流したのである。養殖棚の9割を流失し、牡蠣の大半は湖底に沈んだ。しかし、関係者の努力の甲斐あって、生産量が徐々に回復しているという話だけは聞いていたのである。やはりその味は格別。殻は小ぶりでも身は厚く、なにより甘みが濃いのが厚岸産の特徴だ。

昨日、千歳のホテルの朝食会場でこんな醤油を目にした。

Shoyu 

北海道産の大豆と小麦で仕込んだ醤油に、厚岸産の牡蠣の旨味を合わせたダシ醤油だという。さっそく玉子かけご飯に使ってみると、まろやかな玉子の味にほんのりと磯の香りが漂って、なるほど美味い。しばしの間、札幌で食べた厚岸牡蠣の余韻を楽しんだ。

 

***** 2018/06/20 *****

 

 

| | コメント (0)

«どうでもいい話